中日スポーツ、東京中日スポーツのニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 中日スポーツ > スポーツ > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【スポーツ】

[水泳]板橋美波1位、リオW杯濃厚

2015年11月15日 紙面から

女子高飛び込み決勝で1位の板橋美波(今泉慶太撮影)

写真

◇飛び込み派遣選考会

 来年のリオデジャネイロ五輪予選会を兼ねた水泳の飛び込みワールドカップ(W杯、2月19〜24日、リオデジャネイロ)の派遣選手選考会が14日、東京辰巳国際水泳場で開幕。女子高飛び込みは板橋美波(15)=JSS宝塚=が359・95点で1位となり、派遣が濃厚となった。男子3メートル板飛び込みは坂井丞(しょう、23)=ミキハウス=が465・15点で1位、今年7月の世界選手権9位ですでにリオ五輪代表に決まっている寺内健(35)=同=は440・10点で2位だった。

 今回の選考会で最低でも2位に入らなければ、リオ五輪への道が断たれる。だから板橋は世界でも彼女にしかできない109C(前宙返り4回半抱え型)の大技を封印。確実に入水を決められる107B(前宙返り3回半えび型)に難易度を下げ、W杯代表をたぐり寄せた。

 「今大会は絶対に負けられない試合。2週間前に(馬淵崇英)コーチと相談し、余裕があって確実に点数を取れる3回転半に演技種目を変えた。難易度を下げた分、負けるリスクも高まったが、しっかり勝てて良かったです」。そう言って笑うが、4回転半を披露できなかった悔しさも残る。「2月のW杯でどうするか、まだ分からないけれど、個人的には109Cを使って(五輪出場を)決めたい」と言い切り、自身の代名詞ともいえる大技への思いを明かした。

 6月の日本室内選手権では109Cの1種目だけで96・20点をたたき出し、日本女子初の400点超え(404・20点)を達成。これは今夏の世界選手権で金メダルを獲得したキム・ククヒャン(北朝鮮)の得点(397・05点)をも上回る。一方で回転スピードが速すぎるために入水時の体勢をコントロールしにくく、40点台の大失敗に終わることも少なくない。W杯の舞台で封印を解くには成功率をもっと上げる必要がある。「まずは五輪の代表権獲得が先決。だからW杯で109Cをやるかどうか、可能性は半々」と話す馬淵コーチも、日本飛び込み勢初のメダル獲得がかかるリオ五輪本番では「一発の賭けでやりますよ」と明言。そのときが来るまで日々こつこつと、4回転半の完成度を磨き上げる。 (千葉亨)

 

この記事を印刷する

PR情報





中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ