SWITCHインタビュー 達人達(たち)「羽田圭介×若林正恭」 2015.11.12


「SWITCHインタビュー達人達」。
今回は芥川賞を受賞した又吉直樹…じゃないもう一人の羽田圭介が登場。
当初は又吉ばかりが注目されたがこの男もただ者ではない。
(司会)では質疑応答に移らせて頂きますが…。
記者会見ではいきなりスマホを取り出し会場内をパチリ。
集まった記者をあぜんとさせた。
発表を待つ間なんとこのデーモンメークでカラオケを熱唱していたという。
散策…。
その濃厚キャラであっという間にバラエティー番組で引っ張りだこになった羽田。
この秋は北海道で温泉リポートにも挑戦した…?今最も目が離せない芥川賞作家羽田圭介が指名したお相手とは…。
さあ始まりました「マサカメTV!」。
人気お笑いコンビオードリーの若林正恭。
カメですか?カメです。
総合テレビで放送中の「マサカメTV!」をはじめレギュラー番組は12本に上る。
乗っかってんじゃないよ先生!実は若林は筋金入りの文学青年。
大学の卒業論文では村上龍を論じた。
大好きな作家藤沢周の小説に解説を書いた事もある。
プライベートでも芸人仲間と飲むより作家と飲む機会の方が多いのだとか。
そんな若林に羽田は…。
若林も羽田作品のファンだったという。
ちょっと聞いてみたいですけどね。
若林が指定したのはホームと呼ぶ新宿のショーパブ。
ブレークを果たすまでの8年近く相方春日と共に毎日のようにステージに立ってきた思い出深い場所だ。
この多分3段目とかにいたかな?4段目ぐらいかな?カレーを大盛りにして食べ…。
打ってたな〜。
もう…。
いや〜。
そのころ羽田は…。
愛用の自転車で新宿に向けて疾走していた。
学生時代自転車の実業団選手を目指した事もある羽田。
自転車で旅をする高校生を描いた小説も書いている。
待ち合わせ場所は大型書店の前。
こんにちは。
そうすか?俺何か勝手に…。
いや大きくないですか?羽田さん。
今日よろしくお願いします。
お願いします。
ここがかつてほぼ毎日ステージに立ち続けたというショーパブ。
懐かしいな〜。
懐かしいですか。
きれいになったな。
ここで出てきて最初名前も知られてないし誰かも知らないからここ立ってると…仕事帰りに同じ会社の人たちで来て2列埋まってるとかなので…ショーパブってその…何て言うんだろう?何かバカにされがちなんだけど俺はちょっと逆だったかな。
俺が「おいおいおいおい」って言ったら相方が…モノマネを一応見に来てるから一個モノマネ入れてから漫才入んないと。
一個モノマネ入れる…。
でも今のやつをもう8年ぐらいやってたんで。
長い。
そうなってくると相方が怒られると思ったの俺。
そうですよね。
そう店長に。
相方が遅刻して俺が来てたから。
そしたら…芥川賞作家が人気お笑い芸人の本音に迫る。
そんなのがさ…若いから。
本当に恥ずかしい事言うとね…若林が新種の芥川賞作家を徹底解剖。
あとね飲み会で作家さん15人ぐらいいたかな。
はいいましたね。
そう?宣伝とかギャラ欲しいとかでもなくて…お笑いコンビオードリー。
今年で結成15年になる。
シーズン3のここはですね…。
スリーね。
ピンクのベストがトレードマークの春日。
どこまでもハイテンションだ。
わあ〜!よ〜し!ラブストーリーといえば春日!春日といえばラブストーリー!イエス!ボケ担当春日の濃すぎるキャラと若林の淡々としたツッコミが人気を呼んでいる。
大丈夫でしょうかね?こんな調子で。
それではスタートです。
実はコンビ結成当初ボケとツッコミが今とは逆だったという。
真面目にネタとかを映像で拝見して…でもオードリーはもう本当…まあ春日のコンビですよねどうしても。
ここに出てた時も…初対面のはずじゃないですか。
テレビも出てないし。
お客さんもその日一見さんだから…。
あるんでしょうね。
だからこう立ってると…それは初対面の人でもそうなんだっていうのと…この面で立つと何かね…何でだろうね?すごい相方が言われてるから何か人間って背格好とか何か言葉じゃない部分で…。
確かに。
何かもう自分たちの選択とか…一にも二にも…画も強いし。
それはありますね。
そもそも春日さんとの本当に知り合ったのは何歳ぐらいの時からですか?あいつ所沢…「東京関東なのに」みたいな陰口は言われてたのは覚えてます。
陰口…。
みんなに「頭たたくの痛い」とか何か…。
人気なかったんですね。
授業中暇っていうか退屈でネタを書いてたんですよね。
誰とやるでもなく。
それが何かたまってったら…それで高校の時のグループの中から…今感じたらそうでもないんだろうけど人間ってなかなか200人ぐらいのまとまった笑い声って聞かないじゃないですか。
そうですね。
それの機会ないですよね。
そう。
お〜すごいっすね。
そんなんあんまり聞いた事ないですね。
そうそうそう。
だから俺がボケだったし。
自分には笑いのセンスがある。
自信満々で飛び込んだお笑いの道だったが待っていたのは8年にも及ぶ下積みだった。
いやあのね恥ずかしい…非常に恥ずかしい話なんだけど漫才の仕事しかないんですよね最初ね。
であんまり名も知れてないからさ例えばさ学園祭とか…俺が29ぐらい「M−1」の直前ぐらいですけど学園祭とか5組ぐらいで行ったら袖に芸人が集まってるのが見えるんですよね目の端で。
それを何か春日遅れて出てくるし…そんなのがさ…若いから。
本当に恥ずかしい事言うとね…漫才とかじゃなくロック…。
だからもう自分がやりたい漫才をあと1〜2年楽しんでやめるしかないなみたいな30で。
気持ちだから結構そんなふうな事やってて…若林はエッセイで当時の事をつづっている。
自分たちらしい事自分たちにしかできない事とは何か。
2人は独自の漫才スタイルを模索し続けた。
最初はいろんな先輩のツッコミ勉強して…で声も大きくてという漫才のツッコミをやってたんですよね。
でもね全然上手になんなくて。
多分俺自体が…簡単に言うとそっちの方が反応がよかったから何かこう…低体温のままにしてたりして後半にいくに従って上げてくみたいな感じにはしてるんですよね。
結構バラしちゃっていいんですか?そんなに…。
まあまあでも最初若手漫才師っていったら「どうも!よろしくお願いしま〜す!」って拍手をして出てくじゃないですか。
あれがどうしてもうそくさくなっちゃうんですよね自分がやると。
うそは言いたくないんですね。
うそはやりたくない。
似合わないし何かできなかった方ですよねすごく。
もともと僕台本書いて春日に渡して立ち稽古してそこで2人のアドリブが入ってきてだんだんネタになってくんですけど…ほかのライブよりはここのいいとこで。
あ〜それは確かに独特かもしんないですね。
でも受けなかったら…いろいろできましたねここはね。
ビートルズとか世界的に大成した人って実は…成功したような感じで。
割と偉人って結構とんでもない回数生でやってたりするって何か…。
いやでもやっぱり受けなくて月4本5本ぐらいのライブが年間で60本ぐらいであって…どんどん面白くなるやつは面白かったし。
だからこの間もテレビでね「年間200の舞台をこなし」みたいに紹介されてた人いたけど俺ら多分…1か所2か所ぐらいか。
確かにそれはちょっと分かりますね。
何か小説の直し…たまに何かインタビューとか何やらで外でやる仕事が多くてたまに丸一日何もない日とかがあると…この原稿を直して送っても…やっぱり何か快楽…本業に快楽って大事だなって。
多分負荷もかかるだろうし本業だからだけど。
結局楽しいんでしょうね。
気持ちいいっていうか。
1勝目が「オンエアバトル」初オンエアでした。
デビューから8年目。
テレビでの露出が一気に増え始める。
よろしくお願いしま〜す。
お願いしま〜す。
(拍手)オードリーといいましてね若林春日で漫才やっておりますけども今日も頑張って漫才やっていきたいなと思いますけどもね。
皆さん夢でお会いして以来ですね。
白いズボンにピンクのベストで胸を張る春日。
オードリーは自分たちのスタイルを貫き人気を不動のものにしていく。
オードリーはやっぱり清潔感がすごいあるなと思うんですよ。
圧倒的に清潔感があると思いますね。
あの2人が並んだ時にやっぱりすごくたたずまいというか何かこう美しいですよね。
美しいですね何か。
あんまりイチャイチャし過ぎず割と一緒に出た時とかは若林さんが結構春日さんをきつめにいじったりだとか突き放したりとかする事もあるんですけどもそこに何か絶妙にでも何か仲いいんだなって思えるような雰囲気があるというか。
ちょうどいい感じですよねコンビ愛が。
実際性格はゆがんでるんですけどお笑いに関してはものすごい真面目だと思います。
多分本人こういう事言うと嫌がると思うんですけど仕事が丁寧というかどこの現場行ってもムラがなくちゃんと仕事するし和菓子みたいなイメージなんですよね。
きめ細かいというか丁寧なんですものすごく作りが全てにおいて。
若林が現在抱えるレギュラーは12本。
番組の顔となる事も増えた。
これいくでしょうこれ楽だよ。
はじけまくる春日に対し若林の進行はあくまで落ち着いている。
このように我々手袋をして。
2万5,000円?羽田くんと僕っていくつ違い?30なったばっかなんで。
じゃあ7個違うんだ。
いやあのねテレビを見てきたのは…テレビがすごくコントとかお笑い芸人がやってるのを思春期で見て入ってきてるから…テレビ出始めてびっくりしましたね。
ちゃんとしなきゃいけない。
いやそれはもう子どもだから分かんないじゃないですかお笑い芸人さんの苦労とか。
特に時代もそうで。
最初のテレビのお仕事頂いた3〜4年はちょっと驚きで…羽田くんってどう?テレビで結構思ったままの事ドンって言ってたからさ。
僕はでも割と何か「すごいズケズケげすな事言うね」みたいな事言われるんですけど…テレビの業界で生き残りたいと思ってる訳じゃないんで正直に…すごい分かるな。
本当にでも何かオードリーさんもそうですけど若林さん本当最近捨てる部位がない魚ぐらい全部成功してますよね何か。
最近あれ一番笑っちゃうんですよね何か。
若林が出演しているテレビコマーシャルのシリーズ。
女優の杏と仲むつまじい若夫婦を演じている。
ガ〜ン。
CMをさ…。
自分で言うのもなんだけど今から6年前ぐらいはさ一つそのオードリーというのが世の中に出てきたって事でちやほやしてくれてたからCMもあってさ本当に思ってたんだよね。
俺が笑顔で…。
何でそんな事思ってたのかな?それでさ星のね…。
びっくり俺その時30よ。
バラをくわえて…バラをよ。
それがさ笑われるように撮るんじゃないの。
真面目に撮るの。
で俺…うわ〜ロックですね。
「嫌です」って言っててでもさそれ撮んねえと終わんねえから結局かじるふりして撮ったんだけど「嫌です」なんつって現場でも何かやってたんだけどさ…そうやって羽田くんとかさ言ってくれるのよみんな。
何かうれしくなっちゃう。
おじさんになってますね。
いや〜本当よ。
例えば何か違和感とかストレスを感じて創作につながったりしますけどお笑いのネタとかで違和感感じなくなってあらゆる事許すようになっちゃって何か作れるんですか?それで。
いやだから…でもさ2009年辺りから…例えば本当にスターバックス入ったのが31ぐらいの時初めてで恐る恐る入って…グランデ?ショートは分かるけど。
グランデ…その上がみたいな…。
考えてる事を例えばラジオで話せたりそれがやっぱりおかしい事になって。
こんな言い方したらリスキーだけどさ…俺がそうじゃなかった。
食レポなんか絶対目指してなかったから俺は。
でもやるじゃん。
でさ俺が…今何かルーチンに入ってきちゃってるから何もこう…。
うんつまり…ゴルフなんて…。
なぜそう思ってたのか分かんないんだけど。
いまだにまだゴルフやる感じちょっとないなっていうのはあります。
ゴルフっておじさんがやるもんだしなって。
だからそうなのよ。
視点を変えるために何か違う事に足突っ込むとかやってみるってのは確かに常に付きまとうかもしれないですよね。
僕も何か例えば最初は出版業界にずっと身を置いてていきなりテレビ業界の人たちとたくさんいっぺんに会うようになって…いろんな事を事前のヒアリングで…それに対していちいち憤り感じてたんですけどでも何でその人たちがそうするかって考えると…一個一個ひもといていくと…だから結構俺この間…そこのサウナの食堂の休憩所みたいなところに深夜1人で座ってたらやっぱ…そしたらやっぱそこにも伝わる事を考えなきゃいけないってのを分かっててテレビの人たちはやってるし思いにやっぱり沿いたいって思っちゃうかな。
できる限り。
自分ができる限り。
後半は舞台をスイッチ。
4回目のノミネートで芥川賞を射止めた羽田圭介。
早くから将来を嘱望されてきた。
受賞作「スクラップ・アンド・ビルド」は母と共に87歳の祖父を介護する28歳のフリーター健斗が主人公だ。
羽田が作家デビューを果たしたのは17歳。
初めて書いた小説「黒冷水」で新人の登竜門である文芸賞を史上最年少で受賞した。
「黒冷水」は兄と弟の間で繰り広げられる執ような家庭内ストーキングを描いた作品。
ダークな世界観スピード感あふれる文体で選考委員をしんかんさせた。
「走ル」は一転して自転車でひたすら北へ向かう若者が主人公。
走る感覚そのものをリアルに伝えようとした実験的な作品だ。
「メタモルフォシス」では濃密なSMの世界を描いた。
高校生でデビューして13年。
羽田は作品ごとにテーマも作風もがらりと変え読者をいい意味で裏切り続けてきた。
あっそうなんだ通ってた時は…。
東京・杉並にある羽田の母校のキャンパス。
何か近代的な建物で…。
ここに若林を案内したのには理由がある。
いっぱい建物があるんだね。
そこで何か当時…明治のしょぼいミスコンがあったんすね。
そこで進行の女の子2人プラス芸人さんがいらっしゃってたんです。
それが若林さんと春日さんだったんすよ。
10年前。
いや…やったな〜。
そうだ。
2005年っす。
そのころってナイスミドル…。
ナイスミドルだね。
ナイスミドル時代ですよね。
ここ?で…その時の印象は僕の知り合いの女友達2人が進行で進行する事に精いっぱいじゃないですか学生なんて。
だからそこでせっかく面白い事やって反応待つ間を殺して進行されちゃってお二人が「えっ?」て感じの顔をずっとしてた…。
だからそのあとに数年後にオードリーとしてブレークしたあとで…ハハハハハハ!思ったんですよ。
あれから10年たちました。
いろいろ聞きたい事はたくさんあるんですけど「スクラップ・アンド・ビルド」はね芥川賞受賞作だからあれだけど。
こういうのってねらってるの?書く時って。
これの作品で芥川賞とか。
取るっていうのは実は僕あんまり…芥川賞ねらわないタイプの作家だったんですね。
うんうんうんうん。
例えばですね…あっそう。
とかなんですよ。
結構分厚い本だったんですね。
何となくのルールあるんですよ。
何かあるね。
だからそのあと僕が小説書く時には…だから芥川賞ねらわないんですけど何となく…二言目には「死にたい」と言いながら案外しぶとくしたたかな祖父。
孫の健斗は攻防戦を繰り広げるうちにいつしか体を鍛え始め働く気力を取り戻していく。
これ…老人の介護の事をテーマにしようっていうのはどういうふうに決めたの?3年ぐらい前からなんですけど母方の祖母がうちの両親と同居するようになったんですよ。
僕は大体…夕飯食べて…もう3〜4年…あっ3年ぐらいやってるんですね。
それで続けてるうちに…あとは自分が小説家デビューした頃12年前に父方の祖母が山形の病院に入院していたんですね。
祖母のほかにも同じ病室に長期入院しているご老人がたくさんいてこの作中にもあるように何か…ずっと原風景としてはありました。
あ〜なるほどね。
何だろうそういうのって昔の時の記憶があって書くってなったら…しますね。
「スクラップ・アンド・ビルド」に関しては介護業界で働いてる知り合いがたくさんいたんで。
ただでも…自分のそれぞれ父方母方のそれぞれの祖母のエピソードプラス身近な題材だからこそ…へえ〜。
読んで…本当にもう介護の制度とか体験談みたいなものを本当たくさん読んで…書いたあとに当事者とかから話を聞いたりして事実確認をしてもらいつつ新しい発見があったらそれをちょっと取り入れるくらいな感じですね。
そうなんだ〜。
あんま最初から取材し過ぎない方がいいのかね?はあ〜。
そうなんです。
だから資料読んで自分で想像力で勝手に書いて読まして口止めされても「いやこれは最初から自分が書いたから」って言って従う必要ないんで…。
なるほどね。
SMをテーマに据えた「メタモルフォシス」。
30歳の証券マンサトウが主人公だ。
サトウは仲間の死をきっかけにより深いマゾヒズムの世界に踏み込んでいく。
生死ギリギリの苦痛の先に性のリアリティーはあるのか。
羽田は古今東西のSM小説や体験談などを読みあさり一旦原稿を書き上げたあと経験者にも取材。
2年がかりで作品を完成させた。
まあMの話だから特にそうだと思うんだけど何かさ…何か俺これ読みながら思って俺は例えば「メタモルフォシス」読んでて…3時間2本みたいな。
6時間合計で見る。
俺何か1つのとこずっと座ってんのとか苦手でそれをさこれ読んだあとだったからさ…ここに座っていなきゃいけない俺みたいな風に…個人が何か…本来趣味であるはずの…意外と再構築して…それは彼にとってのサバイバルであるという事ですよね。
なるほどね。
我慢が好きとかっていうよりも…だから何か例えばおいしいものを高いお金払って食べてっていうのはそれはあんまり快楽とは違うなと思ってて…だから別に苦しさが好きな訳じゃなくて何か必死になってやって苦しさ付きまとうけど…はあ〜なるほどね。
それすごい聞けてよかったな。
すごい全部合点がいくというか。
何か書いてる時にさ例えばさ「スクラップ・アンド・ビルド」とかだったらさある程度20代後半ぐらいの男の子でその子も読者で仕事をさ一回やめてさ次の仕事に向けてどうしようかなって考えて仕事はしてないっていう時期の人がいたとしてそういう人をさ勇気づけたいなみたいな動機とかってあったりするの?書く時に。
あくまでも小説の世界観を…自分が伝えたい事を正確に伝えるためにはどうすればいいかって事だけ考えてるんですけど…というふうに提示すると何でも…じゃあ自分も世間の主流とされるものから…こんな事思った事あるっていうのが作品の中にあるだけでちょっと楽になるもんね。
例えば大多数が見たり読んだり接する機会の…だからといってそれをできる小説だけが一番優れてるって訳でもないと思うんですよ。
例えば仕事して疲れて帰った時に例えば漫才楽しいとか見て春日さんが車と相撲してドンとはね飛ばされてる一瞬の笑いとかゲラゲラ笑いながら見てあの一瞬の画のあの映像の強さとかというのが確実に人に癒やしを求めたり…癒やしを与えたりしますし。
それぞれそのジャンルにあるんだろうね。
都内某所羽田の仕事場を訪ねた。
間取りは1DK。
本があるとつい読んでしまうため本棚もご覧のとおり。
羽田はパソコンで一気に書いた原稿をプリントアウトしあとはひたすらペンを使って手を入れ続けるという。
羽田が文才に目覚めたのは小学生の時。
中学受験のため母親に言われて新聞のコラムを毎日要約し続けた事がきっかけだった。
羽田くんはそもそもは何で作家になろうと思ったの?中学受験して私立の中学に入って埼玉の自宅から東京の学校まで…読書習慣がついてたんですけど中2ぐらいの時に椎名誠さんの旅行エッセイを読むようになったんですね。
椎名誠さんの旅行エッセイに例えば「出版社の金で無人島とかに行ってビール飲みながら原稿書いて夜はたき火だ」みたいな事が書いてあってそれで作家のスタイルに憧れたんですよ。
なるほどね。
僕が高校1年の秋とか冬頃に僕の2個上の綿矢りささんが文芸賞という賞で新人賞を受賞してデビューされたっていう新聞広告があったんですよ。
現役高校生の人で小説家デビューしちゃう人いるんだって思って自分が先送りにしていた漠然とした夢を具現化された気がして「こうしちゃおれん!」と思って一気に純文学新人賞の過去の受賞作とかのバックナンバー読んだりして勉強…傾向と対策練ったりして。
もう自分が作家として生きてくんだって決めたのはそんな若い時なの?そのあと8月に実際に「新人賞を受賞しました。
デビューです」って決まったりとか12年後に芥川賞取った時の喜びより新人賞の最終選考に残ったっていう喜びの方が…。
多分自分にとって全く関係のなかった世界に対してずぶの素人が…そこが多分…。
最初の体験だ。
そうなんですよね。
なるほどね。
実際なってみてどう?いい職業?アハハハハハッ!全然よくない?ハハハハハッ!どういうとこが理想と違った?まず時代が悪いっすよね本当に。
本がねあんまり売れないっていわれちゃってるもんね。
そうなんですよ。
今回「スクラップ・アンド・ビルド」は…ほかの新刊とかは。
…っていうのは分かってますし。
だから本当にみんな今から作家になろうと思ってる人やめた方がいいと思いますよ。
ハハハハハッ!なかなか大変?読書家の人がどの本買おうかなって書店で見てる時に…ハハハハハハッ!同世代の作家さんとかは羽田くんの上下3〜4年の作家さんたちとか5〜6年もそうかな。
ライバル視してるの?例えば書店に並んでる本で自分が好きな作家さんの本っていくつかあったりしても読んでない作家の本の方がはるかに多い訳じゃないですか。
知り合いの友人の作家さんの本が好きですっていう人が僕の本を好きになる確率ってかなり低いなって思うんですよね。
あ〜そうかそうか。
別というか細かいしね趣味もね。
あっそう。
誰かに批評されるとかよりも。
自分がやっぱ一番正確に分かるかなって気持ちがあるんだ。
へえ〜。
あっそう。
はい。
でも片手で数えるぐらいだけど…でもやっぱ袖で不安になるのはやっぱりそうだよね。
芥川賞受賞以来テレビ番組への出演が続く羽田。
この秋放送される旅番組では北海道の温泉巡りをした。
ハハハハハッ!人生大先輩の方が…温泉リポーター羽田ここでも独特なコメントが全開だ。
(スタッフ)すべすべ?はい。
羽田くんは本のあと今テレビバ〜ッて出てるじゃない。
出てて楽しいかどうかは分かんないですね。
本の…さっきのパイの話じゃないけど本を知ってもらうためっていうのもあるの?ありますね。
長年の売れない時代の経験で分かってるんで。
出てたのが受賞後1か月2か月ぐらい。
でも2か月ぐらい出ると…書店のデータとかと照らし合わせながら…この番組のあと売り上げ伸びると思ったのになって。
意外と伸びてないと思って。
だから…最近はまたちょっと数日前から変わってきたのは例えば僕が割と…うまくいったやつを…ヒアリングして…。
まだオンエアじゃないんですけどそれは実はやっちゃってとか…と思うのが最近の動機っていうんですかね。
それを見ときたいんだ。
それを見たいって感じ。
だから宣伝とかギャラ欲しいとかでもなくて困った顔見て…それは何?楽しいから?それ顔見てんのが。
それはちょっと楽しいですよね。
ハハハハハッ!若林さんの目標って何か?何だろうな…。
普通にまだ解決してない話だから。
実際に肌で…柔道とかで言うと組み合うっていうのかな。
例えば大喜利の番組とかで真横で…だから慣れちゃいけないし。
これから…そんな事思うんですね。
…って事を思う人が何人もいて。
何となく感じてるから。
どうしようかなって思ってる。
羽田くんは夢とか目標みたいなさそういうものって持ってるの?例えば100万部売りたいとかさ海外で翻訳されたいとかさそういうのってあるの?なるほどね。
そっか。
特設コーナーとかあるよ。
お薦め本棚。
ない?あっ!何か…。
えっ何で?中学高校の図書館だったらお金ないの分かるんで「どうぞ借りて下さい!うれしい」って感じなんですけど…2015/11/12(木) 00:00〜01:00
NHKEテレ1大阪
SWITCHインタビュー 達人達(たち)「羽田圭介×若林正恭」[字][再]

バラエティーでも引っ張りだこの芥川賞作家羽田圭介が、文学通のオードリー若林正恭と秘話満載ぶっちゃけ合戦!売れるために必要なことは?テレビと小説の魅力と限界とは?

詳細情報
番組内容
ヘビメタメイクで受賞の知らせを待ったりクッキー作りの腕前を披露したりと濃厚キャラで大注目の羽田。「テレビ出演は本を売るため。放送後の売り上げデータは必ずチェックする」と現代っ子ぶりをさく裂させつつ、時に何年も取材を重ねて書き上げる作品の秘密を明かす。若林も「あんな相方と組んでて売れると思うのか」と言われながら磨いてきたオードリーのスタイル、深すぎる“春日愛”を吐露。売れっ子となった現在の本音とは?
出演者
【出演】小説家…羽田圭介,お笑い芸人…若林正恭,お笑い芸人…バカリズム,【語り】吉田羊,六角精児

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – インタビュー・討論
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化

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