阪神への復帰を決断した藤川。球団の熱意に心のハリが動いた【拡大】
球児は10月末のイベントで自身の去就に関して、こう話していた。
「自然体でいくことが一番いい結果を生むんじゃないですか。何かに導かれることもあるかもしれない」
虎は球団創設80周年にV逸。2003、05年の優勝を分かち合った金本が監督、矢野が1軍作戦兼バッテリーコーチとして現場に戻った。球団首脳も新生タイガースの構築に向け、「最後のピースを埋めてほしい」と願っていた。12年オフに海外フリーエージェント権を行使し、阪神を離れてから3年。“火の玉ストレート”を武器に一時代を築いた球児が導かれるように、再びタテジマに袖を通して、11年ぶりのリーグ優勝を目指す。
藤川 球児(ふじかわ・きゅうじ)
投手。1980(昭和55)年7月21日生まれ、35歳。高知県出身。高知商高から99年ドラフト1位で阪神入団。2005年に80試合に登板し、リーグ優勝に貢献した。06年途中から抑えを務め、07年にプロ野球タイ記録となるシーズン46セーブをマーク。12年オフにFAでカブスに移籍。今年5月にレンジャーズを自由契約となり、四国アイランドリーグplus・高知でプレーした。1メートル83、86キロ。右投げ左打ち。
藤川球児の経過
★15年5月22日 レンジャーズを自由契約。その後、阪神がオファー
★6月1日 阪神との交渉が決裂し、四国IL高知入団を発表
★9月10日 今季限りでの高知退団を表明
★10月2日 阪神が藤川に再アタックしていることが判明
★24日 金本監督から直接オファーを受けていたことが分かった
★30日 阪神が取締役会を開き、獲得にゴーサイン。球団幹部が「他球団に負けない条件を提示します」
★11月3日 前日2日に金本監督が高知市内で藤川に極秘裏にアタックしていたことが判明
★6日 阪神は藤川に対し、エースナンバーの背番号「18」を用意していることが判明
(紙面から)