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§観世音菩薩普門品§(下)
「広宣流布」こそ「究極の人生 ---- 「福智共に無量」の嬉しさ
■ 「正義の政治」を! 「正義の経済」を!
名誉会長: ところで観音菩薩は女性なんだろうか、それとも男性なのだろうか?
須田: 外面は、どう見ても女性ですね。子どもを抱いてる像もありますし ---- 。
遠藤: しかし仏や菩薩で女性というのは、あまりありませんね。大てい男性と決まっています。古代インドでは、男尊女卑社会ですから。
そもそも観音菩薩には、よく見ると「口ひげ」があります(笑い)。これは男性の象徴です。観音の梵語名(アヴブローキテーシュヴァラ)も男性名詞です。
須田: 女性のようでもあり、男性のようでもあり ---- “性を超越した存在”という人もいますが。
斉藤: 創価大学でもかつて教鞭を執っていた岩本裕博士によると、“観音はもともと女神だったが、仏教に採り入れられて「変成男子(変じて男子と成る)」の説で男性化された”ということです。
名誉会長: そういうことらしいね。 これで決着がついた(笑い)。その女神というのは、いわゆる「グレート・マザー(大いなる母)」につながり、「大地母神」につながるものと考えてよいのだろうか。
斉藤: そのようです。
名誉会長: 「母なる大地」が、生きとし生ける者を支え、養い、育てるように、どんな人をも救っていく慈愛が観音にはある。
斉藤: はい。もとをたどると、イランの「アナーヒター女神」などが源流ではないかとされています。これらは「豊饒(ほうじょう)の神」であり「水の神」でもあります。
須田: 「大地」が生命の根源なら、「水」もそうです。
遠藤: そう言えば、観音像には水瓶を手に持ったものがありますね。
名誉会長: 観音は「三十三身」というように、自在に姿を現す。これも水が、あらゆる形になる自在さに似ているね。決して固定的なものではない。その本質は「空」です。
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