この物語に込めた思いとは? ヨシタケさんに聞きました。
――今回の絵本のアイデア、どうやって生まれたんですか
「スタバにいたとき、子連れのお母さんが子どもをだっこしながらコーヒーを飲んでいたんです。ゆっくりしたいお母さんと、早く違うところに行きたい子ども。そのうち、子どもがお母さんの腕からスルスルと体をくねらせて、服がめくれながらも逃げようとしたんです。それを見て『脱げなくなったらどうなるんだろう』と思ったのがきっかけです」
――テーマは決まっていなかったんですか
「今回は出版社の方からも、特にお題はありませんでした。まず、服が脱げなくてゴロンとしたビジュアルを思いついたので、それを見て楽しんでもらおうと思っていたんです。メッセージ的なものは当初はありませんでした。後付けです」
――どんなメッセージですか
「『脱げなくたっていいじゃない』という部分です。脱げないなら『どうやって脱ぐか』ということが普通はゴールになるはずですが、そこで『脱がない』という選択肢を提示したかったんです。そういうことってあるじゃないですか。『この中からやりたいことを選べ』と言われても、そこに本来やりたいことがないこととか」
――上着が脱げなくなった後、ズボンを脱ごうとして、なんとも言えない姿になる場面があります。そこが「シュールで面白い」と話題になっています
「一番描きたかったのは、あの絵なんです。その場面で『もうおしまいだ』と子どもに言わせたかったんです。普段から『あきらめちゃダメだ』って子どもたちは言われてるじゃないですか。でも、あきらめていいときもあると思うんです。大人だってあきらめることはあります。子どもは薄々感じているはずです。『大人っていいかげんだな。自分だってそうなのに、子どもに言うなんて』って。そういうことって、ちゃんと子どもに伝えなきゃいけないと思うんです。大事なのは伝え方。言い方ひとつなんです」
――ネットで話題になっていることについて、どう思いますか
「僕が思ういい絵本って、本のなかに『すきま』があるものだと思っています。そのすきまに、読んだ人の経験がスポッと入ると、面白かったり、自分のこととして考えたりできるんです。そういう意味では、そこにハマってくれた人がいたことがうれしいし、こんな僕が絵本を描いていてもいいんだなと思うことができました」
分断後初「同床異夢」の中台会談
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