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 原子力規制委員会は13日の定例会で、高速増殖原型炉もんじゅ(福井県)の運営を見直すよう求める馳浩文部科学相への勧告を正式決定した。日本原子力研究開発機構に代わってもんじゅを安全に運転できる主体を具体的に特定するか、もんじゅのあり方を抜本的に見直す措置を半年をめどに報告するよう求めた。

 もんじゅでは2012年に約1万点の機器の点検漏れが発覚。その後も管理不備が相次ぎ、規制委は原子力機構が運営主体として不適格とする見解で一致している。決定した勧告は、規制委の田中俊一委員長が文科省に出向き、馳文科相に直接手渡す予定だ。

 規制委と文科省は12日の時点で、田中正朗研究開発局長が受け取ると説明していた。しかし、馳文科相は13日の閣議後会見で一転して自ら受け取る考えを表明、「官邸とも調整し、真摯(しんし)に、すみやかに対応する」と語った。

 勧告は規制委設置法に基づく権限で、行使されるのは2012年の発足以来初めて。