(槙原)こいつは由緒ある安倍家の正統な後継者です。
安倍晴明の末えいだってことですよ。
(只野路子)尻尾。
(安倍祥明)見てしまった以上は受け入れるしかない。
こいつは化けぎつねだ。
あなたは瞬太君を退治しに?俺は雨宮咲月という人間を捜しにきただけだ。
狐火で働いていたことはわかってるんだけど。
咲月って人の位はいならうちにありましたけど。
咲月さん亡くなってたのか。
(沢崎瞬太)その雨宮咲月さんって何者なんだよ。
昔俺を助けてくれた恩人だ。
何でその人を捜してたんですか?咲月さんが安倍家の大切なものを持ってたはずなんだ。
その人がお前んちから何か盗んだってこと?違う。
咲月さんはそんな人じゃない。
その大切なものって?そんなことよりいいのか?急がないと学校始まるぞ。
あっ!ヤバッ!あの…話学校のあとに聞きますからね!置いてくよもう先生。
あっ待って!
(春代)もうすぐ大はらえですね柊一郎さん。
それまでにはちゃんと決めないと。
妖狐っていうのは昔から割と普通にいる妖怪なんだ。
あっ妖怪っていっても悪いやつばかりじゃなくて俺みたいに善狐っていわれるいいきつねもいるんだよ。
「安倍晴明の母親である葛の葉も妖狐だった」って言い伝えがある。
どう?わかってくれた?もしかしてあの瞬太君が耳が良かったり鼻が良かったりするのも…。
多分きつねだから。
信じられない。
えっ科学では…ううんあの人類の常識では考えられない。
でも俺きつねだからな。
ちょっともう…。
とにかくこのこと絶対に秘密だからね。
世界中の研究者の注目の的よ!瞬太君大変な目に遭うからね。
うん…。
でもどうやってここから耳が生えてくるのかしらね。
ていうか先生研究したがってるよね。
そんなことないよ。
(回想咲月)またこんな=jにJDじdFもって。
いいんだよ。
ヨシアキは安倍家のしきたりになんか縛られなくたって。
(乗鞍)きつねの街ね。
どうした?きつね君。
あぁ祥明。
そこすげぇ怪しいやついんだけど。
あの陰陽屋に何かご用でしょうか?
(只野)あなたは陰陽師の安倍祥明さんですね?ええそうですが。
とりあえず中へ。
何?痛てて…。
いきなり何だよおじさん。
ごめんなさい。
ちょっと訳がありまして。
祥明さんにご相談が。
相談というのは?ええあのその…。
何だよはっきりしろよ。
でもどこから話せばいいのか…。
いいから結論から言いなって。
あのぼ…僕を正式な夫にしてください。
それって祥明と結婚したいってこと?違います。
そういうことじゃなくて。
妻の夫としてお義父さんに認めてもらいたいんです。
意味がよくわかんないんだけど。
順を追って説明していただけますか?きつね君中でお茶を。
おう。
妻とは25年前に結婚しました。
いわゆる出来ちゃった結婚ってやつだったんですけど当時僕はまだ学生で妻のお父さんに認めてもらえなかったんです。
あぁじゃあその義理のお父さんにきちんと結婚を認めてほしいってことか。
ええ。
それで祥明さんに。
あぁ残念ですがそれは占いやおはらいではどうすることもできませんね。
お引き取りを。
いやちょっと待ってください。
妻の父はあなたもよくご存じの方です。
ほら。
えっ?
(内藤)へっくしゅん!
(2人)源次郎さん?陰陽屋さん今朝の話の続きを…。
お父さん!
(瞬太・安倍)お父さん!?
(只野)僕は只野寛和と申します。
これが妻の照子でこっちが娘の路子。
あっあぁ…知ってますね。
何で来たのよ?それはもちろんお義父さんに結婚を認めてほしくて。
はぁ〜。
まずはお母さんとおじいちゃんを仲直りさしてそれからでしょ?お父さんが出てくるのは。
もう〜。
ねえ私がどれだけ苦労してきたかわかってんの?時間をかけてちょっとずつおじいちゃんを説得してきたのにそれがお父さんがいきなり現れたらもう台なしでしょ?ごめんよ。
はぁ〜。
しかしなぜ結婚から25年もたった今改めて来たのですか?これです。
これってあのときの変な手紙?変な手紙って?あぁ私が小学生のときにお母さん宛てに届いたの。
「ゲンジロウキトク」?でもお母さんは頑固だから自分から会いにいくのは絶対に嫌だって言い張って。
お父さんもおじいちゃんに嫌われてるからどうしようかってなったの。
で私が…。
だったら私が行ってくる。
それで源次郎さんは?ぴんぴんしてたわ。
この手紙うそだったの。
誰がそんなこと。
さあ?まあでもそれがきっかけで私とおじいちゃんは仲良くなってここに頻繁に来るようになったの。
(只野)すっかり忘れてたんですけど妻がこれを引き出しにしまっていたのを最近見つけちゃったんです。
それでやっぱりお義父さんのことを気にしてるんだなって思って。
こんなものまだ持ってたんだ。
それに路子から祥明さんといういろんな悩みごとを解決してくれるす〜ごい頼りになる人がいるとそう聞きましてこんな方がいるならこれはもう今しかないだろう…。
やめてよ!そんな言い方してないでしょ私。
随分乱れた文字ですね。
消印は…16年前の12月。
王子の郵便局か。
筆跡を隠すためにわざとやったんですかね。
くんくん!これ何かパンジーの匂いがする。
パンジー?うん。
この匂い何か小さい頃から好きなんだ。
なるほどそういうことか。
ん?
(着信音)あっお母さん?メール見た?そう。
お父さんが勝手に。
うんわかった。
すぐ帰すから。
は〜いじゃあね。
すぐ帰ってこいって。
おぉ…お願いします。
一緒に来てくれませんか?路子から聞いて妻は祥明さんのことを知っています。
あなたが来てくれれば妻の怒りもちょっとは和らぐと思うんです。
何言ってんのお父さん!子供じゃないんだから。
それにこいつはめんどくさがりでお金にならない仕事は…。
わかりました!お伺いしましょう。
(路子・瞬太)えっ?源次郎さんと照子さんの関係修復のため最善の努力をさせていただきます。
本当ですか?ありがとうございます!どうしたんだよ祥明。
あのおじいちゃんのためですか?いいですいいです。
うちの問題なんで。
ただ俺が解決したいだけだ。
では行きましょう寛和さん。
はい。
ただいま〜。
はっ。
(照子)おかえりなさい。
照ちゃんこの人が路子が言ってた祥明さんだよ。
はじめまして安倍祥明と申します。
えっ?あらやだ。
あっこんばんは。
どうぞどうぞ。
散らかってますけど。
(只野)さっどうぞどうぞ。
(照子)ははっふふっ。
(只野)いつも路子がお世話になってるみたいでさ照ちゃんも会ってみたいって言ってた…。
あっ…。
お客さん連れてくるなら先に連絡してよ。
あぁ…。
良かったら座ってください。
ご迷惑をおかけしました。
うちの人が無理言ったみたいで。
いえ。
(只野)こんなものしかありませんけどどうぞ。
あっありがとうございます。
おぉ〜。
あっありがとうございます。
さっどうぞ。
いただきます。
うんうまい!これが大根の葉っぱじゃこ炒め。
これがにんじんの皮のきんぴら。
これがパンの耳にガーリックバター…。
もういいって。
こんな貧乏くさいもの出して恥ずかしい。
これ全部寛和さんが?ええ…まあ。
はぁ〜。
こんなんでお父さんとこに挨拶に行ってもそら見たことかって言われるのがオチよ。
昔はもっと違ったんですけどね。
違った?ええ。
この人結婚するときは小説家を目指してたんです。
たまたま小さな出版社の新人賞を取っちゃって。
それで調子に乗ってお父さんに結婚の挨拶に行ったときも大口たたいちゃったんです。
僕は必ず一流の小説家になって照子さんとおなかの子供を幸せにしてみせます!って。
2人共自信満々で夢ばっかり見てて。
お前たちはな結婚を何だと思ってるんだ。
そんなんじゃおなかの子供だってちゃんと育てられるわけねぇじゃねぇか。
(照子)何古くさいこと言ってんのよ。
そりゃあちょっと順番が違っちゃったけど大丈夫よそんなこと。
あっわかった。
寛和さんがインテリで才能あるからひがんでるんでしょ。
何だと?照ちゃん。
ともかくだ。
俺はこの結婚は認めねぇ。
待ってください。
僕必ず娘さんを幸せにしてみせます。
照子お前ほんとに男を見る目ねぇな〜。
はっきり言っとくぞ。
このまんま一緒になってもなお前は絶対幸せになれねぇからな。
何よそれ。
それが結婚する娘に言う言葉?
(照子)もういいおIcさんがG’めてくれなくても|!私結婚するから。
勝手にしろ。
ただしだこの家の敷居は二度とまたがさねぇ。
それぐらいの覚悟はできてるだろうな?
(照子)言われなくたってこんな家二度と帰ってこないわよ!もうお父さんなんて知らないから!
(照子)まあそのときはすぐに成功した姿を見せつけてやろうと思ってたんですけどこの人そのあと全然だめで。
大して才能がなかったんでしょうね。
路子が生まれてからはそれこそ小説どころじゃなくなっちゃってバイトして家族を養うのがやっとでした。
(照子)売れっ子作家の奥さんになって優雅に暮らすはずが結局すぐに私も保険の営業の仕事を始めて共働きですよ。
今じゃ妻のほうが稼ぎが良くなってしまって僕は家事とバイトをやりながら細々と小説を書いてるんですけどやっぱりだめで。
今思うとお義父さんの言ったとおりだったんだな。
本当に情けないもう。
それで25年も。
だってこんな状態じゃ恥ずかしくってお父さんに見せる顔なんてないじゃないですか。
だから何で今更この人が王子に行ったのかもう頭きちゃって。
ごめん。
ほうほうほう。
ていうかヤバいなこれ。
えっ?あっ失礼。
思った以上にひどいことになっていたのでつい。
(照子)ひどいって?ここに着いたときから感じていたのですが…うんとにかく暗い!お2人のお話も家の雰囲気も全てしみったれてますね。
しみっ…。
たれ?ただしそれはお2人のせいではありません。
全て土公神のたたりのせいなんですから。
土公神は土地の精霊のようなものです。
土公神がすむ土地を掘り返すとたたりが発生し災厄を引き起こします。
ちょうどこの家の下にすんでいたようですね。
それがここを建てるときに土を掘ってしまってこのありさまですよ。
(照子)ちょっと何ですか?いきなり。
しかも最悪なことにその土公神のたたりこの家ではなく寛和さんあなたに取りついてしまってます。
えぇ〜?だからあなたは小説も書けず家は暗くなり料理までしみったれてくるわけです。
照子さん寛和さんと一緒にいるかぎりあなたに幸せが訪れることはありません。
えぇ?いやいやそんなこと言われても。
しかし助かる方法が1つだけあります。
ちょっといい?何だよ?改まって。
あのそこにある位はい雨宮咲月さんって人とおじいちゃんてどういう関係なの?ふふっ。
陰陽屋に聞いてこいって言われたのか?いやそうじゃないけど…。
その咲月さんっていう人が陰陽屋さんの恩人なんだって。
ずっと咲月さんのこと捜してたって。
そうか。
(内藤)これが咲月だ。
この人が。
(内藤)16年前商店街にふらっとやって来てな何か仕事がないかと言ってきて訳ありみてぇだからうちで引き取って住み込みでバイトしてたんだ。
でもなその冬に体調を崩してそのまま…。
身内の人とかいなかったの?聞いたんだが咲月は答えなかったんだ。
それで無縁仏になっちまったんで俺が引き取ったってわけだ。
家族の人とけんかでもしたのかな。
何だか寂しいね。
おじいちゃんもさこのままでいいの?何が?お母さんのこと。
もういいかげん仲直りしたら?そんなやつのことはもう忘れたよほいどいてよいしょ。
もう何でそう意地っ張りなのかな。
ねえもう25年もたつんでしょいいでしょ?おじいちゃんが結婚を許してくれれば済む問題でしょ?そんな問題じゃねぇんだよな。
ん〜?・ガタ!すいません…。
あっ!どうした?何でもない。
ちょっと散歩してくる。
あぁ〜もうお父さん何で戻ってきたのよ。
祥明さんのすすめでしばらくここで寝泊まりさせてもらうことになったから。
えっ?どういうことですか?物忌みだよ。
えっものいみ?物忌みとは平安時代から行なわれていた呪いやたたりから身を守るための防御策の1つだ。
しばらくの間部屋に籠もって災いをやり過ごすのさ。
寛和さんは土公神のたたりにすっかりやられている。
しかしここなら間違いなく安心です。
しばらくいれば体に染みついたたたりをはらうこともできる。
またそんなありもしないうそを。
信じるか信じないかは任せる。
でも源次郎さんに結婚を認めてもらうためにはこれしか方法はない。
はぁ?たたりがなくなったら結婚を認めてくれるとでも思ってるんですか?まさか。
寛和さんにここで小説を書いてもらって源次郎さんに認めてもらうのさ。
えっ?
(只野)これに応募するんだ。
来週締め切り。
今更書けるわけないじゃん。
寛和さんはたたりで筆が止まっていただけなんです。
ここでなら本来の力を発揮できます。
自分を信じてください。
そんなわけないでしょ。
いや路子。
父さんが信じたいんだ。
えっ?最後にもう一度本気でやってみたい。
それでも書けなかったら父さん本当に才能なかったんだって諦めるから。
お父さん。
寛和さんが一人前の小説家になれば源次郎さんも結婚を認めてくれるはずです。
25年分の才能を解き放ち思う存分お書きになってください。
う〜ん!何だか書けそうな気がします。
(岡島)あぁ〜サンタさん…恋人下さい!
(史尋)あっ路子先生のお父さんどう?陰陽屋に居候してんでしょ?えっ何で知ってんの?
(史尋)商店街でうわさになってるってうちの父さんが言ってたんだよ。
まあ源次郎さんとこの親子問題はうちの商店街の最大の課題の1つだからね。
えっ何で先生のお父さんが来てるんだ?ちょっと話すと長くなるんだけど…。
くん!くんくん!くん!おっ?おっ?
(一同)三井さん。
(岡島)あっそういえばシュンタ君って子を知らないかって変なおっさんが聞いて回ってるらしいぞ。
はぁ?何だよそれ。
(乗鞍)すいません!あぁ〜すいませんすいません!この辺りに住んでるシュンタ君って子知らないかな?ガン!しぃ〜。
お父さん差し入れ持ってきたよ…えっ?
(江美子)はいどうもお待たせしましたよ〜。
よいしょ〜特製ラーメン。
温かいうちに食べてね。
(只野)あぁ〜どうも。
(高坂)頑張ってくださいよ。
(千鶴)もう1回主人公の感情線から練り直したほうがいいなこれ。
あぁ〜は…はい。
(千鶴)まずさタイトルが良くないなこれ。
(只野)そうっすか?先生?
(千鶴)もっとさ…。
何でこうなっちゃったの?みんな寛和さんのこと応援してくれて。
(只野)すいません。
(江美子)はっ!路子先生聞いたよ〜。
お父さんのことは私らに任せな。
(高坂)源次郎さんの娘さんの問題は長年この商店街の最大の課題の1つでしたからね〜。
寛和さん。
全てはあんたの小説に懸かってるからね。
ありがとうございます皆さん。
いっ!あれ?陰陽屋さんは?あぁ先生の実家に行ったよおはらいしてくるって。
えっまた行ったの?うん。
あいつ今回は妙に熱心なんだよな。
どういうつもりなのかしら。
謹啓土公神災禍此去急々如律令。
終わりました。
ありがとうございます。
しかし長い時間をかけて染みついたたたりはなかなか完全に払拭できないものです。
そういうものですか?ここはひとつ散供をいたしましょう。
さんぐ?古来より行なわれてきた供え物をまき散らす儀式です。
食べ物やお金をまき散らすことにより霊的な存在に供え物を渡しそれをもってはらいとするのです。
家を新築する際棟上げ式で餅やお金をまいたり現代でも広く行なわれていることですよ。
はあ。
でどうすれば?財布のひもを緩めちょっと贅沢をすればいいのです。
それがしみったれたたたりをはらう最も効果的な手段です。
でも何に使えばいいのか…。
ご自分へのご褒美ですよ。
これまで苦労してきたんです。
照子さんにはその権利がありますって。
そういえば私結婚して以来自分にご褒美なんてしたことなかったなぁ。
これは寛和さんのためでもあるんですよ。
何しろあなたが幸せになることが源次郎さんを認めさせる第一歩なんですから。
(源次郎)みんなこそこそしてやがると思ったらこんなことになってやがったのか。
お…お義父さん!ごご…ご無沙汰しております!
(只野)すみませんでした!25年前僕は小説家になって家族を幸せにすると言いました。
でも結局小説家にはなれず主夫のような毎日を送ってます。
僕はあなたの言ってたとおり家族に何もできないだめな男でした。
でも最後にもう一度だけチャンスをもらえませんか?今久しぶりに真剣に小説を書いてるんです。
これが出来れば改めてご挨拶をさせてください。
お願いします!そういう問題じゃねぇんだよな。
(店内のBGM)どうされたのですか?
(照子)いえこういう所あまり慣れてなくて。
もともと寛和さんと結婚するときはこういう毎日を夢見てたんですよね?ええまあ。
取り戻しましょうよ夢を。
でも私なんかが…。
何をおっしゃいます。
照子さんはすばらしい輝きを秘めています。
本来こういう生活をするべきお方ですよ。
そんな…。
(只野)うっ!ぐぅ〜。
うぅ〜!うぅ〜あぁ〜。
これどうですか?大胆。
うん大丈夫です大丈夫です。
う〜ん…あっ。
おぉ〜まるで照子さんのために作られたような服ですね。
陰陽屋さ〜んこんにちは。
また占いに…。
きゃ〜!お母さんとデート!?あっ…。
ふふふっ。
陰陽屋さんそんなことやってたの?うん。
照子さんとしょっちゅうデートしてるみたい。
今日は自分がいたホストクラブに連れてくって。
ホ…ホストクラブ!?何やってんだか。
あの私ちょっと出かけてくるね。
陰陽屋のやつちっ…何たくらんでんだか。
夢を取り戻した照子さんに乾杯。
(店内のBGM)どうされたのですか?浮かない表情で。
あぁ…いえべつに。
ご自身を美しく磨き華やかな毎日を送るすばらしいことじゃないですか。
これがお望みだったんですよね?ええ。
ご安心ください。
寛和さんが小説家として復活すればこのような日々がずっと続くのですよ。
・お母さん!?路子どうしたの?それはこっちのせりふでしょ。
そんな格好して何してんのよ?散供よ散供。
しみったれた生活にお別れしているの。
お父さんが必死で頑張ってんのに何してんのよ?
(照子)いいじゃない;dだってたまにはM7んだって。
私はおとうさんの分も働いてきたの。
あの人の代わりにずっと頑張ってきたの。
たまには私だって贅沢したいし遊びたいわよ。
こんばんは。
あれ?もう終わっちゃいました?はぁ〜おめぇさんにしちゃ今回は随分面倒なおせっかいを焼いてくれているみてぇじゃねぇか。
何が狙いか知らねぇがないくらおめぇさんでも俺は動かねぇよ。
もちろん俺には源次郎さんの心を動かすなんて無理です。
でもこの人のためにお願いします。
・
(ドアの開閉音)お母さん。
こんにちは。
どうも。
どうしたの?おとうさんの25年ぶりの新作よ。
私が1番に見る権利があるでしょ。
・
(ドアの開閉音)お父さん…。
皆さんおそろいですね。
寛和さん源次郎さんも照子さんも来てくれました。
どうぞ物忌みを解きすばらしい新作を発表してください。
お父さん…。
あなた?すみませんでした。
えっ?僕は今回も結局書けませんでした…。
(只野)ううっ…。
お父さん。
これはもうお手上げですね。
この状況で書けないとは。
ちょっと待ってください!お父さんは頑張ったんだからそんな言い方…。
照子さん残念ながらご主人はあなたの思ってたような人物ではなかったようです。
源次郎さんが言ってたとおりにもう別れたほうがよろしいかと。
(只野)ごめん照ちゃん。
やっぱし僕は救いようのないだめ人間だった。
25年前お義父さんの前でたんか切っちゃったから何とか幸せな生活築こうと頑張ってくれてたんでしょ?期待に応えられなくて苦労ばかりかけてごめんね。
こんな僕に今までつきあってくれて本当にありがとう。
祥明さんの言ったとおりもう十分だよ。
お父さん…。
(内藤)何だ…。
結局俺が言ったとおりになっただけじゃねぇか。
全て僕の責任です。
申し訳ありませんでした。
やっぱりおめぇは男を見る目がなかったってことだ照子。
そんなことない。
この人は…寛和さんはとても立派な夫でした。
確かに小説は1冊も書けなかったけどここには彼の最高の作品があります。
25年分の家計簿。
寛和さんが付けてくれてました。
(照子)寛和さんは小説家の夢を諦めて必死に家計を支えてくれました。
私のために家事や育児を手伝ってくれました。
今も誰よりも家族を思ってくれています。
(照子)お父さんが認めてくれなくてもかまいません。
この人は誰が何と言おうと私にとって最高の夫です。
この25年間私は本当に幸せでした。
照子おめぇちゃんと男を見る目あるじゃねぇか。
えっ?
(内藤)路子から聞いて知っていたよ。
おめぇの旦那が家族のために汗水垂らしているってな。
(内藤)残念だったのはおめぇは旦那が小説家になれなかったことを恥じて俺に会おうとしなかった。
ただ俺はおめぇが自信を持って旦那を紹介してくれるのを待っていただけだ。
お父さん。
25年間娘や孫を守ってもらってありがとう。
いえ…。
これからも娘のこと…お願いします。
はい。
ありがとうございました。
俺は何もしてない源次郎さんのおかげだよ。
でも何でお父さんを陰陽屋に連れてきて小説を書かしたりしたんですか?あの2人を離れ離れにすれば照子さんが寛和さんの本当の魅力に気付くと思ったんだ。
お父さんのほんとの魅力?家族にとって尊敬できる父親はどんな人物だと思う?う〜ん…。
一流の小説家でも大金持ちでもない。
誰よりも家族のことを思ってくれているそれだけで十分なんだよ。
そうですね。
あっあぁでもどうやっておじいちゃん連れてきたんですか?あんな頑固だったのに。
16年前のうその手紙を渡したんだよ。
咲月さんが書いたあの手紙をな。
えっじゃああの手紙咲月さんが書いたんですか?何であんなうそ。
自分がいなくなったあと源次郎さんがまた1人になってしまうのが心配だったからだ。
だから死の直前咲月さんは震える手で懸命にあの手紙を書いた。
そうすれば娘の照子さんが源次郎さんに連絡すると思ったからだ。
実際それをきっかけにお前が源次郎さんのところに遊びにくるようになり親子をつなぐことになった。
源次郎さんはそんな咲月さんの思いをくみ取ったから陰陽屋に来てくれたんだ。
あっもしかして陰陽屋さんが一生懸命だったのも咲月さんの思いを遂げるためだったんですか?ほらこれ。
えっ?今回の相談料。
経費交通費もろもろ込みで10万な。
えっ!?私が?ホストクラブ代はサービスしといた。
親孝行しろよ。
えっ…ちょっと。
・「ココロ空モヨウ」えぇ〜。
おぉ〜おいしそう。
(照子)お父さんのお赤飯食べるのなんてほんと久しぶりだわ〜。
後これも。
(照子)またこんな貧乏くさいもの。
まっこれはこれでけっこういけるんだけどね。
あのさ今度こそ父さん小説が書けそうな気がする。
いい題材が見つかったんだ。
またそんなこと言って。
何?題材って。
いんちき陰陽師が人々の心の謎を解決する。
どう?面白そうでしょ?ふふっ…。
うん。
(内藤)はいよ。
おぉうまそういただきます。
ふふふっうめぇ。
あっそうだこれ。
後でお供えしといてくださいますか?咲月さんが好きだった花です。
この匂いが残ってたから手紙の送り主がわかったんです。
きっと源次郎さんには咲月さんの姿が照子さんと重なって見えたんでしょうね。
だから住み込みで働かせたんじゃないんですか?何で重なるんだよ。
咲月さんが出てった照子さんと同じように妊娠していたからです。
おめぇさん咲月が妊娠していたのをどうして知ってるんだ?私の祖父とけんかして出てったとき咲月さんは妊娠していました。
彼女は私の叔母に当たる人物です。
それじゃあ…。
私は咲月さんとそのおなかにいた子供を捜すために安倍家を出ました。
咲月さんの子供は瞬太なんですよね?
(乗鞍)あれが化けぎつねか。
秀行さん案内してくれるかしら?ヨシアキさんの所へ。
えっ?もうあまり時間がないの。
2015/11/11(水) 01:55〜02:55
関西テレビ1
よろず占い処 陰陽屋へようこそ #10[再][字]
遂に最終章クライマックスへ!路子の父の陰陽屋への依頼は「僕を正式な夫にして下さい」反対を押し切って結婚した路子の両親と父・源次郎の関係を祥明は修復できるのか…?
詳細情報
番組内容
祥明(錦戸亮)のもとに路子(倉科カナ)の父・寛和(中村まこと)がやって来る。25年前、「一流の小説家になる!」と大口をたたき、源次郎(杉良太郎)の反対を押し切って、路子を身ごもった照子(横山めぐみ)と結婚したが、全く芽が出ず、以来、夫婦そろって源次郎とは絶縁状態。ところが最近、照子が源次郎のことをいまだに気にしていることを知り、
番組内容2
源次郎に結婚を認めてもらえれば親子関係が修復できると祥明に相談に来たのだった。照子が大事に取っていた、16年前に届いた「ゲンジロウ・キトク」と書かれた謎の手紙から「パンジーの匂いがする」という瞬太(知念侑李)の言葉を聞いた祥明は、なぜか源次郎と照子の親子関係修復に全力を尽くすことに。
番組内容3
一方、街にはジャーナリストの乗鞍(テイ龍進)がやって来て、「王子に化け狐の子供がいるとネットで話題になっている」と、瞬太の周りをかぎまわっていた。
ついに、瞬太の妖狐姿がスクープされてしまうのか!?源次郎と娘夫婦とのわだかまりは?そして16年前の手紙の差出人はいったい誰…?
出演者
錦戸 亮(関ジャニ∞)
倉科カナ
知念侑李(Hey! Say! JUMP)
柏木由紀(AKB48)
駿河太郎
・
宮川一朗太
濱田マリ
ふせえり
見栄晴
・
南野陽子
/
杉良太郎
<10話登場人物>
横山めぐみ
中村まこと
山田麻衣子
テイ龍進
香山美子
スタッフ
【原作】
天野頌子 よろず占い処 陰陽屋シリーズ(ポプラ社 刊)
【脚本】
黒岩 勉
【音楽】
井筒昭雄
【主題歌】
関ジャニ∞「ココロ空モヨウ」(テイチクエンタテインメント)
【プロデュース】
豊福陽子(関西テレビ)
稲田秀樹(共同テレビ)
小林 宙(共同テレビ)
【演出】
植田泰史(共同テレビ)
【制作】
関西テレビ
【制作著作】
共同テレビ
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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