白鵬、朝青龍以来!6年半ぶり大技・やぐら投げで7連勝「とっさだね」

2015年11月15日6時0分  スポーツ報知
  • 白鵬(手前)は隠岐の海をやぐら投げで下す(右から左へ)
  • ファンの声援に応え引き揚げる白鵬

 ◆大相撲九州場所7日目 ○白鵬(やぐら投げ)隠岐の海●(14日・福岡国際センター)

 西横綱・白鵬が大逆転の大技、やぐら投げで西前頭2枚目・隠岐の海を下し、無傷の7連勝で単独トップを守った。幕内では2009年名古屋場所13日目に朝青龍が日馬富士に決めて以来6年半ぶり。休場明けながら大技で館内を沸かし、首位を快走する。1敗で東横綱・日馬富士、稀勢の里と琴奨菊の2大関ら6人が追う。

 崖っぷちから豪快に決めた。白鵬は先場所初日に敗れた隠岐の海に左四つとなり、土俵際に追い詰められた。そこから左下手と右上手をつかむと、右膝で相手を跳ね上げながらつるように体を入れ替えての、やぐら投げ。幕内では6年半ぶりの大技に「浮いていましたね。(やぐら投げは)力が強いイメージ。きれいなのは初めてかな。とっさだね」と納得した表情を浮かべた。

 際どい勝負は軍配が相手に上がり、物言いがつき協議の結果、差し違えとなった。だが、白鵬がそれを知ったのは勝ち残りの土俵下で審判の陣幕親方(元幕内・富士乃真)に聞いてから。「軍配が向こうに上がったのは知らなかった。(自分の)かかとが出たのかなと思った」。自らの勝利を確信していた。

 命綱は手負いの左足だった。158キロの白鵬、165キロの隠岐の海、計323キロが、残した左足1本にかかったが「大丈夫ですよ」と即答。先場所負傷し途中休場の原因となった左膝の状態も順調に回復しており、大技を繰り出した要因を「ゆっくり休んだからじゃない」と言い放った。

 ヒヤリとしたが命拾いをした白鵬。09年初場所の朝青龍以来となる横綱の休場明け優勝へ順調に階段を上っている。「いい相撲を取っていきたいね」。2場所ぶり36度目の復活Vへ挑む。(安藤 宏太)

 ◆やぐら投げ 両まわしを取って十分に相手の体を引きつけ、ひざを相手の内股に入れて太ももに相手の体を乗せて、つり気味に持ち上げてから振るように投げ落とす大技。

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