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【NHK「クロ現」問題】NHKの「事実歪曲」こそが焦点ではないのか? BPOの「政府批判」は本題隠しか…

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【NHK「クロ現」問題】
NHKの「事実歪曲」こそが焦点ではないのか? BPOの「政府批判」は本題隠しか…

「クローズアップ現代」のやらせ問題について会見する、BPOの放送倫理検証委員会。(左から)中野剛委員、川端和治委員長、升味佐江子委員長代行、藤田真文委員=11月6日午後、東京都千代田区(野村成次撮影)

 放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会が、やらせが指摘されたNHKの報道番組「クローズアップ現代」をめぐる総務省や自民党の対応を「圧力」などと批判し、議論を呼んでいる。もちろん政府・与党は番組関与に抑制的であるべきで、BPOの懸念も当然だ。しかし、なぜBPOは、総務省や自民党が行動を起こした後、すぐに批判をしなかったのか。番組の問題点と「政府批判」を同じ意見書に盛り込んだことで、本題であるべき「事実を歪曲した」NHKの責任問題を、BPOが世間の目から隠す結果を招いてしまったのではないか。(三品貴志)

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 BPOは、NHKと民放連が設立した第三者機関。弁護士や学識経験者らで構成され、放送への苦情や問題に対応し、言論と表現の自由を前提とした放送界の「自律」と番組の質の向上を目的としている。

 NHK「クロ現」で問題となったのは、昨年5月の放送。多重債務者にブローカーが「戸籍名を変えると債務記録の照会から逃れられる」と出家させ、融資をだまし取る手口を報じた。番組に登場した「ブローカー」は記者の知人であり、「債務者」とも旧知の仲。詐欺に関わっていたとする裏付け取材もなかった。

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