[PR]

 パリ市内の大学に留学している岩瀬昌洋さん(21)はテロ現場となったボーマルシェ大通りに住む。現場まで徒歩5分の距離。テロ発生当時、自宅で友人と夕食を食べていた。発生約10分後にツイッターでテロを知り、テレビやネットのニュースに釘付けになった。

 発生直後はルバタクランのみが襲われたと思ったが、ボーマルシェ大通りも襲われたと知り、「言葉を失った。怖くて、外には出ていない」。

 住んでいるアパートの部屋は中庭側で、普段は外の騒音が聞こえない。が、発生約10分後にパトカーや救急車のサイレンが聞こえ始め、10分後には音が近くなり、人々の怒号が飛び交った。発生から約40分経った頃にはヘリコプターの音も聞こえたという。

 岩瀬さんは今年9月からパリで暮らしている。シャルリー・エブドが襲撃されてから時間が経っており、「テロは身近なものではなかった。もうないと思っていた」。治安の悪さを感じたこともなかったという。

 岩瀬さんと一緒にいた中嶋泰郁さん(22)は旅行でパリを訪れていた。「たまたま訪れたパリでこんなことが起こるとは信じられない」と話した。(比留間陽介)