日本初の国産ジェット旅客機が初飛行に成功、中国の航空機に新たなライバル―中国メディア
配信日時:2015年11月13日(金) 21時19分
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13日、日本初の国産ジェット旅客機「MRJ」がこのほど、初飛行を成功させ、世界市場の開拓に向け第一歩を踏み出した。中国の「ARJ21」のライバルになるとみられている。写真はARJ21。
2015年11月13日、新華社によると、日本初の国産ジェット旅客機「MRJ(三菱リージョナルジェット)」が11日、初飛行を成功させ、世界市場の開拓に向け第一歩を踏み出した。
【そのほかの写真】
▼計画から4年遅れの初飛行
MRJは三菱重工傘下の三菱航空機が開発した双発のリージョナル・ジェット旅客機で、90席クラスのMRJ90と、70席クラスのMRJ70の2種類からなる。
初号機は11日に愛知県名古屋空港から離陸し、約1時間後に無事帰還、着陸した。三菱航空機は初飛行の模様をネット上で生中継した。
MRJは日本が第二次世界大戦後初めて開発したジェット旅客機だ。国産旅客機の開発は、約50年前に三菱重工などの日本企業が共同で開発したプロペラ旅客機「YS-11」以来となる。
MRJは中国のジェット旅客機ARJ21「翔鳳」と乗客定員がほぼ同じだ。「翔鳳」の初号機は今月末あるいは来月初旬に中国商用飛機有限責任公司(中国商飛)から成都航空公司に納入される。
三菱重工は2008年にMRJの開発に着手し、三菱航空機を設立した。当初の計画では2011年にMRJの初飛行を予定していたが、設計の変更などが理由でスケジュールが幾度も延期され、昨年10月に1機目が完成した。
▼市場の争奪
三菱航空機は同機で世界市場に進出することを望んでおり、ブラジルのエンブラエル社、カナダのボンバルディア社と中小型ジェット機市場を奪い合うことになる。
MRJは運航経済性、客室快適性、環境適合性などを売りとする。米航空機エンジンメーカー大手プラット・アンド・ホイットニー社(P&W)製のエンジンを搭載し、同タイプの旅客機より20%以上も燃費性能が高い。最大航続距離は約4000キロメートル。
MRJはこれまでに223機の受注を受けており、うち米国のトランスステイツ航空からは100機を受注している。日本国内では、全日空(ANA)と日本航空(JAL)からの受注を受けており、ANAには来年4月、JALには7月の引渡しを予定している。
三菱は将来的に、世界市場で2000機以上のシェア獲得を目指している。
▼ゼロ戦製造で有名な三菱重工が手がける
第二次世界大戦後、米国は敗戦国の日本に航空機の製造を禁じた。しかし、日本の航空工業は1950年代から徐々に復活し始めた。米軍戦闘機の修理に続き、許可証に基づいた米軍戦闘機の製造と自衛隊への配備が始まった。1962年、日本はプロペラ旅客機「YS-11」を開発したが、赤字が拡大し、約10年後に生産を終了した。
三菱重工は第二次世界大戦中、零式艦上戦闘機(ゼロ戦)を製造したことで有名だ。同社は戦後も引き続き日本の軍需産業の巨頭であり続け、自衛隊の戦闘機やその他の兵器を製造している。同社は今回、米ボーイング社の協力および日本政府・企業界からのサポートを受けてMRJを開発した。
安倍晋三氏が再び首相に就任した後、日本は数十年来守り続けてきた武器輸出の原則を放棄し、日本の軍需産業の強化に乗り出した。
「YS-11」の後、日本企業は後続の大中型旅客機を開発していないが、三菱重工はその他の製造業者やボーイング社と協力関係を保ち続けており、例えばボーイング787型機は機体の35%を日本のメーカーが製造している。今回のMRJ開発では、ボーイング社が主な部品サプライヤーとなった。(提供/人民網日本語版・翻訳/SN・編集/武藤)
【そのほかの写真】
▼計画から4年遅れの初飛行
MRJは三菱重工傘下の三菱航空機が開発した双発のリージョナル・ジェット旅客機で、90席クラスのMRJ90と、70席クラスのMRJ70の2種類からなる。
初号機は11日に愛知県名古屋空港から離陸し、約1時間後に無事帰還、着陸した。三菱航空機は初飛行の模様をネット上で生中継した。
MRJは日本が第二次世界大戦後初めて開発したジェット旅客機だ。国産旅客機の開発は、約50年前に三菱重工などの日本企業が共同で開発したプロペラ旅客機「YS-11」以来となる。
MRJは中国のジェット旅客機ARJ21「翔鳳」と乗客定員がほぼ同じだ。「翔鳳」の初号機は今月末あるいは来月初旬に中国商用飛機有限責任公司(中国商飛)から成都航空公司に納入される。
三菱重工は2008年にMRJの開発に着手し、三菱航空機を設立した。当初の計画では2011年にMRJの初飛行を予定していたが、設計の変更などが理由でスケジュールが幾度も延期され、昨年10月に1機目が完成した。
▼市場の争奪
三菱航空機は同機で世界市場に進出することを望んでおり、ブラジルのエンブラエル社、カナダのボンバルディア社と中小型ジェット機市場を奪い合うことになる。
MRJは運航経済性、客室快適性、環境適合性などを売りとする。米航空機エンジンメーカー大手プラット・アンド・ホイットニー社(P&W)製のエンジンを搭載し、同タイプの旅客機より20%以上も燃費性能が高い。最大航続距離は約4000キロメートル。
MRJはこれまでに223機の受注を受けており、うち米国のトランスステイツ航空からは100機を受注している。日本国内では、全日空(ANA)と日本航空(JAL)からの受注を受けており、ANAには来年4月、JALには7月の引渡しを予定している。
三菱は将来的に、世界市場で2000機以上のシェア獲得を目指している。
▼ゼロ戦製造で有名な三菱重工が手がける
第二次世界大戦後、米国は敗戦国の日本に航空機の製造を禁じた。しかし、日本の航空工業は1950年代から徐々に復活し始めた。米軍戦闘機の修理に続き、許可証に基づいた米軍戦闘機の製造と自衛隊への配備が始まった。1962年、日本はプロペラ旅客機「YS-11」を開発したが、赤字が拡大し、約10年後に生産を終了した。
三菱重工は第二次世界大戦中、零式艦上戦闘機(ゼロ戦)を製造したことで有名だ。同社は戦後も引き続き日本の軍需産業の巨頭であり続け、自衛隊の戦闘機やその他の兵器を製造している。同社は今回、米ボーイング社の協力および日本政府・企業界からのサポートを受けてMRJを開発した。
安倍晋三氏が再び首相に就任した後、日本は数十年来守り続けてきた武器輸出の原則を放棄し、日本の軍需産業の強化に乗り出した。
「YS-11」の後、日本企業は後続の大中型旅客機を開発していないが、三菱重工はその他の製造業者やボーイング社と協力関係を保ち続けており、例えばボーイング787型機は機体の35%を日本のメーカーが製造している。今回のMRJ開発では、ボーイング社が主な部品サプライヤーとなった。(提供/人民網日本語版・翻訳/SN・編集/武藤)
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