(最終回)絶対零度〜未解決事件特命捜査〜 #11 2015.11.12


≫なのにですよ、これ。
マイナス12。
(警察官)《緊急配備。
殺人容疑で指名手配中の橋本幸生。
大南口にて目撃情報》
(百瀬)《お前たちは先に大南口に向かってくれ》《俺はこの辺りを調べてすぐに合流する》
(警察官)《はい》
(警察官)《はい》
(百瀬)《橋本出てこい。
橋本!》・
(銃声)
(警察官)《到着しました》
(山口)《ご苦労さまです》《けさここの工員が黒い塊を発見し不審に思い通報したそうです》
(中馬)《ひでえな》
(山口)《はい》
(捜査員)《500mほど離れたごみ捨て場にこれが》
(中馬)《百瀬》
(鑑識官)《これ指輪だよな》
(山口)《おいちょっと見してくれ》《百瀬の結婚指輪》
(中馬)《ホントか》・
(銃声)
(作業員)何か音しませんでした?
(作業員たち)おっ。
(桜木)これが京都の舞子殺人事件。
それでこれがニュージャージーのカントリー歌手射殺事件。
それでこれが…。
(長嶋)仙台のOL殺人だったな。
全部終わったのか。
(桜木)はいこの前の休みのときに一気にばしっと。
課題の答えリポートしてあるんで。
(長嶋)大したもんじゃないか。
(桜木)少しは成長したと思いません?そうだな。
何ですか?ちょっと怖いんですけどその笑顔。
成長したお前に取って置きの課題をやるよ。
え〜また難しいのですか?これまでで一番難しいかもしれないな。
(ため息)資料下さい。
んっ。
えっ?今回の課題だ。
答え楽しみにしてるぞ。
いや…。

(ノック)
(長嶋)あっ?
(塚本)失礼します。
失礼します。
(塚本)室長お話というのは。
あっ呼び出して悪かったな。
実はお前に…。
おめでとうございます塚本さん。
係長から聞きましたよ。
(高峰)よかったわね念願かなって。
(白石)いや〜異動願は出し続けるもんだな塚本。
ちょっと何ですか?その歩き方。
(深沢)どうかしたんですか?
(倉田)殺人犯係に欠員が出てな。
塚本の異動が決まった。
(深沢)殺人犯係?
(塚本)桜木ちょっと来いちょっと来い。
痛い痛い痛いすごい痛い。
(塚本)てことは夢じゃねえんだよ。
やめてくださいよもう。
(長嶋)倉田。
(倉田)はい。
(長嶋)再捜査だ。
(倉田)どの事件ですか?
(長嶋)12年前の巡査部長射殺事件だ。
凶器の銃が発見された。
(白石)捜査一課の刑事が殺された事件ですね。
刑事が殺された事件。
桜木証拠品管理センターに行ってくれるか。
はい。

(山口)《百瀬は殺人容疑で指名手配中だった橋本幸生をここまで追い込んで返り討ちに遭ったようです》
(刑事)《駐車場の管理人の話では銃声は2発》《百瀬が撃たれた数と一致します》
(中馬)《拳銃は特定されたのか?》
(山口)《中国製のトカレフ。
橋本が所持していたものと思われます。
銃はまだ見つかってません》《百瀬は発砲しなかったそうです》《そのあいつを撃ち殺して燃やすなんて》・
(大森)用意スタート。
(大森)橋本百瀬を撃った。
バン!足を貫通。
(深沢)その銃弾は最初にここをえぐった。
(大森)うめきなさい桜木。
あなた撃たれたのよ。
えっ?いや別にそこまでし…。
(大森)早くうめきなさい。
う〜。
もっと感情込めなさい。
う〜。
(塚本)もういいか?とどめ刺すぞ。
バン!
(大森)ちょっと待って回りこんで撃つのよ。
(塚本)もうめんどくせえな。
はい後ろ回りこんだ。
はいバン。
(秋山)2発目は至近距離から背中を貫通。
損傷が激しく線条痕が確認できませんでしたが状況的に見て橋本の銃から発射されたと判断されました。
あの2発目なんですけど何でわざわざ後ろに回りこんだんですか?正面から撃てばいいのに。
(塚本)そうだよな俺も思わず正面から撃っちゃったよ。
(竹林)いや今回発見された橋本の銃からまあその疑問の答えが見えてきたんすよ。
(塚本)どういうこと?
(深沢)分からないんですか?やっぱり辞退した方がいいですよ。
(塚本)あっ?その鈍さで殺人犯係に行っても恥かくだけです。
(塚本)今日はお前の嫌みも小鳥のさえずりにしか聞こえねえぜアハハ。
ホントはさみしいんでしょあれの異動。
くだらない。
それで橋本の銃で何が分かったんですか?
(竹林)1発しか弾が使われてなかった。
えっ?でも百瀬さんは2発撃たれたって。
そう見つかった弾の方が1発多い。
まあもう1つ拳銃が存在したって考えるのが自然よね。
つまり正面から1発目バン!うっ。
(竹林)で背後から別の人間が2発目バン!あっじゃあ橋本に共犯者がいたってことですか。
(倉田)となると橋本が百瀬を殺害現場に誘いこんだ可能性もあるな。
(白石)初めから仕組まれた怨恨の線も考えられますね。
(倉田)よし共犯者の線も含めて徹底的に調べよう。
(一同)はい。
(道尾)失礼します。
白石さんお客さまです。
(中馬)失礼します。
久しぶりだな中馬。
どうしたんだよ。
白石元気か?
(白石)うん。
(中馬)百瀬の事件再捜査だって聞いてな。
どなたですか?殺人犯係の中馬さんだ。
12年前今回の事件を担当していた。
白石さんとは20年来の親友だ。
(塚本)あっあの私あのこのたび殺人犯係に異動になる塚本と申します。
(中馬)ああ話は聞いてる。
君がその捜査員か。
はい。
(高峰)上ずっちゃって。
(中馬)こいつは山口だ。
あの事件の後に百瀬の後任として所轄から引っ張った。
よろしくお願いします。
百瀬は俺にとって親友でした。
(塚本)あの百瀬さんは優秀な刑事だったと伺ってます。
(山口)やつは名誉の殉職で警部に昇格した。
(中馬)再捜査橋本の拳銃が見つかったからなんだろ?
(高峰)はいそれで新たに怨恨の線が浮かんできたんです。
(山口)怨恨か。
刑事なら誰でも少なからず自分を逮捕した連中には恨まれる。
(塚本)あの共犯者の線もあがってまして。
自分の意見ですけど大石組を当たろうと思ってます。
容疑者の橋本がいた暴力団…。
(中馬)橋本は大石組が経営する街金の客を金銭トラブルで殺して逃げたんだ。
組がそんなやつを助けるはずがないだろ。
読みがぬるい。
(白石)でも当たり直せば新しい何かが出るかもしれない。
(中馬)昔の俺の捜査にけちつけるのか。
再捜査ってのはな当時とは違う視点でやらなきゃな…。
そういう無遠慮なところはまったく変わんねえな。
お前に言われたくねえな。
(中馬)何だその言い方。
お二人とも落ち着いてください。
(中馬・白石の笑い声)えっ?懐かしいな。
所轄時代よくこんなふうにやり合った。
いつも周りが冷や冷やしてた。
白石この事件は俺たちにとって無念の事件だ。
できることは何でもする。
よろしく頼む。
(白石)ああ。
傷口か。
子供いたんだ。
事件のころ生まれたばかりってことはもう12歳か。
(百瀬)《ごめんごめん》
(静香)《遅いよ何してたの?》
(百瀬)《店で見てたら望に買ってやりたくなってさ》
(静香)《まだこんなに小さいんだよ》
(百瀬)《何だよ。
うれしいよな望》《んっ?だよな》《「お父さんありがとう」だって。
グローブ欲しかったってなあ》《それで?病院どうだった》
(静香)《今のところ順調だって》《血液検査の数値も安定してるって》
(百瀬)《そっか》
(静香)《うん》
(赤ん坊の笑い声)
(百瀬)《ハハ笑った》
(静香)《ウフフ。
あっこれあなたの》
(百瀬)《俺は神様なんか信じないよ》《俺がこいつの病気を治してやるんだ》《あっそうだ》
(百瀬)《俺に何かあったらこれが形見になんな》
(静香)《縁起でもないこと言わないでよ。
フフねえ》わざわざご足労いただいてすいません。
(静香)とんでもありません。
息子の望です。
こんにちは。
(望のおなかの鳴る音)フフフ。
こら。
はい一緒に食べよう。
(望)バナナ嫌いなんだよな。
だったら食うなよ。
野球やってるんだ。
少年野球のチームに入ってる。
ふ〜ん。
あっねえ望君のお父さんも野球やってたんだって?資料に書いてあった。
ふ〜ん。
興味ないんだ。
別に。
お父さんのことは何も覚えてないし。
俺には初めからいないのと一緒だから。
そっか。
ねえ刑事さんってさ仕事できない?んっ?だって仕事できて忙しい人は俺の相手なんかしてないでしょ。
はっもしかして補欠?刑事に補欠なんてありません。
ねえもう帰っていい?試合近いから練習したいんだ。
俺みんなから期待されてんの。
駄目だよお母さん待ってないと。
融通利かないな刑事さん。
(静香)あの子が野球できるようになるなんて夫が生きてるころは思いも寄りませんでした。
難しい病気だったそうですね。
ええ先天性の心臓病でした。
でも夫の保険金のおかげで先端治療受けることができて今はもうすっかり。
そうですか。
(静香)ええ。
あのそれで今日はどういった。
実はだんなさんの事件が計画的犯行だった可能性が出てきました。
(倉田)誰かに恨まれていたとかそういった心当たりありませんか?
(静香)いえ特には。
(倉田)以前だんなさんが逮捕した容疑者に逆恨みされてストーカーまがいの被害を受けましたよね。
ええそういえば。
本当に何もご存じありませんか?ええ。
そうですか。
(サト)見え透いてるね。
わたしに取り入って息子の情報探ろうって魂胆かい?
(高峰)バレましたか。
(サト)変な刑事だね。
調子狂うよ。
(高峰)息子さんから連絡などはありませんか?
(サト)一度もないよ。
ホントに困った子だよ。
刑事殺して逃げ回って。
ひとさまに迷惑ばっかり掛けて。
そうですか。
お忙しいところお邪魔しました。
(サト)あんた人がいいんだね。
(高峰)えっ?
(サト)昔来た刑事なんて裏の倉庫まで調べてったよ。
かくまってんじゃないかって。
そんなに簡単に人を信じて刑事が務まんの?あなたを信じたわけではありません。
えっ?
(高峰)人は嘘をつくときに必ず兆候が表れます。
わたしはただあなたの行動から嘘はないと判断しただけです。
(サト)フフフフ。
初めてだよあんたみたいな人。
加害者の母親なんて色眼鏡で見られるか妙な同情されるかどっちかだからね。
何かありましたらご連絡ください。
では。
あのね刑事さん。
(サト)《何やってんの?あんた》
(橋本)《ちょっと借りるだけだ。
競馬ですっちまってさ》《いいかげんにしなさいよ》
(橋本)《うるせえな金ならすぐ返すよ》《お金のことだけじゃない》《警察の世話にだって何回なってるか分かんないじゃないか》
(橋本)《心配すんなって》《うちの組には裏で便宜を図る刑事がついてんだよ》《何も心配ねえよ》《幸生》《橋本ちょっといいか?》
(ため息)
(白石)大丈夫だよな塚本。
相手は殺人犯係の百戦錬磨のたたき上げだ。
いざとなったら俺が代わりますよ。
事情聴取される側になるなんて初めてだよ。
ちょっとやりにくいっすね相手が刑事ってのは。
まあお手柔らかに頼むよ。
で?何で今日俺はここに呼ばれたんだ。
山口さん容疑者の橋本と頻繁に会ってらっしゃいましたよね。
身内を疑ってるんだぞ。
ちゃんと裏は取れてんだろうな。
関係者の証言は取れてます。
橋本の母親だろ。
お前刑事よりも加害者の母親の言うこと信じるのか。
個人的には山口さんを疑いたくありませんが。
何がおかしいんですか?お前うちの課に異動になるんだよな。
そんな緩い取り調べじゃやってけねえぞ。
まあいい。
俺は潔白だ。
(塚本)えっ?俺はただ橋本を調べてただけだ。
(塚本)何を調べてたんですか?ホテルのラウンジで見たんだ。
橋本が百瀬のかみさんと口論してるところを。
どういうことですか?
(山口)結局真相は分からなかった。
こんな話百瀬の名誉を汚すだろ。
だからそれ以上のせんさくもやめた。
俺が嘘ついてると思うか?
(少年)おい望。
(望)んっ?
(少年)何でもっと練習しねえんだよ。
ケンカ?
(少年)お前さもっと練習しろよ。
ただでさえ下手くそなんだからさ。
今度試合に出んだろ?
(望)分かってるよ。
(少年)あんま足引っ張んなよ補欠。
あ〜!ちょっと君たち。
(田渕)子供のケンカだよ。
大人が口出すことじゃない。
(近田)そうだよタブッちゃん分かってんね。
でも。
(田渕)女に助けられたらさ男はプライド傷ついちゃうんだよ。
(近田)ホントそうだよ。
男ってのはプライドのために生きてんだからさ。
(村岡)はいよあめちゃん。
そんな無責任な。
(少年)頑張れよ補欠。
(田渕)おい坊主。
今度はケンカも教えてやろうか。
(近田)タブッちゃんはな柔道初段だぞ。
(望)うるさい!
(村岡)ほっとけよ。
そろそろ休み終わるぞ。
(近田・田渕)おう。
大丈夫?血出てるけど。
(望)何だよ。
ほらこれこの前忘れてったでしょ。
(望)バカにしてんだろ補欠だって分かって。
でも試合に出られるんでしょ?よかったじゃん。
監督のお情けだよ。
いつもベンチだから。
いいじゃん何でも頑張ればさ。
天国のお父さんだって応援してるよ。
天国。
人間は死んだら終わりだろ。
そんなことないよ。
じゃあ死んだ人間に野球教えられるかよ。
お父さんに野球教えてもらいたかったんだ。
関係ないだろ。
ホントはさみしいんでしょ。
わたしもお父さんいないんだ。
小さいときわたしとお母さん捨てて出てったの。
だから覚えてないのお父さんのこと。
生きてたら会いたい。
会ってふざけんなってぶっ飛ばしたい。
ずっとそう思ってた。
でもそれってさみしいってことなんだよ。
一緒にすんなよ。
お父さんは俺とお母さんを捨てたんじゃない。
すごい刑事だったんだ。
あんたのお父さんなんかとは全然違う。
やっぱり好きなんだねお父さんのこと。
お父さんが描いたんだこのマーク。
俺が生まれたばっかのとき買ってくれた。
教えてほしかった野球。
でも無理だろ。
(バイブレーターの音)はい桜木です。

(白石)白石だ。
すぐに戻ってこい。
白石さん。
百瀬のかみさんと橋本に接点があった可能性がある。
えっ?
(静香)そんなの言い掛かりです。
(倉田)しかし目撃した捜査員がいます。
あなたが橋本とホテルのラウンジで口論しているところを。
(静香)何かの見間違いです。
(倉田)何か言えない理由でもあるんですか?知らないって言ってるじゃないですか。
わたしはロイヤルホテルなんて行ったこともないんです。
奥さん。
(静香)何ですか?わたしはロイヤルホテルなんて一言も言ってませんよ。
(倉田)だんなさんがなぜ殺されたのかホントは何かご存じじゃないんですか?何も知りません。
わたしはただ夫の名誉を守りたかっただけなんです。
だからずっと黙ってました。
どういうことですか?橋本とつながりを持っていたのは百瀬です。
あの人は望とわたしのために何かを計画してた。
(百瀬)《橋本とその日大南ビルの地下駐車場で指示どおり落ち合います》《また報告します》《橋本って街金の人よね》《何だお前いたのか》
(静香)《あなた橋本って男が働いてる街金でお金借りたよね500万》
(百瀬)《何だこれ》
(静香)《あなたの部屋で見つけたの》《橋本にも確かめに行った》《あなた何考えてるの?その街金裏に暴力団がいるのよ》《仕方ないだろ。
あんな大金ほかのどこに当てがあるっていうんだ》《そうだけど》
(百瀬)《望には時間がないんだ》《こうしてる間にもどんどん悪くなってる》《先生にも言われたじゃないか》《できるだけ早い手術が必要だって》
(静香)《だって刑事が暴力団とかかわってる…》《望が助かるためなら俺は何でもする》《大丈夫だ静香。
心配するな》《全てうまくいけば望もお前も幸せになれる》
(深沢)百瀬はもともと橋本とつながってたってことですか。
(倉田)その日百瀬が電話で話をしていた相手が地下駐車場にいた橋本の共犯者だと思われる。
(高峰)その3人が共謀して何かをしようとして仲間割れになった。
結果百瀬が殺された。
(塚本)名誉の殉職なんかじゃなかったってことか。
何かほじくり返すの危険だな。
(深沢)どうしますか係長。
下手に捜査続ければ一課長も黙ってません。
(倉田)室長が今上と話をしてる。
(倉田)どうでしたか室長。
(長嶋)合意を取り付けた。
捜査は徹底的に行う。
しかし今はまだ確証を得ない段階だ。
事件の概要は公にできない。
その点だけは留意してくれ。
(一同)はい。
おはようございますどうかしたんですか?
(道尾)何だか大変なことになってるんです。
えっ?
(中馬)どういうことですか。
百瀬に疑いを掛けてるそうじゃないですか。
捜査で不審な点を発見したんです。
何ですかそれ。
何を疑って。
(白石)中馬捜査のことは部外者には話せない。
そんなことお前にも分かるだろ。
部外者?殺されたのは俺の部下だ。
俺は山口に疑いを掛けられてるだけでも気に入らないんだ。
それをなぜ百瀬まで疑う。
捜査はうちが引き継いだ。
口を出すな。
百瀬は殉職したデカで被害者なんだ。
残された遺族や周りのみんなを傷つけるだけだろ。
たとえそうでもやるんだよ。
(中馬)何でだ犯人は橋本だ。
死んだ人間をほじくり回す必要がどこにあるんだ。
悪いが帰ってくれ。
ここには部外者に見せられない資料が山ほどある。

(白石)ちょっと科捜研行ってきますわ。
白石さん大丈夫なんでしょうか。
20年以上の付き合いなんですよね。
強い人だよ白石さんは。
えっ?捜査がどんな結果になっても向き合う覚悟を決めてるんだ。
俺たちも行くぞ深沢。
(深沢)はい。
(高峰)この写真はかつて息子さんが仲良くしていた暴力団関係者です。
逃亡した息子さんが頼るような人物がこの中にいますか?あんた子供はいるの?
(高峰)ええ5歳の娘が。
(サト)1つ聞いてもいいかい?はい。
(サト)もしあんたの子が逃亡犯になったらどうする?どこまでも追い詰めて逮捕します。
娘にどんなに恨まれても捜査に私情は挟みません。
それが母親であり刑事のわたしの信念です。
わたしはそんなふうに強くはなれないわ。
あの子はねどうしようもない子なんだよ。
最後に頼るのはわたししかいないと思ってた。
そう信じてたんだよ。
でもこの12年一度も連絡はなかった。
捨てられたんだねあの子に。
わたしは母親として失格だったのかもしれないね。
(竹林)ヤベっ白石さんちょっとこれ見てくださいよ。
(白石)どうした。
(竹林)百瀬のメールソフトから削除されたものを復旧したんすけどこれ事件当日の朝に来てるんすよ。
(白石)橋本の目撃情報が出た場所だ。
その日の朝に知り得るはずがない。
誰かと確認し合ってたんだな。
発信源は…。
うおヤバっこれ警察関連のサーバーっすよ。
師匠なら送信者余裕でたどれるよな。
相変わらず簡単に言ってくれちゃう。
《望君の病院の後百瀬さんと奥さんはいつも神社で待ち合わせをしていた》《神頼み》《ここで絵馬を書いた》《百瀬さんが願ったこと》残ってないよな12年前の絵馬なんて。
やっぱないか。

(秋山)この筆跡百瀬さんと一致しますね。
(竹林)嘘それホラーじゃん。
(大森)絵馬から微量の汗が検出されたわ。
汗のDNAは照合の結果意外な人物と一致した。
誰なんだ。
(大森)橋本。
橋本?筆跡は百瀬さんなのにDNAが橋本ってどういうことですか。
実はもう1つ気になることがあったのよね。
気になること?百瀬の警察手帳を解析してたんだけど検出された指紋は全て橋本のものだった。
えっ?妙でしょ?で気になって橋本と母親の親子鑑定をしてみたら彼らは不一致だったわ。
その代わり親子だって判定されたのは百瀬。
どうなってんだ絵馬も親子もちぐはぐってのは。
考えられる可能性は1つ。
(竹林)あっ白石さん。
百瀬が共犯者と計画の確認したメールアドレス誰のものか分かっちゃいました。
状況はどうだ。
(深沢)5日前に空き巣事件が起きた世田谷区のスナックで橋本の指紋が検出されました。
おそらく客として居合わせたんでしょう。
でも店の客従業員周辺の聞き込みからは橋本の目撃情報はあがってこないんすよね。
整形して顔を変えて潜伏してるってことか。
友人家族共にまったく接触していません。
行動分析と性格がまるで合致してなくて。
あの事件で殺されたのは百瀬さんじゃありません。
橋本です。
(長嶋)どういうことだカメ。
百瀬さんと橋本のデータが入れ替えられた可能性があるんです。
そんなこと誰が?
(白石)おそらくこのメールを百瀬に送った人物。
中馬です。
(深沢)中馬さんを任意で引っ張りましょう。
(倉田)ああ取り調べは俺…。
(白石)いや俺がやります。
いやしかし。
(白石)係長やらしてください。
分かりました。
(塚本)俺も行きます。
(白石)殺人犯係に行くんだぞ。
(塚本)分かってます。
俺は今特4ですから。
(倉田)よし俺たちは所轄に協力要請して百瀬の捜索を行うぞ。
(深沢・高峰)はい。
(高峰)桜木行くわよ。
桜木?百瀬さんが橋本を殺して逃げたなんて。
わたしそんなの見つけたかったわけじゃないのに。
(長嶋)しっかりしろ。
刑事ならどんな真実からも目をそらすな。
お前はここで捜査をやめるつもりか?カメお前はどんな刑事になりたいんだ。
(近田)おう姉ちゃんも来てたんか。
あっどうも。
(田渕)何かあったんか。
あっいえ失礼します。
(村岡)おうあめちゃん。
ありがとうございます。
(深沢)手分けして捜そう。
(高峰)分かった。
望君。
(望)何しに来たんだよ。
(高峰)先に行ってる。
すぐに合流しなさい。
試合見に来たとか?超うざいんだけど。
ごめんね。
何で謝んだよバカじゃねえの?試合頑張ってね。
じゃ。
証明するからさ。
(望)お父さんなんかいなくてもヒット打てるって。
自分の力で絶対ヒット打ってやる。
うん。
そんじゃ。
この方知りませんか?
(男性)さあ。
ありがとうございます。
この方見たことありませんか?
(男性)ちょっとないですね。
知りませんか。
(深沢)すいませんこの男に見覚えありませんか?
(男性)いやちょっと分かんないっすね。
そうですか。
ありがとうございます。
どこにもいない。
はい。

(審判)お互い礼。
(選手たち)お願いします!
(男性)よし頑張っていけ!
(一同の声援)・
(田渕)望頑張れよ!・
(近田)落ち着いてけよ!あれ?あめちゃんのおじさんは?
(田渕)おお何かさ用事があるって帰っちゃったよ。
つれねえよな。
いつも望に野球を教えてたっていうのにさ。

(高峰)桜木どうしたの?同じ癖。
(高峰)えっ?同じ癖なんです。
(中馬)白石今度は俺を疑うのか?懐かしいな中馬。
徹夜の張り込み明けに昼すぎまで飲んでよく上司の愚痴を言い合ったよな。
つい昨日のことみたいだ。
俺を疑うなら確かな物証出せ。
なあ覚えてるか?あのころお前が俺に言った言葉。
(ため息)
(白石)捜査に私情挟むな。
容疑者に同情して見えなくなった俺にお前がそう言って怒ってくれた。
俺は今でもあのときのこと大事に思っているよ。
お前変わっちまったな。
くだらん昔話はもういいだろ。
君は殺人犯係に来んだよな。
こんなやり方通用しないぞ。
(塚本)このメール中馬さんが送ったものですよね。
残念ですけど証拠挙がってるんすよ。
中馬これ以上俺を失望させるな。
(百瀬)《どうしたんですかあらたまって大事な話なんて》
(中馬)《子供良くないらしいな》《だから橋本のいる街金から金を借りたのか》《何の話ですか?》
(中馬)《大石組からそのことをネタに脅されてるな》《そんなことバレたら警察は首だ》《病気の子供やかみさんのことはどうするつもりだ》《1ついい方法を教えてやる》《その代わり俺の言うことを聞け》
(男の子)三塁行くぞ!
(男の子)打て!
(一同の声援)
(男の子)望!
(男の子)打てるぞ!
(男の子)打て!
(男の子)望なら打てるぞ!
(百瀬)《橋本か。
地下駐車場に行け》《俺を信じろ。
必ず逃がしてやる》《橋本!》《逃走車どこだ》
(銃声)
(橋本)《うっあっあっ話が違うじゃねえかよ!》
(中馬)《とどめを刺せ》
(橋本)《うっうっうっうっ…》《やっぱり無理ですよ》《こいつを殺して俺が死んだことにするなんて》
(中馬)《後のことは心配するな》《お前は殉職して息子のために保険金を手に入れる》《橋本は逃亡犯のままだ。
誰にも気付かれない》
(百瀬)《でも》
(中馬)《何を迷ってんだ》《お前がやらなくても組が殺す命だ》
(橋本)《助けてくれなっ助けてくれよ!》
(中馬)《息子を助けたくはないのか》
(中馬)《百瀬息子は息子が死んでもいいのか》
(審判)ストライク!
(橋本)《頼むよあっ》
(銃声)百瀬さん。
百瀬さんですよね。
見逃してくれないか。
望を殺人犯の子供にはしたくないんだよ。
顔変えてずっと見守ってきた。
覚悟はしてた。
もう俺は父親でも何でもない。
望とは赤の他人だ。
何なんですか赤の他人って。
そんなものなれるわけないじゃないですか。
あなたは父親なんです。
どんなに遠くにいても犯罪者でも生きてても死んでてもその事実は変えられないんです。
どうすればよかったんだ?ほかに助ける方法がなかったんだ。
ああするしかなかったんだよ。
もう逃げないでください。
ちゃんと向き合って罪を償ってください。
百瀬邦弘殺人容疑で逮捕する。

(一同の声援)キャッチボールしよう。
そんな気分じゃない。
いいから。
うい。
最後すごかったじゃん。
見てたのかよ。
カッコ良かったよ。
あんなのヒットじゃない。
俺のせいで負けたんだ。
証明するって言ったじゃん。
お父さんがいなくたってヒット打てるって。
望君は打てたんだよアウトになったけど。
今度こそヒットになるよきっと。
きっとじゃない絶対だろ。
えっ?絶対に打てるに決まってる。
うん。
(静香)父親のことを伝えたらあの子どう思うかしら。
こんなとき刑事は無力なもんです。
しかしわれわれにできることがあればどんなことでもおっしゃってください。
ありがとうございます。
でも大丈夫です母親ですから。
(静香)望。
(望)お母さん。
じゃあ俺行くね。
ねえまたキャッチボールしようね。
おうまたな。
うん。
(静香)今日はどうだった?
(望)バットボール当たったよ。
(静香)そうよかったじゃない。
(望)うん。
(百瀬)《望ピースはな人を笑顔にするんだぞ》
(静香)《ふ〜ん》《覚えとけよ》
(静香)《フフフ》
(百瀬)《ハハ》
(高峰)息子さんは亡くなっていました。
被害者だと思われていた人物に殺されていました。
そのことをお伝えしたくて。
そうですか。
ありがとね刑事さん。
言いづらかったでしょ。
(サト)ありがとう。
(白石)中馬のやつ起訴されちまいましたよ。
(倉田)今夜はどこに飲み行きましょうか。
(白石)おい人が落ち込んでんだぞ。
たまにはもっと気の利いたこと言えねえのか。
(倉田)先輩。
上司にそんだけの口が利ければ大丈夫ですよ。
言ってくれるね係長。

(三井)あの塚本さん。
(塚本)んっ?
(クラッカーの音)おめでとうございます。
(道尾)塚本さん殺人犯係に異動おめでとうございます。
おめでとうございます。
(道尾)どうぞどうぞどうぞ。
(白石)たまには顔出せよ。
(倉田)寂しくなるよ塚本。
(塚本)係長。
(長嶋)向こうに行っても頑張れよ。
室長まで。
塚本さんわたし塚本さんには本当にお世話になりました。
勝手に追い出すなよ。
えっ?俺殺人犯係行くのやめたいんです。
後悔しないんですか?こんなチャンスもう二度とありませんよ。
(塚本)ここにはまだ俺がやれることあると思って。
ですから。
(塚本)何?この空気。
何で盛り下がんだよ!
(白石)何だ結局あしたからまた同じメンバーか。
(塚本)そうです。
じゃあクラッカーのごみ回収します。
(高峰)お願い。
(深沢)はい桜木。
はい。
(塚本)うれしくないの。
うれしいよね。
手伝おうかごみ。
クラッカーのお金俺払います。
カメ今回の事件の捜査資料か?はい。
あっ室長。
望君次の試合また出られるらしいんです。
うれしそうだな。
はい。
連絡を取り合ってるんだな?次の休みキャッチボールする約束もしました。
そっか。
わたしあの子の笑顔が大好きなんです。
あしたも頑張ろうって思えて。
相変わらず生意気なんですけどね。
カメ。
事件や捜査ってのはつらい真実や痛みとぶち当たるときもある。
でも必ずしも絶望だけじゃない。
現にお前は望君と出会えた。
お前もいつか未解決事件を背負うときが来るかもしれない。
でも希望は捨てるなよ。
その希望だけが未解決という悲しみを解かすことができるんだ。
はい。
で?課題の答えは出たのか?いえもう少し時間を下さい。
いつか必ずわたしなりの答えを見つけます。
そうか。
お前がこれからどんな刑事になっていくのか楽しみだな。
今日は帰れよカメ。
はい。
またあした。
お疲れさまでした。
またやってしまった。
2015/11/12(木) 14:55〜15:50
関西テレビ1
[終]絶対零度〜未解決事件特命捜査〜 #11[再][字]

「悲しみを打砕く日」
上戸彩 宮迫博之 山口紗弥加 丸山智己 杉本哲太 北大路欣也

詳細情報
番組内容
 桜木泉(上戸彩)が所属する特命捜査対策室第4係は、塚本圭吾(宮迫博之)が殺人犯係に異動が決まった話で盛り上がっていた。そこへ長嶋秀夫(北大路欣也)が現れ12年前の「巡査部長射殺事件」の凶器である拳銃が発見され、再捜査をすることになったと4係の面々に伝える。
 12年前、巡査部長の百瀬邦弘(黄川田将也)は、殺人容疑で指名手配中の橋本幸夫(青木伸輔)に射殺された。さらに、橋本は百瀬の遺体を焼き、
番組内容2
現場から逃走。未だ逃走中である。
 当時、事件の担当をしていた中馬武彦(北見敏之)と山口亮二(袴田吉彦)が、4係に現れる。塚本と高峰涼子(山口紗弥加)は、百瀬の受けた弾の数及び弾の受け方から、この事件は初めから仕組まれたもので怨恨によるもの、また共犯者の存在の可能性がある旨を伝えた。
 そして数日後、百瀬の妻・静香(紺野まひる)が息子の望(今井悠貴)を連れ、4係に来る。倉田工(杉本哲太)は、
番組内容3
百瀬が殺害されたのは計画的な犯行である可能性が出てきた旨を静香に伝え、百瀬が誰かから恨まれていなかったかを尋ねた。しかし、静香には特に心当たりがなかった。
 一方、高峰は橋本の母・サト(田島令子)が働く小料理屋に、聞き込みに行った。そこで高峰は、橋本が指名手配になる前、山口が何度も橋本のもとを訪ねていたという話をサトから聞く。そして、4係は山口に橋本との関係を事情聴取することになり・・・。
出演者
上戸彩 
宮迫博之 
山口紗弥加 
丸山智己 
北川弘美 
木村了 
中原丈雄 
杉本哲太
 ・ 
北大路欣也 

ほか
原作・脚本
【脚本】
酒井雅秋
監督・演出
【企画】
成河広明

【プロデュース】
森安彩

【アソシエイトプロデューサー】
瀧山麻土香

【演出】
村上正典 
岩田和行
音楽
【メインテーマ】
「Dry Town〜Theme of Zero〜」LOVE PSYCHEDELICO

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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