登録00:59 2015年11月14日
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日本は戦争を望んでいるか? 望む、という結果がある世論調査から出た

© Flickr/ Andreas Eldh
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アンドレイ イワノフ
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日本国民の60%以上が、日本に開戦を許す憲法改正に賛成している。これはラジオ「スプートニク」がツィッターを通じて行なった世論調査の結果、明らかになった。これについて、モスクワ国際関係大学、国際調査研究所のアンドレイ・イヴァノフ上級研究員は次のような考察を表している。

「はい」または「いいえ」で回答する形式で出された質問は次のとおり。

 

「安倍首相は国会で再び、憲法改正の必要性について言及しました。あなたは戦争を勃発させる憲法改正を容認できますか。」

これに対して回答者の60%以上が「はい」と答えた。

ある回答者は「シリア空爆中のロシアに日本国憲法を差し上げます。どうぞお受け取りください」と書き込んでいた。

こうした書き込みを見て申し上げたいのは、西側の市民の、これはまず米国の政治家、専門家、ジャーナリストらの捏造とは異なり、ロシアの航空宇宙隊がシリアで空爆しているのは病院でも学校でもなく、テロリストの拠点だということだ。しかもロシア人パイロットらはこれをシリアの合法政府からの要請を受けて行なっているわけであり、その政府はシリアの圧倒的多くの国民から支持されている。

とはいえ、シリアにおけるロシアの行動は西側にとってロシアの攻撃性を判断する唯一の理由ではない。数ヶ月前、ロシアはウクライナに侵攻しているとして非難されていた。ところがロシア軍が侵攻しているという証拠を提示出来た者は誰一人いなかった。このためプーチン氏にいい感情を抱いてはいないが、良心は持ち合わせている西側の専門家、ジャーナリストらは明瞭な事実を認めざるをえなくなった。つまりドンバス(ウクライナ東部)に侵攻しているウクライナ軍およびウクライナ人ナチス主義者らを撃滅したのはロシア軍兵士ではなく、武器を手に自分の家と家族を守ろうと戦うドネツクの炭鉱夫であり、教師、企業人であると公言したのだ。

ところがドンバスの戦闘状態が収まると今度はバルト諸国がロシアの脅威を口にし始めた。バルト諸国政府はNATOに、あたかもロシアがロシア語系住民の保護を目的に侵攻を準備しているから自分たちを守ってくれと呼びかけたのだ。この行為によってバルト諸国は、自分たちの国に住むロシア語系住民が擁護を必要としている事実を認めてしまった。それは実際、ロシア語系住民の権利が蹂躙されているからであり、この件については西側の専門家、人権擁護者らも認めている。だがロシアが今まで同胞市民を守ってきたのは、そしてこれからも守っていくのは合法的な手段のみを行使してのことだ。

というわけでロシアが攻撃的だというのは作り話だ。

「スプートニク」の世論調査に回答した多くの人がこの設問には正しく回答することができない、なぜならば設問は煽動的に作られているからだと書いている。ところがこうした設問批判に対し、ある人は次のような問いを投げかけた。「これ質問に怒ってる人は、読売の誘導質問世論調査にも当然怒ったよね?」はい、私たちも認めます。設問は煽動的に作られています。

私たちは安倍氏が先導する憲法改正に向けた政策が、この首相が戦争を起こしたがっているというわけではないことは重々理解している。中国の軍事的可能性が伸張することに、あるいは北朝鮮の核ミサイルプログラムに対し、日本社会のなかに危惧感が高まっていることも重々理解している。おそらく南クリル諸島をはじめとする極東でロシアが軍事力の強化を図っていることも疑惑を呼んでいるのだろう。日本だって「正常な」軍隊を持つ権利を有していることは私たちも認めている。問題なのは、それがロシアだろうと中国だろうと北朝鮮だろうと、日本が近隣諸国の意図に関して抱く危惧感と、日本が自国の防衛力を強化しようとする尽力が、一方の側にはロシアと中国を、他方には米国を配した国家関係の緊張の高まりと一致しているということだ。これはロシア中国が米国の専制を認める気のないことと、米国自身が覇権を維持、強化しようとすることと関係している。

日本は本来であれば米中あるいは米露のこのライバル関係に関わらず、また隣国で旨みの大きい経済パートナーの中国とも、またロシアともあらゆることについて合意を図ることができるはずだ。だが、これを昔も今も常に邪魔しつづけているのが、日本を東アジアにおける共産主義抑止の主たる連合国として利用してきた米国であり、米国は今や中国、ロシアを相手にした武力衝突における主たる軍事的な一単位として日本を使おうとしている。日本国憲法が改正されれば米国はこの課題を遂行する上で荷が軽くなる。「スプートニク」の調査から判断すると、すでに現時点で日本の半数以上の国民が日本が参戦する権利を持つことに同意している。そして日本が参戦権を得たときには、今それに賛同を示す人たちの数はもっと多くなるだろう。ある日米国から日本に、「攻撃を食い止める」ために北朝鮮、ないしは中国、ロシアに威嚇攻撃を仕掛けろという命令が下ってしまった場合、日本国内でこれに逆らえる人はほぼいないはずだ。1930年代にも日本が中国に侵攻し、太平洋戦争を開始するのをとどめることのできた人は皆無だった。だがこれらの戦いは日本にとっては悲惨な結果に終わった。まさかこの悲しい歴史から日本は何も学び取らなかったのだろうか?

 

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  • 天網恢々
    プーチン大統領閣下とロシア政府の方々へ。
    日本国民の一人として発言させていただきますが、日本国民の90%以上は
    戦争を望んではおりません。63%の人がYESと回答したのは、米国の工作員か
    安倍の傘下団体の票でしょう。我われ国民は、安倍は米国の傀儡であり、
    米国の言うことを、そのまま国際社会に発言することしかできない人形であるということを理解しています。  不正選挙 (米国のお得意な) で総理大臣になった安倍は、米国の言うことを実行せざるを得ないのです。
  • catss4
    この結果は、工作員です。 まず、選挙じたいが捏造であり、世論調査の数字も
    捏造です。
    それが可能なのは、やはり、田布施システム、つまり、CIAとともにある、日本皇室と政治やとマスコミと
    そこに使われているエイジェントです。
    選挙でも偽票を書くために、創価学会、統一教会の会員などが動員される。

    この結果、とくにスプートニクには、このようなエイジェントがはりつきます。

    そのことを許してしまう日本人の罪でもあります。

    こんなバカな数字はありません。 また、アベなどが当選するわけもないのです。
    全て、最高権力、天皇の意向が、反映される仕組みが作られており、それはすなわち、
    米マフィアの意向であり、全て、芝居です。

    エイジャントの文の書き方、言葉の使い方は、このサイトに限らず、すべて分かります。
    チャールズが、「ひとらー」と叫ぶように、短い言葉を投げ捨てる。
    中国、ロシア、韓国をことさら、悪くいう。
    シリアでの空爆の実態を知らないはずはない、けれど、マスコミも含めて
    エイジェントは、上記のようなプロパガンダをするのです。

    このような田布施の人々がいるのなら、自滅するしか、よい解決はもはやない。
    世界のかたがた、ごめんなさい。 ウクライナクーデターを、いまだ、クーデターと認めない、
    シリアの実態を、曲げてプロパガンダをする、それは、70年前の田布施クーデターを
    隠蔽することから続いている、歴史の嘘の結果です。

    そして、スプートニクは、それこそ、天皇のデスノーの対象になります。
  • rumi suzuki
    日本人の多くはいまだに、(米国にたぶらかされた)太平洋戦争を開始するのを、(正体を見ぬいて)とどめることができなかった、という認識でなくて、日本が自ら真珠湾を奇襲した、という認識だと思いましゅ。 何か学んだとしたら、単に、戦争はしたくないということだと思いましゅ。 だから、単に、シリア空爆はダミだという認識になってるのかもしれましぇん。


    「ロシアはウクライナに侵攻しているとして非難されていた。ところがロシア軍が侵攻しているという証拠を提示出来た者は誰一人いなかった。」

    いいえ、去年2014年の9月の頭だったと思いましゅが、日本のテレビのニューシュではっきり提示されていました。「動かぬ証拠」として提示されたその写真は衛星写真か何かで、ウクライナ・ロシアの国境のロシア側を列をなして行進してるロシアの軍用車でした。 しゅごい証拠が出たもんでしゅ。 それはもちろんお笑い番組ではなくて、ニューシュ番組だったんでしゅからね。
  • rumi suzuki返事として天網恢々(コメントを表示するコメントを表示しない)
    天網恢々しゃん、 63%という数字はスプートニクがツイッターで発したアンケートに答えた日本人の数字だと思いましゅよ。 だとすると、ツイッターやってる人の63%ということでしょから、「米国の工作員か安倍の傘下団体の票」じゃないはじゅでしゅよ。
    これは不正選挙とは違う票だと思いましゅよ。 
    そりゃ、やられっぱなしじゃ嫌だ、という票、という意味で「はい」に投票した人が多いんじゃないでしゅかね?? 
    『日本人の99%は戦争はしたくないと思いましゅ。』
  • catss4
     彼らは、要は、日本国憲法はアメリカの占領軍に押し付けられた憲法だから気に入らない、自分たちの美しい自主憲法を作るのだと言いたいようです。

     日本国憲法押し付け憲法論など、憲法学界では何十年も前に乗り越えられ、もはや採る人もまばらな議論ですが、そのことはさておき。 彼らが、日本国憲法をアメリカの押し付け憲法だとして否定するのなら、なぜ、またもアメリカの要請に従って改憲しようとするのでしょうか。
     
    日本会議の文章の中にありますよね。
    「湾岸戦争をきっかけに憲法を見直す声が各方面から提唱され始め」。
     日本にアメリカの戦争に加担しろ、金だけでなく人=自衛隊も出せ、というのはまさにアメリカの産軍複合体の要請です。 それに応じて憲法を改悪してしまう、そのどこに「自主憲法制定」に言う、日本の自主性、があるでしょうか。

     また、集団的自衛権の行使を容認するように憲法解釈を変えてしまう。
     これもアメリカの要請によるものではないですか。
     アメリカの産軍複合体=軍需産業+軍部の要請に従って、日本の民の命を差し出す、そのどこに、美しい日本の姿があるのですか。 それが、あなたたちの称賛して止まない、日本の国柄ですか。

    (宮武嶺ブログ)
  • Dr. ダイジョーブ
    国際法という法によって支配される国際秩序を守ること。そして、その国際法の下で得られる海外の正当な権益を守ること。これらが犯された時に同盟国と一緒になって断固戦う。これが日本国の未来だ。
    この記事で書かれていることは、一方が自国の安全のために行動を起こせば、他方にはそれが脅威に見えてしまうという典型的な『安全保障のジレンマ』の議論であり、、、シナの凄まじい軍拡が日米の防衛力強化を生み、今度はその日米防衛強化がシナだけではなく北朝鮮やロシアの警戒までを招いているという話だ。 さらにもう1つ言いたい。ロシア人は、日本は、アメリカに対する拒否権を持たないアメリカの属国だという前提で話をする傾向にあるように思える。この記事も例外ではない。日本は主権国であり、明らかに自国の利益にならないアメリカの戦争に参加することはない。対ロシア戦争などはその典型だ。アメリカがロシアとの戦争を望んでも、日本は望まない。断じて望まない。3度目に言う。断じて日本はロシアとの戦争など望まない。故に日本がロシアの脅威になることは断じてない。
  • rumi suzuki返事としてDr. ダイジョーブ(コメントを表示するコメントを表示しない)
    Dr. ダイジョービしゃん、

    でも、日本のマシュコミも米国の配下にあって、ウクライナのクーデターも、シリアの空爆も、ちゃんとしたこと伝えてないんでしゅよ。 

    いくら日本人、戦争したくないって言っても、情報操られて、ウソしか知らされてないんでしゅから、それで感情まで操られてるんでしゅよ。 でしゅので、何やらされるか分かったもんじゃないんでしゅよ。

    第一、日本が主権国だなんて、世界の誰もみなしてはいましぇんよ。
     
    日本国民でもそう勝手に思ってるのはマスメディアからの情報に洗脳されてる人達だけでしゅ。  頭冷やしたほが、いでしゅよ。
  • takaohikou
    もっとバカっぽいのが多いですが、上のほうのDr.ダイジョーブみたいなのが典型的なネット右翼の一例です。結論ありきであらゆる現実を一切無視する。日本の国家予算並みの軍事費で実際に世界を脅かし、蹂躙してきた(いる)のはアメリカです。この先日本が部隊と併せて、これまでより以上の資金を負担させられることは必定。沖縄で女子生徒が海兵隊に暴行されれば『警戒心が足らない』などと被害者を批判し、中国ロシア韓国北朝鮮の悪口は言うが、かつて一番日本人を殺し、搾取しバカにしているアメリカには一切文句を言わず、その要求の実現に向けた世論を形成する。
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