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パリ同時テロ 仏大統領「ISによる犯行」
11月14日 23時10分

パリ同時テロ 仏大統領「ISによる犯行」
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フランスの首都パリで、日本時間の14日朝早く、少なくとも6か所で何者かが銃を乱射したり爆発物を爆発させたりするテロ事件が相次いで合わせて127人が死亡しました。オランド大統領は過激派組織IS=イスラミックステートによる犯行だという見方を示し、ISを名乗るグループが犯行声明を出しました。
パリ中心部のコンサートホールで13日夜(日本時間の14日朝早く)、複数の男らが観客に向けて銃を乱射し人質をとって立てこもりました。およそ1500席のホールは、当時、ほぼ満席だったということで、警官隊が突入し容疑者を殺害しましたが少なくとも78人が死亡しました。
さらにほぼ同じ時間帯にレストランで発砲があったほかサッカースタジアムの出入り口付近では爆発が複数回起きるなど、パリでは合わせて少なくとも6か所で事件が相次ぎました。
事件を受けてフランスのオランド大統領は14日、記者会見で、合わせて127人が死亡したことを明らかにするとともに、「国外で周到に計画、準備された戦争行為だ。テロリストのISによって実行されたものだ」と述べ、同時テロ事件はISによる犯行だという見方を示し、テロに屈しない断固とした姿勢を強調しました。
一方、ISを名乗るグループが14日、インターネット上に犯行声明を出し、「フランスはISの攻撃対象であり続ける。なぜならイスラム教の預言者を侮辱したりISの領土に空爆を加えたりしているからだ。今回は最初の攻撃にすぎない」としています。
容疑者について検察は、これまでに8人が死亡し、このうち7人が自爆テロで死亡したとしていて、警察は、一連の発砲と爆発は同じグループによる同時テロの疑いがあるとみて捜査しています。
一部の地元メディアは警察の話として事件現場で死亡した容疑者の1人の遺体近くからシリアのパスポートが発見されたと伝えています。
フランスでは、今月30日からパリで開かれる地球温暖化対策の国連の会議を前に、全土に兵士7000人を動員するなどして厳重な警戒態勢が敷かれていて事件を受けて、オランド大統領は非常事態を宣言したうえで1500人の兵士を追加動員することを決めました。
パリにある日本大使館によりますと、これまでのところ日本人が事件に巻き込まれたという情報はなく引き続き情報収集を進めています。

空港では手荷物の厳しい検査も

事件を受けて、日本との直行便も発着しているパリ近郊の「シャルル・ドゴール空港」も緊張感に包まれています。これまでのところ航空便の運航には大きな影響は出ていませんが、空港では手荷物の厳しい検査が行われ乗客の長い列ができているほか、運航状況を確認しようと、多くの人が心配そうに掲示板を眺めていました。
結婚式のために横浜から来たという女性は、「帰れないのではないかと不安になりました。ホテルでは車の立ち入りは制限され、街も人通りが少なくなっていて、きのうとは全然違う雰囲気でした」と話していました。また、仕事のために名古屋から来たという男性は、「夕方の便で帰国する予定ですが、空港が閉鎖になると困るので、朝いちばんで空港に来ました。ほかの便にも変えられないので待つしかありません」と疲れた表情で話していて日本人旅行客にも影響が出ています。

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