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【外信コラム】
ソウルからヨボセヨ ノリ巻きよ世界へ
先日、NHKの衛星放送を見ていたら、イスラエルで地元の人が日本の「おにぎり屋さん」を開いた話が紹介されていた。おにぎりも海外進出へ?という面白いニュースだった。
ところで韓国では20年ほど前に日本系コンビニが「三角キムパプ(ノリ巻き)」として売り出して以来、すでに定着している。おにぎりの韓国語は「チュモクパプ(コブシ飯?)」といって本来はイメージのよくない非常食だった。それを「三角キムパプ」と名称を変えることで商品化に成功し、今や韓国でもコンビニの売れ筋になっている。
ところで韓国は「キムパプ天国」だ。そういう名のチェーン店もあり、全国いたるところで売っている。種類も実に多様で、「普通キムパプ」のほかキムチ、プルコギ、ツナ、野菜、サラダ、チーズ、テンプラ、トンカツ、卵巻き、ジャコとアーモンド…。「ヌード・キムパプ」「麻薬キムパプ」などというのもある。説明は長くなるので省く。韓国で食べるしかない。
先年、韓国食の世界化キャンペーンが展開された際、筆者はキムパプを世界化候補に推薦した。しかし元が日本のものだからといって相手にされなかった。しかし「キムパプ」は今や韓国食の代表ではないか。世界進出は今からでも遅くない。「オニギリ」に先を越されるぞ。(黒田勝弘)