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2007-04-18

[]プロパガンダ映画を「証明」に使ってしまう軍事評論家

航空自衛隊出身の軍事評論家、佐藤守氏のブログ、「軍事評論家=佐藤守のブログ日記」に「映画「南京:戦線後方記録映画」」なるエントリがアップされている。

(…)

放映されたのは、昭和13年、東宝映画文化映画部が、南京陥落直後に現地で撮影したドキュメンタリーで、インターネットでその部分部分が流れていたのだが、約一時間に亘る全記録には、「南京大虐殺で30万人が殺された!」という中国政府の宣伝とは裏腹に、なんとも気抜けするぐらい穏やかで、平和な南京市内の状況が写し出されていた。勿論、中国軍が、日本軍が入場する前に、焦土作戦で民家などを焼き討ちにして逃亡した状況も良く分かる。

  南京城壁を攻撃するシーンは、今流行の<再現ドラマ>だったが、朴訥な兵隊さん達の動きが実に素人っぽい。有名な松井司令官などが場内に入場するシーンは、動画で見るのと写真で見るのは大違い、戦没者の慰霊祭も、実に厳粛でわが軍の規律厳正さが良く現れていた。

 占領後、部隊は直ちに追撃戦に入るから、続々と城門を出て戦地へ出動する。

場内警備で残ったのは、京都と奈良の連隊、約4500名、それに対する南京市民は20〜25万だという。勿論外人も同居している。こんな圧倒的な戦力不足の状況下で30万人もの大量虐殺をしたというのであれば、このようなシーンは絶対に撮影できなかったであろう。正月に爆竹を鳴らして遊ぶ中国人の子供達の表情からも、市内の治安が回復されたことが十分伺える。

 日本軍の占領統治が始まると、多数の中国人が「認可証明書」を受けるために行列するシーンも実に平和で、列に割り込もうとする“強引な”男達を、並んでいる中国人たちが入れまいと小競り合いするシーンなどはリアルでユーモラスであった。「南京大虐殺」が、中国側による虚構の「反日宣伝」であることが、また一つ証明された

(…)

強調は引用者。う〜ん…。「<再現ドラマ>」が挿入されていることからも明白なように、これって中支那方面軍が全面協力したプロパガンダ映画ですよ。私自身は「プロパガンダ」即「虚偽」という立場をとりませんが、南京事件否定派の方々は「国民党(中共)のプロパガンダ」という理由で南京事件の存在を否定してたんじゃなかったっけ? 「南京事件の証拠写真」なるものにあれだけ懐疑的な人々が「証拠映画」をホイホイ信じるとは…。そもそも南京攻略戦における最大の激戦は中国側の最精鋭部隊、教導総隊の抵抗と、城壁および城門での抵抗を排除するために行なわれていて、城内では本格的な戦闘は行なわれてません。映画が撮影されたのは中国軍の抵抗が終わったあとなのだから、日本軍さえ暴れなければそれなりの広さをもつ南京城内で「穏やか」な光景を撮影するのはべつに難しくない。それに、「30万人もの大量虐殺をした」とされている(それが事実かどうかは別として)のは「場内警備で残った」「京都と奈良の連隊、約4500名」だけじゃあありません。入場式の前に多数の捕虜・投降兵や市民が殺害されたとされているわけです。戦犯裁判での事実認定なり、日本の「虐殺=あった」派の研究成果の概略だけでも知っていればすぐに見抜くことのできる、初歩的なトリック。航空自衛隊の大先輩である奥宮正武氏は自分の目で、二日間で約500人の処刑を目撃した、と証言しているんですがねぇ…。


ちなみに、引用箇所よりあとの部分で、南京事件が虚構だとする「状況証拠」として言及されている文献だが、「南京大虐殺説は全く架空のデッチアゲだと私は信じて疑はない」としている『私の昭和史』にも、日本軍の横暴・軍紀紊乱ぶりは事実として記されているのは興味深い。私に言わせれば、「大虐殺はなかった」と主張する著者でさえ認めざるを得ない「横暴・軍紀紊乱」こそ「状況証拠」として理解すべきである。

もう一つの田中正明による文章はあちこちでコピペされているものだが、松井大将日記を改竄した実績を持つ人物の、他になんの裏づけもない回想を信じるというのなら、例えば慰安婦とされた女性たちの証言もすべて信じるのでなければ筋が通るまい。松井石根が強姦を命令したはずはなかろうし、捕虜殺害を(明示的に)命じたと考える理由も現在のところなく、不作為責任を問われて死刑になったのであるから、蒋介石がその点について遺憾の意を表したということならばまだあり得るだろうが。


なお、佐藤守氏は映画『南京の真実(仮題)』の「賛同者」に名を連ねている。また、過去に佐藤氏が南京事件について主張したことに関しては、青狐さんの以下のエントリを参照されたい。

http://d.hatena.ne.jp/bluefox014/20050713

http://d.hatena.ne.jp/bluefox014/20050714

http://d.hatena.ne.jp/bluefox014/20050716

http://d.hatena.ne.jp/bluefox014/20050722

コメント欄には懐かしい潜水…じゃなかった野良猫氏の名前も見える。

tomojirotomojiro 2007/04/18 14:21 なんというか、南京事件否定論者の論を読むとときどきイタイですね。なんというか本気で「日本人=誠実、何一つ嘘がない」「中国人=不誠実、嘘だらけ」という二分法を信じて、その世界観の上にすべての論が立っているから、客観的に見るとはなはだしく危うい土台の上に論理が組み立てられているのに、当人がこの世界観を信じきっているからどうにもならないんですよね。これが、いわゆるコミュニケーションができない、議論ができない、につながるんでしょうが、痛々しいです。

hagakurekakugohagakurekakugo 2007/04/18 19:47 未だに大本営発表を信じてるような痛い人ですね。ネット右翼だった頃にはたまに見てましたが、軍事そっちのけで政治的主張をタレ流すお人だったんで、あまり参考にはしてませんでしたが…。

ApemanApeman 2007/04/18 21:53 少し前までは「小虐殺派」からマボロシ派への批判があったりしたんですが(田中正明の改竄を最初に指摘したのも小虐殺派の板倉氏でしたし)、最近は最低限の自浄作用も失ってしまったんですかね。

もうひとつ、慰安婦問題に対する国際世論の反応からなにも学んでないなぁ…というのも感じますね。

JodorowskyJodorowsky 2007/04/18 23:17 「情報戦」とか言ってる人たちが、戦中の宣伝映画を平気で引用しちゃうのには気が抜けますね。まぁ「南京の真実」(仮題)も同映画から引用しまくりそうですけど。その段階で信用度が相当に毀損しちゃうことを覚悟してくれないとなぁ・・・

ApemanApeman 2007/04/19 00:23 あくまで国内向け、それも内輪のサークル向けの発言ならそれなりに効果はあるでしょうからまだわからんでもないんですが、「英語字幕をつけろ」とか言ってるところをみるとこれで国際社会に打って出るつもりらしいんですよね。失笑を買うだけならまだいい方でしょう。

Bill McCrearyBill McCreary 2007/04/19 19:43 初めてコメントさせていただきます。
はあ、日本軍が制作に関与した映画によって、南京大虐殺が虚構であったことが「また一つ証明された」ことになるのですか・・・。
佐藤氏は、自衛隊出身の方ということですが、自衛隊内部では、「プロパガンダ映画は全てそのままに受け取れ」とでも教育しているのですかねえ。それとも、ソ連や中国、北朝鮮のプロパガンダは信用してはいかんが、旧日本軍は別だとでも。
Apemanさんも指摘されている通り、虐殺否定派の人たちは、こんな子供だましの文章を読んでどう考えているんでしょうか。佐藤氏は、こんな世迷言を書いて、恥ずかしくないんでしょうか。ないんでしょうね、おそらく。
これはもう、精神医学や心理学の問題ですね。

ApemanApeman 2007/04/19 22:53 Bill McCrearyさん

普通の感性なら、一方で「中国のプロパガンダ」を批判している以上旧軍のプロパガンダにも批判的な検討を加えてみせるポーズくらいはとると思うんですよね。ダブスタを糊塗しようとすらしないメンタリティはちょっと想像を絶します。

碧 2007/04/21 01:09 ここに集まっておられる方々は日本人ですか? それにしては論理があまりにも浅く、杜撰であることに驚きます。若い世代の頭脳はここまで劣化しているのかと。あなた方は、所謂、中国文化圏つまり中国、朝鮮半島の民族性をきちんと研究していないのですか? そこから始めないと、真実は掴めませんよ。南京虐殺説の起源は,世界的に網を広げたコミンテルンの謀略による国民党軍と我が軍の戦闘がはじまってから、国民党情報機関がアメリカを中心にひそかに広めた、戦争プロパガンダです。戦前、戦中、戦後の私達の祖先の命をかけた働きのおかげで、今、安逸に暮らしながら斜に構えて、生まれた自分の国を非難し、貶めることに情熱を燃やし、左翼や特定アジア3国は常に捏造した嘘を根拠に我が国を攻撃してくるのだということを知っていながら、それに懸命になって同調する。そういうあり方は人間として正常ではありません。そんな事をしていると、人格が完全に崩壊しますよ。戦争にはさまざまな戦略,戦術、敵の動きを察知するための諜報活動があります。帝国陸軍の諜報活動は見事なものでした。例えばヨーロッパの各中立国に多くの要員を派遣して、徹底的に情報を収集し、それを分析し、ルソン島のどこに米軍が上陸するか、日本本土のどこに上陸してくるか、正確に察知していました。戦後、マッカサーはそれを知り、米軍側に日本に通報するスパイがいるのではないかと、懸命に調査しましたがその事実は無く、我が陸軍の実力に恐れをなし、それこそプロパガンダによって陸軍を悪者に仕立て上げたのです。ですが、我が軍はプロパガンダを戦術に使ったことはありません。正々堂々と戦うことが、武士道の国の軍隊の誇りだったのですね。我が国が十分に資源のある国だったら勝っていたでしょう。原子爆弾の開発にも着手していましたし。我が軍の規律の正しさ、練度の高さ、精神の頑強さは、何故そうでありえるのか西洋人には理解を超えるものだったようです。艦艇を航空機で撃沈することも帝国海軍が初めて編み出した戦法です。民族の名誉にかかわる重大問題をまるでゲームであるかのように、ああだこうだと囁きあって楽しんでいるなんて、戦前、「高貴な日本人」として尊敬された民族の末裔として、恥ずかしくないのかな! NEWSWEEKに請われて、加瀬英明氏が書かれた記事をお読みなさい。いくつかのブログが英文、訳文共に掲載しています。

CrowClawCrowClaw 2007/04/21 01:33 何かすごいコメントですね。(スターシップ・トゥルーパーズ的な意味で)Apemanさんへの賛辞でしょうか。

>NEWSWEEKに請われて、加瀬英明氏が書かれた記事をお読みなさい。
既にこのブログで取り上げられていますよ。
http://d.hatena.ne.jp/Apeman/20070404/p1

madashanmadashan 2007/04/21 01:34 >ダブスタを糊塗しようとすらしないメンタリティ

でも、これ凄く広く見られる現象にも思えますよ。「自然」な感性とまでは言わないまでも、己の言説なり立場なりを正当化するという点がすっぽり抜け落ちているというか、何かすぐに敵味方の戦争ごっこをやりはじめる傾向というか、言説に一貫性を与えることができず身内にしか通じない、あるいは身内にしか話していない、しかもその「身内」の内実たるや仲間を庇うし、擁護するくらいのイメージでしか構成されていない、みたいな。

ただ、よく分からないのは、日本全体がそういう土地なんだとか言ったとしても、例えば商売とかで取引先なんかと交渉する際にはどうしたって相手を説得するなり何なりしないとならないから、自分の言説に最小限の一貫性を持たせないとまずいはずで、そういう経験がまるでない人というのも珍しいと思うのですが。

まあ、結局他人と交渉してるわけでも、本気で他人を説得しようとか己の正当性を訴えようとはしていないと考えれば納得できなくはないんですが、それにしては妙に真剣な感じもしますし。一種の慰めなんですかね。想像のなかで全て完結して、自分の意識にとってだけ大事な。

Gl17Gl17 2007/04/21 01:40 またえらく世間知らずな方がいらしたもんですね。
旧軍の諜報と言えば、暗号丸判りのまま長く筒抜け状態を続けるなど、初歩的なレベルの致命的な失態で有名ですが・・・。
ていうか、当時の軍にまともな情報分析能力があれば、勝てようのない戦争はどうにでもして避けるでしょうに。(笑)
なんかの冗談でしょうか?
とりあえずエントリの内容は読んでいらっしゃらないのは確かのようですが。

そういえば、例の与党が慰安婦問題で派遣すると称していた議員団、派遣延期だそうで。
ここで行かないというのは多分、無期延期ですかね。
他国を説得できるような材料も能力も彼らにないのは最初から自明でしたし、行っても火に油を注ぐ結果しかないのは一応理解できたようです。
でも、国内の身内向けには一応アドバルーンを一度は上げておかないと格好がつかなかったんでしょう。

JodorowskyJodorowsky 2007/04/21 03:38 >碧さん
非常に斬新なご意見。興味深く拝読させていただきました。

ところで、碧さんがそのような意見を持つに至る、
きっかけとなった人物や書籍はどのようなモノなんでしょうか?
是非とも参考にしたいと思います。

あと、ご教示いただきました、NEWSWEEKの加瀬英明氏の記事を読んでみましたが、
どうも碧さんが主張されている内容とは随分趣が違うように思います。
加瀬氏は普段、碧さんのような主張をしているのでしょうか?

碧 2007/04/21 04:20 Gl17様  さあ、どっちが世間知らずでしょうね。貴方も日米開戦時の国際情勢、その原因等を何にもご存知ないのですね。偉そうなことを言う前に,もっと勉強なさることです。皆さんに私の父母のメッセージをお伝えします。・・・大東亜戦争の時、日本の決意は、「戦わざるも亡国、戦うも亡国かもしれぬ。だが、戦わざれば国を失い、我が次の世代は魂をも失うであろう。東亜を白人支配の桎梏から解放せねばならぬ。最後の一兵まで戦えば我が子孫はそれを誇りとし,国を興してくれるであろう。」というものでした。なぜ我が軍があれほどまで勇敢に、命を捨てて戦ったかお解りいただけると思います。・・・

PhlsPhls 2007/04/21 04:26 この人、戦時中の日本の情報統制とか知らないんでしょうか?
北朝鮮が北朝鮮の国民に流す情報は絶対信憑性なり政治的効果を狙ったプロパガンダだと疑うでしょうに、何故あの国並みに情報統制していた頃の日本の映画をほいほい信じられるんでしょうか?
ダブスタは置いておくとしても、当時の日本の状況を知っていれば、それだけで疑うのに十分だと思うのですが……。
やはり否定論者は自国を客観的に見ることができない、ということなのですかね……。

PhlsPhls 2007/04/21 04:36 碧さんへ

>左翼や特定アジア3国は常に捏造した嘘を根拠に我が国を攻撃してくるのだということを知っていながら、それに懸命になって同調する。そういうあり方は人間として正常ではありません。そんな事をしていると、人格が完全に崩壊しますよ。

仮に「左翼や特定アジア3国」の主張が捏造された間違いだったとして、それに同調すると、何故「人格が崩壊」するのですか?
どのような心理学理論・脳生理学理論・神経科学理論によるのですか?
私見では、本来、政治的乃至歴史的主張とそれとは論理的に独立の心理学的次元の話を無理矢理関連付けている気がしますが。

ゆーきゆーき 2007/04/21 04:57 言ってしまえば「大東亜戦争」って自分たちで首しめてのっぴきならない状況になって起こした戦争に言ってしまえば誇りもへったくれもないですね。いうなれば今の北朝鮮。
しかも契機となったハルノートは最終条件ではなくて交渉のたたき台です。
優秀な諜報機関を有していたはずの軍はそんなこともわからなかったんですか?
それともわかっていたけど政府首脳にあげなかったんですか?
あげなかったら随分な背信行為ではありませんか。

Phls様の言うとおり当時の日本は情報統制をしいていましたので一般国民、兵士が「戦わざるも亡国、戦うも亡国・・・」と思うのは
北朝鮮国民が思うのと同様でしょうし、情報をもっていた高級将校がそうおもうのは
大した錯誤っぷりであるとしか思えません。

第一「開放」の戦いなら現地住民の資産を軍票に変える必要がどこにあったのですか?

eichelberger199eichelberger199 2007/04/21 09:14 >「戦わざるも亡国、戦うも亡国かもしれぬ。だが、戦わざれば国を失い、我が次の世代は魂をも失うであろう。東亜を白人支配の桎梏から解放せねばならぬ。最後の一兵まで戦えば我が子孫はそれを誇りとし,国を興してくれるであろう。」

残念ながら、わが日本は「最後の一兵まで戦わず」に途中で降伏した「へたれ」でした。

ApemanApeman 2007/04/21 09:24 まあみなさんのコメントに付け加えることはないんですが、碧さんにうかがいたいのは

>ここに集まっておられる方々は日本人ですか?

これがどれほど陳腐であるかを自覚した上でネタとして書いておられるのか、それともこう書けば私に痛撃を与えられると本気で信じておられるのか、ということですね。どうなんでしょう?

Gl17Gl17 2007/04/21 12:12 >戦わざるも亡国、戦うも亡国かも

どっちかの選択肢があるというのは開戦前でしょうが、その当時に対米戦で「勝てない」という認識があったのは限られた少数でしたし、マジョリティとしては戦争すれば勝って繁栄するといった程度の認識しかなかったでしょう。
勝てないと思っている人間だって、短期で有利に講和に持ち込む予定しかなかったはず。
あすこまで国家国体が被害甚大となるまで手仕舞いが出来なかったのは、全く無計画の「成り行き任せ」だった他にありません。

引用のような話は、戦後になってから必要以上にボロ負けした不明を糊塗するための創作でしょうね。

PhlsPhls 2007/04/21 15:38 碧さんへ

もう少しあなたの主張の出鱈目ぶりを批判しておきます。

>正々堂々と戦うことが、武士道の国の軍隊の誇りだったのですね。我が国が十分に資源のある国だったら勝っていたでしょう。原子爆弾の開発にも着手していましたし。

1.日本は中国で「731部隊による細菌戦」「毒ガス使用」してるのですが、「生物兵器」「化学兵器」を使用することが「正々堂々」なのですか?
2.原爆を開発していたということは、当然実戦に投入しようと考えていたのですよね。核兵器を使おう、という考え方自体が正々堂々からはほど遠いと思うのですが。

ApemanApeman 2007/04/21 20:00 Gl17さん

わたしはそもそも「戦わざるも亡国、戦うも亡国」それ自体が偽の二者択一だったと思いますが、それをいったん脇に置いたとしてもそうしたジレンマ状況に国を導いたことこそ「亡国」の挙というべきでしょうね。

Phlsさん

もうひとつ、日本軍が「奇襲」「夜襲」を好んだことも指摘できますね。日中戦争なんて宣戦布告なしに始まってるわけですし。

Gl17Gl17 2007/04/21 20:09 もちろん、国家の行き方を決定するに当たって、2つのどっちかにしろというのはどう考えたって意図的なミスリードの手段でしょう。
しかも、どっちでも亡国って、まさに「カレー味の**と**味のカレー」という小学生のアレです。
「まともなカレー」という選択肢を捜すのが政治の役割のはずですが、往々にして逆にそれを取り上げるような挙に出ますね。

fujiyamafujiyama 2007/04/22 14:43 うわー。21世紀なのに碧さんみたいな人いるんですね。
日本も使いまくってますよプロパガンダ。
日本のプロパガンダといえば、私は対外宣伝グラフ雑誌「NIPPON」(1934-1944刊行)
を連想します。「NIPPON」は陸軍が作ったんじゃないもん、というむきには
陸軍参謀本部の意向で作られた「FRONT」(1942-1945刊行)があります。

so1944so1944 2007/04/22 15:05 はじめまして
>うわー。21世紀なのに碧さんみたいな人いるんですね。

結構いますよね。国会議員の中にも。西村慎吾(執行猶予中)の同類みたいな人たち。おまけに総理のブレーンの中にもゴロゴロしてますし。まあ、保守の中では少数派なのが救いですけれどね。
それにしてもこの人たち、自分たちの事を「大日本帝国民」と思ってるんでしょうね・・・・日本国民では無く。

>ここに集まっておられる方々は日本人ですか?

民族・文化への帰属性と政治体制への帰属性をごっちゃにしてるんですよね。この人。
沖縄系やアイヌ系の人たちとか、コリアンの人とか、民族・文化的に「日本人」に帰属しない日本国民の人たちだって昔からいるでしょうに。

うさぎうさぎ 2007/04/22 21:43 ご免なさい、情報量0のカキコしますが「碧さん」は釣り以外の
何者でも無いと思います。皆さんとスタンスが異なることは自覚
してますが、このような人間にレスするのは有害とすら思います。
 とまで書いてなんですが、私何ぞはこの(特に今の)日本で一番
指弾されるであろう「階級」の出身で、へたれな左派としては
「日本軍は規律正しかった」伝説なんかにも、その中に含まれる怨嗟を
感じて中々色々思いを致します。でも流石に国家社会主義の再流行は無い、
と思ってのほほんと暮らしていますが。
 もし碧さんが釣りでないのでしたら、一番醜いレスご免なさい。こんなレスは
書かないのが一番だと思うのですが、やっぱり偏見で「釣り」と思ってしまうので
カキコするのです。で、「釣り」と思うからこそ、私はもっと色々勉強して欲しい、
と思うのです、ここにレスしてる人々同様。本気なのですよ?

ApemanApeman 2007/04/23 09:28 碧さんは言いたいことだけ書いて去っていったみたいですが、

>このような人間にレスするのは有害とすら思います。

ここは難しいところですね。うさぎさんがこうおっしゃるのもよくわかります。あたかも「対話」が成立しているかのような幻想を与えないためには、無視するのがいいのかもしれない。他方、特に否定論を書いているブログにコメントするときに意識していることですが、異論の存在なんてまるで意識していない人に対して、異論の存在をアピールすることにも意味はあるかな、と。

kurabonekurabone 2007/04/23 16:52 面白い人が迷いこんでいたみたいですね。

>戦争にはさまざまな戦略,戦術、敵の動きを察知するための諜報活動があります。帝国陸軍の諜報活動は見事なものでした。例えばヨーロッパの各中立国に多くの要員を派遣して、徹底的に情報を収集し、それを分析し、ルソン島のどこに米軍が上陸するか、日本本土のどこに上陸してくるか、正確に察知していました。

堀栄三の『大本営参謀の情報戦記』を読んだ人間には、ツッコミ待ちとしか言いようがないです。
(釣りだとするとかなり高度ですね)
ルソン島や日本本土の米軍上陸を予測した堀自身が、日本の諜報活動のレベルはアメリカに比べると
話にならないレベルで、「情報的に盲目だった」と嘆いているんですが……
その反省を活かして、戦後の日本は情報に長けた「耳の長い兎」になるべきだと提言しています。
その提言を無視して寝言を言う人間の方こそ、日本人としての資格が問われる気がするんですけどね。

ApemanApeman 2007/04/23 18:15 kuraboneさん
「情報軽視」が旧軍の悪弊だったことは左右を問わず現代史家、軍事史家の間での通説なんであって、それを覆そうと思えば本の一冊や二冊は書かないとはなしにならないと思うんですが、断片的なエピソード(それもおそらくかなり好都合に潤色された)をひいて事足れりとするあたり、旧軍の伝統を守ろうということですかね。だいたい、ルソン島やら本土やらへの上陸が問題になる時期にはもう敗戦は必至だったわけですが、そんなにも「見事」な「諜報活動」はそんな事態になるまで封印していたんでしょう。

PhlsPhls 2007/04/26 17:01 Apeman様へ

亀レスで申し訳ありませんが、一言だけ。

>もうひとつ、日本軍が「奇襲」「夜襲」を好んだことも指摘できますね。

そうなんですか。知らなかった……。

ApemanApeman 2007/04/26 17:38 太平洋戦争でも奇襲で戦端を開くことは大前提だったわけですし、米軍との地上戦では火力の差が圧倒的だったので、硫黄島どころかガダルカナルの時点ですでに「夜襲で銃剣突撃」ですから。海軍も「野戦が十八番」とか言って緒戦はよかったんですが、米軍がレーダーを本格的に活用するようになると通用しなくなっちゃいました。

monromonro 2007/04/27 06:34 源平の昔から、屋島〜一の谷、厳島合戦、桶狭間の戦い等々、成功した奇襲夜襲は歴史に残って、その鮮やかさが人を惑わすようなところがありますよね。失敗した奇襲もおそらく山のようにあったんじゃないかと想像するんですが、前者が長年にわたって素晴らしい成功談として語り継がれるのに対し、後者は物語にも残らないです。奇襲というのはそもそも苦し紛れなところがあって、そんな事態は避けられるなら全力で避けるべきなんでしょうが、我が国では小が大を倒す気持ちよさも手伝ってか、もてはやす傾向があるように思います。信長は二度と奇襲などやりませんでした。

そう言えばヤマトタケルの熊襲征伐やイヅモタケル殺しも狭義の奇襲ですし、大化の改新もだまし討ちなんですけど、「いかがなものか」という声は上がらないですよね(^_^;。

ApemanApeman 2007/04/27 17:10 >「いかがなものか」という声は上がらないですよね(^_^;。

その種の「美学」が成立したのはサムライが戦争しなくなってからだ、という説もありますしね。国際法でもいったん戦争が始まった後の、戦術としての奇襲は禁じていない(もちろん夜襲も)わけですけど、プロパガンダを卑怯だと考える人なら奇襲もそう考えてしかるべきでしょう。

ワシ。ワシ。 2007/05/13 12:41 >>…。「<再現ドラマ>」が挿入されていることからも明白なように、これって中支那方面軍が全面協力したプロパガンダ映画ですよ。

↑:そうだな、プロパガンダ的要素はある。但し、こうやって果敢に攻略した!
とそれだけの再現フィルムだね・・。
だからと言って、『嘘』では無い。
隊長が部下に命じて、川を渡って、城壁に梯子をかけて、それを登る・・。それだけのシーンだよ。

一方、シナ側のそれは、『嘘』のプロパガンダだから始末が悪い。
::::::::::::::::::::::::::::::::::
>>>そもそも南京攻略戦における最大の激戦は中国側の最精鋭部隊、教導総隊の抵抗と、城壁および城門での抵抗を排除するために行なわれていて、城内では本格的な戦闘は行なわれてません。

↑:Apemanが言ってるように、『城内では本格的な戦闘は行なわれてません。』のです。その通り。
だから、アイリス・チャンの城内の安全区外での暴行などは無いんですね。
第6師団の谷将軍も、無駄な殺生は控える様にと、敗走するシナ兵を無理に追撃はしてないんですよね。

この映画は『値打ち』がありますね。日本軍と南京市民の交流も描かれてますし、
子供が爆竹をして「キャッキャキャッキャ」喜んでる横を日本兵がそれを横目に通り過ぎるシーンがあるんですね〜。
『南京大虐殺』をしている最中の日本兵を、全然恐れてないんですね〜・・・。
面白いです。この映画は・・・。

ApemanApeman 2007/05/13 12:42 自虐的だなぁ…。

ワシ。ワシ。 2007/05/13 12:49 >>入場式の前に多数の捕虜・投降兵や市民が殺害されたとされているわけです。

↑:捕虜が「捕虜」としての権利を有していたかどうか?が問題になりそうですね!
「投降兵」も同じですね・・・、武器を隠し持っていない、従順な態度のシナ兵は、その資格がある無しに関わらず、ちゃんとした待遇を受けたみたいですよ!

『市民』・・・これは無いですね!兵隊と間違える誤認逮捕以外はね・・。
だけど、たとえ連れて行かれたとしても、家族や親戚が日本兵に掛け合って、救われた例もあるそうですね。
>>航空自衛隊の大先輩である奥宮正武氏は自分の目で、二日間で約500人の処刑を目撃した、と証言しているんですがねぇ…。
↑:別に対した証言ではないですね。7連隊は、約7000人を処断しているらしいですから。
これは『南京大虐殺』では無いでしょう???

ApemanApeman 2007/05/13 18:41 あ〜はいはい、ワシ。の脳内の仮想戦記ではそうなんでしょう。

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