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国土交通相 米運輸長官にリニア“売り込む”
11月8日 18時15分

国土交通相 米運輸長官にリニア“売り込む”
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石井国土交通大臣は、8日、山梨県でアメリカのフォックス運輸長官とリニア中央新幹線の試験車両に試乗し、アメリカでのリニアモーターカーの導入を働きかけました。
石井国土交通大臣は8日、来日しているアメリカのフォックス運輸長官とともに山梨県都留市にあるリニア実験センターを訪れ、およそ25分間、リニア中央新幹線の試験車両に試乗しました。この中で石井大臣は、時速500キロ余りの走行を体験したフォックス長官に対し、音が静かな点などを説明しながらアメリカでのリニアモーターカーの導入を働きかけました。
アメリカに対しては、JR東海が首都ワシントンとメリーランド州ボルティモアのおよそ60キロメートルの区間をリニアモーターカーで結ぶ構想を推し進めているほか、政府もアメリカ政府に対し、リニア技術の無償提供を提案するなど働きかけを強めています。
試乗のあとフォックス長官は「首都ワシントンとボルティモアの間でリニア技術を使った鉄道つくるための研究に、2780万ドルの予算が計上された。この研究がさらに進むことを楽しみにしている」と述べ、日本のリニア技術への期待感を示しました。また、石井大臣は「フォックス長官は車内が静かなことや、加速と減速に非常に感心していた。日米の良好な関係の象徴としてぜひ実現したい」と述べました。

リニア売り込みの背景

首都ワシントンからメリーランド州のボルティモア、そしてニューヨークまでの区間は交通渋滞が慢性化していて、鉄道も多くのビジネス客らが利用しています。日本としては、利用者の多いこの区間にリニアモーターカーを導入すれば、慢性的な交通渋滞の解消につながるとして働きかけを強めていて、去年4月には安倍総理大臣もアメリカのケネディ駐日大使とリニア中央新幹線の試験車両に試乗し、トップセールスを行いました。
構想では、第1段階としてワシントンとボルティモアのおよそ60キロメートルの区間を20分以内で結び、その後、ニューヨークまでの延長を目指すとしています。ただ、リニアの場合、専用線が必要となるなど総事業費が巨額に上ることが見込まれていて、アメリカ政府からはリニアを導入するのかどうか、明確な判断は示されていません。
インフラ輸出に力を入れる政府ですが、インドネシアの高速鉄道計画では、日本の新幹線方式の採用が見送られただけに、最先端技術を結集したリニアの海外での導入はなんとか実現させたい考えです。

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