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【パリ同時多発テロ】
テロ襲撃犯8人全員が同じベスト装着 高性能爆薬「魔王(サタン)の母」仕込む 「検知しにくい」性質
13日にパリで発生した同時多発テロで、襲撃犯がみな同じ爆薬を取り付けたベストを着用し、「サタン(魔王)の母」と呼ばれる高性能爆薬「TATP」が使われていたことが、仏検察当局の調べで分かった。
14日、パリ検察当局のモランス検事が、記者会見で明らかにした。パリ市内の計6カ所に及んだテロでは、8人が襲撃に関与したと判明している。AP通信によると、自爆攻撃に備えて、8人全員が同じ爆薬付きベストを装着していたという。
「TATP」は「トリアセトントリパーオキサイド」の略称。AP通信は米国の対テロ部門の専門家の話として、TATPが比較的に合成しすく、作製に使われる材料がありふれているため、「検知しにくい」性質を持つと伝えた。
TATPは熱や衝撃などに敏感で、揮発性が高く、「魔王の母」との呼称を持つという。2001年には男がTATPを大西洋路線の航空機に持ち込み、爆発させようとして失敗した事件があった。