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【社会】北朝鮮の拉致 国主導示す内部文書 横田さん母「早くめぐみ返して」
 北朝鮮による拉致が、国家を挙げての工作活動だったことを裏付ける文書の存在を明らかにした本紙報道について、拉致問題に長く関わってきた特定失踪者問題調査会の荒木和博代表(59)は十一日、「私たちが主張してきたことと基本的に矛盾しない。文書は大変重要なものだ」と強調。拉致被害者・横田めぐみさん=失踪当時(13)=の母親、横田早紀江さん(79)も、めぐみさん救出への思いをあらたにした。 文書は工作員を養成する金正日(キムジョンイル)政治軍事大学で、スパイ活動の目的や方法を教育する際に使用していたもので、一九九七年以降に作成されたとみられる。 早紀江さんは「専門的なことは分からない」とした上で「家族としては早くめぐみを返してください、ということに尽きる」と訴えた。 荒木代表は、文書の作成時期や、金正日総書記が死去した二〇一一年まで使われていたとされる点を重視。「九七年は拉致被害者の家族会ができ、日本側で救出活動が始まるなど北朝鮮にとってショックなことが続いた時期。にもかかわらず、工作員の教育文書にこれだけ拉致のことが書かれているのは、北朝鮮が拉致をずっとやっていたということを裏付けている」と指摘した。 調査会が作成した拉致の可能性が排除できない特定失踪者のリストには、二〇〇〇年代に姿を消した人もいる。 (小林由比、山本哲正) PR情報 
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