新日本プロレスのミスターこと永田裕志(47)と野人・中西学(48)が13日、「ワールドタッグリーグ」(21日、後楽園で開幕)にかける思いを明かした。世代交代が進む新日マットにおいて、タッグリーグは第3世代復活のチャンス。来年1月4日東京ドームでのタッグ王座挑戦をもくろむ2人が闘志を燃やす裏には、15日に両国国技館で現役生活にピリオドを打つ天龍源一郎(65)の存在があった。
ベテランコンビは同リーグ戦に2年連続出場を果たす。とはいえ永田は「てっきりエントリーされないものかと思ったよ。まあこうなったら究極の万馬券になってやろうかと。“賭けた”人はボロ儲けっていう存在になりますよ」と、自虐的に自チームを大穴評価。もちろんこれはものの例えにすぎない。
先シリーズは小島聡、天山広吉を加えた第3世代全員が新日プロのシリーズを全戦欠場(小島はノアに参戦)。また永田と中西は今年1月4日の東京ドーム大会で本戦出場も逃している。それだけに優勝すればIWGPタッグ王座(現王者はカール・アンダーソン、ドク・ギャローズ組)への挑戦権が確実になるタッグリーグは、2人にとって復権への貴重なチャンスだ。
前評判を覆してのベルト戦線再浮上を目指す2人には、引退を目前に控えた天龍の存在もモチベーションの一つとなっている。ベテランと称され久しい2人だが、IWGPヘビー級王座最年長記録として残る49歳10か月での戴冠を果たした1999年当時の天龍と比べてもまだ年下だ。
「(当時の王座戦で)雪崩式フランケンシュタイナーやったんやで? 覚悟がすごいんだよ、あの人は。俺も試合やってて楽しかったですよ」(中西)、「新しいものをのみ込みながらっていうものは、天龍さんから学んだしね。それは時代を逆行させることにはならない」(永田)。50代になっても新日マットの第一線にいた男と直接肌を合わせてきただけに、永田も中西もここで最前線から退くわけにはいかない。中西が「まだまだやるで。目標は高く。タッグは1+1が4にも5にもなるから」と優勝宣言を繰り出せば、永田も「このキャリアになってふんぞり返らずにトレーニングしてるのも僕らくらい」とニヤリ。第3世代健在を証明すべく、リーグ戦初制覇を目指す。
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