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全羅南道霊岩郡(チョルラナムド・ヨンアムグン)の王仁の遺跡「百済門」。1987年に遺跡を整備する過程で建造された。これと同じ門が来年、日本にもつくられる。(写真=霊岩郡) |
13日、全羅南道霊岩郡によると、日本南部の佐賀県神埼市が霊岩郡に王仁公園の造成に向けて協力を求めた。王仁は4世紀末~5世紀始めに日本の国王の招へいを受けて『論語』などの儒教経典を手に日本に渡り、日本の皇太子の師匠としても活動した人物だ。王仁は霊岩から出発して神埼に到着したことが分かった。
このような縁で神埼は王仁を賛える碑石と神社をつくった。また、2008年から市関係者が毎年霊岩郡を訪問するなど交流してきた。そんな中、敷地1万3000平方メートルに達する規模の王仁博士記念公園をつくることになり、王仁の生家など遺跡のある霊岩郡に協力を要請した。松本茂幸・神埼市長が自らチョン・ドンピョン霊岩郡守に「霊岩遺跡にある百済門と同一の門を公園門としてつくってほしい」と要請した。霊岩郡はこの要請を受けて百済門の設計と施工をすべて引き受けることにした。伝統の瓦や木柱など必要な資材を国内で用意し、来年に資材とともに技術者現地に派遣して百済門をつくる。これにかかる経費2億ウォン(約2100万円)も霊岩郡がすべて負担する。
◆王仁博士=韓国には記録が残っていないが、日本の歴史書『日本書紀』などに出てくる。日本の応神天皇の要請を受けて百済王第17代阿シン王の時に渡日したことになっている。この時、『論語』10巻と『千字文』1冊を携えて日本に儒学を伝えた。また、陶工やと瓦工など数多くの技術者を連れていって文化を伝えたことから日本では飛鳥文化の始祖としてあがめられている。