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プロローグ
「さあ、これを投げて」
なんだ?
寝起きで何をやらせる気だ?
辞めてくれ、俺は眠いんだ。
「君にとって決して悪い事じゃ無い。あそこに向かって投げるんだ」
分かったから、無理矢理立たさないでくれ。
てか、お前誰なんだ?
女か?
眠い。
眠くて何も分からねえ。
分かったっ!
分かったから急かさないでくれ。
このダーツを投げればいいんだろ?
ん…、ダーツ?
いつの間に持たされてたんだ?
あれか?
あれに投げれば良いんだな?
うーん、あの四角い紙は地図か?
眠くて目が霞んでよく分からん。
あー眠い。
狙いを付けるなんて無理過ぎる。
もう適当でいいだろ。
ほら、投げたぞ。
「なかなか凄い場所に当てたな……。このパターンだとこれが必要か。さあ、次は玉をここに落とすんだ」
まだ有るのかよ。
頼むもう寝させてくれ、猛烈に眠いんだ。
わかった、やるよ……。
だから、これが終わったら寝かせてくれよ。
はぁ、次はルーレットね。
はい、落としたぞ。
これでいいんだろ?
よし、もう寝る。
「十か……。君は運がいいのか悪いのか分からない子だね。だが、これも定め。少しの手助けはするが、自らの才覚で乗り越えてくれ。さあ、新たなる人生を歩むが良い」
新たなる人生…?
こいつやべえ……、何言ってんだ?
って、うおぉぉぉ!!
落ちるっ!
なんだこれっ!
あーもういい寝よう。
落ちてるけど、どうでもいい。
眠さの限界だ。何も考えられない。
おやすみなさい。
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