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不正アクセス:フェイスブック侵入容疑 700人分IDも

毎日新聞 2015年11月10日 11時57分(最終更新 11月10日 12時30分)

 不正に入手したIDとパスワードを使って他人のフェイスブック(FB)に侵入したとして、警視庁サイバー犯罪対策課は10日、東京都板橋区赤塚4、会社員、古賀亮介容疑者(25)を不正アクセス禁止法違反容疑で逮捕した。同課によると、古賀容疑者のパソコンからはフェイスブックのほか、画像や文書などのデータをインターネット上に保存できる「クラウドサービス」の利用者も含め計約700人のIDとパスワードが見つかっているという。

 同課によると、約700人のIDやパスワードのうち約120人分については既に身元が確認できているが、ほぼ全てが女性だった。同課は、古賀容疑者が面識のない女性たちのIDなどを何らかの手段で不正入手し、私生活を「のぞき見」したり、個人的な画像を勝手にダウンロードしたりしていたとみている。フェイスブックへの不正アクセスを立件するのは全国初。

 逮捕容疑は1〜3月、不正に入手した都内の女性のIDとパスワードを使ってフェイスブックにログインしたとしている。容疑を認め「被害者のプライベートな写真を見て性的欲求を満たしていた」と供述しているという。

 昨年7月、ネットの掲示板にわいせつ画像が公開されているのを捜査員がサイバーパトロールで発見。古賀容疑者が投稿した疑いがあるとして、わいせつ図画公然陳列容疑で自宅を家宅捜索した際、パソコンのファイルから大量のIDとパスワードが見つかったため捜査していた。

 保存されていた約700人分のIDとパスワードは、フェイスブックが約500人分、人気スマホ「アイフォーン」を展開する米アップル社のクラウドサービス「iCloud(アイクラウド)」が約200人分。古賀容疑者のパソコン内からはフェイスブックやアイクラウドにあったとみられる女性の私的な画像が複数見つかっており、フェイスブックなどを乗っ取って勝手にダウンロードし、保存していたものとみられる。【斎川瞳】

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