記事詳細
レンタルサーバー契約の中国人逮捕 法務省不正アクセスに悪用 異例の摘発
法務省への不正アクセスに使われたレンタルサーバーを虚偽情報で不正契約したとして、警視庁公安部は13日、私電磁的記録不正作出・同供用の疑いで住居、職業ともに不詳の楊智軍(ヨウチグン)容疑者(32)=中国籍=を逮捕した。サイバー攻撃に悪用されたサーバーの不正契約者の摘発は極めて異例。公安部は、楊容疑者が約1千台のサーバーを同様に不正契約し、転売したとみて全容解明を進める。
楊容疑者は平成20年に来日し、その後も留学生などとして日本に居住。公安部によると「嘘の氏名などで多くのサーバーを契約した」などと供述している。
法務省では昨年9月、一部のサーバーや地方法務局のパソコンへ不正アクセスが発生。公安部によると、楊容疑者が契約したサーバーが攻撃に使われていた。
関係先の捜査などから、楊容疑者は、計約1千台のサーバーを同様に不正契約した疑いがあることが判明。公安部はこれらのサーバーもサイバー攻撃に使われた疑いがあるとみて、調べを進めている。
逮捕容疑は、26年3月ごろ、虚偽の氏名や住所などの個人情報で国内のレンタルサーバー1台に会員登録したとしている。