日本人学生の留学先1位が米国から中国に変わった背景とは=中国メディア
2015-11-14 08:27
<PR>
中国メディア・人民日報海外版はは13日、日本人学生の留学先トップが米国から中国に変わった背景について分析する記事を掲載した。
記事は、文部科学省のデータとして、2012年に中国が米国を抜いて日本人の留学先のトップに立ち、全体の3分の1を超える割合となったことを紹介。日中関係が決して良好でないなか、このような「逆転現象」について「日本の若者の選択が多様化していることの現れ」とした。
さらに、日本経済の低迷による収入源でコストが相対的に低い中国が選ばれるようになったこと、日米の教育交流以上に日中間の教育交流が盛んになっていること、中国が大きな潜在力を持っており、より多くの就職のチャンスが得られる可能性があること、そして中国による積極的なソフトパワー宣伝の成果を背景に挙げて説明した。
記事が参照したデータは、文部科学省が今年2月に発表した最新のもの。日本人の留学生数は2004年の8万2945人をピークに7年連続で減少、11年には5万7501人まで落ち込んだが、12年に再び6万138人まで回復した。回復の原動力はまさに中国であり、12年は2万1126人で11年に比べて3165人増えた。一方、米国への留学者数は398人減の1万9568人となっている。
なお、中国に留学する日本人学生の数については、2000年時点ですでに1万3806人おり、その後も04年の1万9059人を最高に増減を繰り返し、1万人台後半をキープし続けてきた。2万人台を突破したのは12年が初めてだが、04年の4万2000人から半減した米国留学の変化に比べればインパクトは小さい。
12年の「逆転現象」は、米国留学の減少が主要因と言える。中国留学が本格的に増加トレンドに入ったかについては、13年以降のデータを待って判断する必要がありそうだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)