2015年11月11日03時00分
戦争体験者の話を子どもたちに聞いてもらおうと、潮来市立日の出小、中学校の保護者らが実行委員会を結成し、「日の出戦争体験語り部会」を今月上旬に開いた。小学校5、6年生と中学生、地域住民ら約400人が戦後70年の節目に80代の2人の体験を聞いた。
企画したのは、両校でそれぞれPTA役員を務めている阿部慶介実行委員長(43)ら、父母や先生たち。「生の声を聞かせてあげなければ」と考えたという。日の出中学校体育館で6日に開かれた語り部会。阿部さんは開会のあいさつで、子どもたちに「体験者の話を、心で聞き、受け止めてほしい」と父母たちの願いを伝えた。
最初に体験を語ったのは千葉県山武市の元朝日新聞記者高橋照美さん(80)。体験を語り継ぐ活動を長年続けている。敗戦直前の1945年7月、夏休みで一緒に川遊びしていた友人を敵機の機銃掃射で失ったという。「たった今まで遊んでいた仲良しが死んでいた。一番悲しい思い出です」。原爆で破壊された広島市に入ったときの状況なども話し、「これから日本を背負う大切な命。絶対、戦争はやってはいけない。平和な日本を生きてもらいたい」と語りかけた。
残り:382文字/全文:869文字
おすすめコンテンツ
PR比べてお得!