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【日韓首脳会談・要旨】
首相「慰安婦問題、将来の障害にならないこと重要だ」 大統領「関係改善の大きな障害物だ」
安倍晋三首相と韓国の朴槿恵大統領の2日の首脳会談の要旨は次の通り。
【日韓関係】
首相 未来志向の日韓関係の新たな時代を築くため、大統領と努力したい。
大統領 今日の会談でつらい歴史を癒やし、真実に基づいた会談にすることで両国関係のさらなる発展を見いだしていく。
両首脳 意思疎通を図る努力で、関係が前進していることを評価。安全保障、人的交流、経済などさまざまな分野での協力強化で一致。
【慰安婦問題】
首相 両国が未来志向の関係を築いていくため将来の世代に障害にならないことが重要だ。
大統領 慰安婦問題は関係改善の最も大きな障害物だ。被害者が受け入れ、国民が納得できるように早期に解決しなければならない。
両首脳 今年が国交正常化50年という節目であることを念頭に、できるだけ早期に妥結するため、外務省局長級協議を加速化させることで一致した。
【南シナ海問題】
首相 現状は国際社会共通の懸念事項である。(中国が造成した人工島周辺に艦船を派遣した)米軍の行動は国際法に合致したもので、直ちに支持した。開かれた自由で平和な海を守るため、韓国や米国と連携していきたい。
【産経新聞前ソウル支局長の裁判問題など】
首相 懸案について互いに率直に意見を述べ合うことが大切だ。前ソウル支局長の問題、東京電力福島第1原発事故を受けた日本産水産物輸入規制について早期の対応を要請。
【北朝鮮】
両首脳 非核化に向けた行動を引き出すため、日米韓3カ国の安全保障協力の緊密な連携を確認。拉致問題解決のため協力していくことで一致。
【経済関係】
首相 日韓ハイレベル経済協議を通じて関係をさらに深化させることが重要だ。
大統領 環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)でも協力関係を築きたい。
首相 韓国の検討を見守りたい。