特定継続的役務提供Q&A
(「著しく事実に相違する表示」について)
(「不実の告知」について)
(「威迫困惑」について)
(関連商品の販売形態)
(下着のクーリング・オフ、中途解約について)
(初期費用について) Q15:役務提供開始後の中途解約の場合、入学金、入会金はどのように取り扱われますか。
(中途解約の場合の精算方法について)
(「通常の使用料」について) (1) エステティック Q18:植毛、増毛、育毛、脱毛はエステティックとして特定継続的役務に含まれますか。
(役務は無料、関連商品は有料である契約について)
(エステ契約内容の変更)
(「有償で提供される役務」について)
(教材の付帯サービス)
(教材販売時に添削指導・電話指導がある場合について) (4) 学習塾 Q24:「学習塾」について、政令ではどのように定められていますか。 Q25:高等学校卒業程度認定試験(高認)を受験するコースは学習塾にあたりますか。
A1:特定継続的役務とは? 1. 役務の提供を受ける者の身体の美化又は知識若しくは技能の向上その他のその者の心身又は身上に関する目的を実現させることをもって誘引が行われるも 2. 役務の性質上、前号に規定する目的が実現するかどうかが確実でないもの この「特定継続的役務」は、美しくなる(「身体の美化」)、英語が上達する(「知識若しくは技能の向上」)といった役務サービスの提供を受ける者の目的(「心身又は身上に関する目的」)を達成するために、一定期間、継続的に役務提供を受ける必要があるものを指します。 逆に、理髪、マッサージ等の基本的に一回の役務提供で完結し、継続的に役務提供を受ける必要がない役務は該当しません。 Q2:「特定継続的役務提供」について、役務ごとにどのように定められていますか。
A2:規制対象となる「特定継続的役務提供」について
「対価」については、入学金(入会金)・受講料・教材費・施設利用費、関連商品の販売等、契約金の総額が五万円を超えていると対象になります。
※「学習塾」及び「家庭教師」には、小学校又は幼稚園に入学するためのいわゆる「お受験」対策は含まれません。「学習塾」には、浪人生のみを対象にした役務(コース)は対象になりません。(高校生と浪人生が両方含まれるコースは全体として対象になります。) ※役務の内容がファックスや電話、インターネット、郵便等を用いて行われる場合も広く含まれます。 Q3:いわゆるチケット制や会員権制の取り扱いについて教えてください。
A3:有効期限のないものの扱い Q4:特定継続的役務提供について、交付すべき書面というのはどのようなものですか。
A4:書面の交付について
概要書面について 契約を締結するまでの間に、具体的には、契約を締結する等のために事業者の店舗を訪れた消費者に対して、役務内容等の説明とあわせて交付することになります。
契約締結時書面について (契約の変更) Q5:役務提供期間や金額等の契約内容が変更された場合の法律の適用について教えて下さい。
A5:契約変更の場合の基本的な考え方
・当初の契約が規制対象外である場合
・当初の契約が規制対象であった場合 (「著しく事実に相違する表示」について) Q6:誇大広告の禁止で、「著しく事実に相違する表示」、「実際のものよりも著しく優良・有利であると人を誤認させるような表示」の具体例を教えて下さい。
A6:誇大広告の禁止
虚偽・誇大広告の基準 誇大広告の具体例について 具体的には、当該役務を直接提供する者に関する事項(施術者、講師等の資格や能力等)に関する誇大広告や、「国又は地方公共団体の関与」に関して「文部大臣認定」、「経済産業省推薦」、「東京都公認」等の虚偽の表示をした場合が挙げられます。 また、役務の提供により著しい効果の発生、目的の実現があった者を広告上で紹介し、「体重-○○kg」、「期末試験+○○点」等の著しい効果の発生、目的の実現を強調した広告が見受けられますが、こういった場合の誇大広告等に該当するか否かの判断基準は、他の不特定多数についても、同様の役務提供により同様の効果の発生、目的の実現を、実態上は不確実であるにもかかわらず、広告上あたかも確実であるかのように謳っているか、又は謳っていると見なし得るか(すなわち、あたかも役務提供を受ける全ての者について、このような効果があると誤認されるような記述、表現があるか否か)によることとなります。具体的には、例えば、「-○○kg、あなたにも保証します。」といった記述、根拠がないにもかかわらず「+○○点アップを実現します。」との記述は、誇大広告に該当する可能性が高いと考えられます。 (「不実の告知」について) Q7:いわゆる不実の告知(法第44条第1項)と「判断に影響を及ぼすこととなる重要なもの」とは具体的にどのようなものを指すか教えて下さい。
A7:「不実の告知」とは?
「判断に影響を及ぼすこととなる重要なもの」とは?
具体例について
・契約解除の申し出た時に、「あなたの場合は特殊事情であり、解約はできないことになっている。」といった不実の説明を行い契約の解除を回避すること。
(「威迫困惑」について) Q8:禁止行為の規定(法第44条第3項)の「威迫して困惑させる」こととは具体的にどのような行為を指しますか。 A8:「威迫」、「困惑」とは? 「威迫」とは脅迫に至らない程度に人に不安を生ぜしめるような行為をいい、「困惑させる」とは、字義どおり困り戸惑わせることを指します。
具体例について
A9:関連商品のクーリング・オフ 例えばエステティックサロンで施術の際に使う化粧品や家庭において継続的に飲む必要があるとして販売する健康食品、英会話教室におけるカセットテープの販売のように、役務の提供を受ける際に消費者が購入する必要のある商品(以下「関連商品」という。)の販売等が行われる場合が見受けられます。 このような場合に、語学教室そのものについてクーリング・オフが認められても、カセットテープ等の関連商品の販売に係る契約についてもクーリング・オフが認められないと、消費者が十分に保護されないことになるため、関連商品に係る販売契約についてもクーリング・オフをすることができることになっています。(関連商品についてのみのクーリング・オフはできません。)
具体的な対象商品は、エステティックについては いわゆる健康食品、化粧品、石けん(医薬品を除く。)及び浴用剤、下着類、美顔器、脱毛器、語学 教室、家庭教師、学習塾については 書籍(教材を含む。)、いわゆるソフト(カセット・テープ、CD等)、ファクシミリ機器、テレビ電話が指定されています。
消耗品について このような消耗品として指定されている商品は健康食品、化粧品、石けん(医薬品を除く。)及び浴用剤です。
消耗品の「使用又は消費」について (関連商品の販売形態) Q10:関連商品を役務提供者が指定する者から購入しても良いし、消費者が自ら市中で用意しても良いとしている関連商品はどうなりますか。
A10:「代理又は媒介」について 「代理」とは、当該関連商品の販売について、役務提供事業者又は販売業者が代理人として関連商品の販売を行う者の名前で関連商品販売契約を締結するもので、「媒介」とは、消費者と関連商品の販売を行う者との間を取り持つことです。具体的には、特定の業者との了解のもとに、関連商品を当該業者から買うべきことを指定すること等がこれに該当します。
市中業者は? 従って、指定した業者からの購入についてのみが関連商品として書面へ記載することとなります。
A11:義務的購入と推奨品について
また、特定継続的役務を提供する事業者は、概要書面及び契約締結時の交付書面に「役務の提供を受ける者が購入する必要のある商品がある場合にはその商品名」及び「支払う費目毎の金額」を記載することとなっています。 従って、外形的には、役務の提供を受けるにあたって購入する必要のある商品として契約締結時の交付書面に記載されたものが「関連商品」であり、役務の提供を受けるにあたって必ずしも購入する必要がないものであって契約締結時の交付書面に記載していないものについては、いわゆる「推奨品」でありクーリング・オフや中途解約の対象外となります。
関連商品と交付書面について なお、役務の提供契約の際にこれは買わないといけないということを役務提供事業者が説明していた場合等、「役務の提供を受けるにあたって購入する必要がある商品」の販売を行っているにもかかわらず交付書面に記載がない場合は、書面不備により行政処分や刑事罰の対象となります。
A12:原則として関連商品の返品には応じる必要があります
従って、クーリング・オフの場合は無条件で引き取ることになり、クーリング・オフ期間経過後の中途解約の場合には、法律で定める上限の範囲内(下記※参照)であらかじめ交付書面で明示された方法で精算することとなります。なお、中途解約の場合、商品が返されない場合は販売価格相当額を請求することとなりますが、商品の返品には応じる必要があります。 ※関連商品の中途解約と請求金額の上限(法第49条第6項) 当該関連商品が返還された場合 当該関連商品の通常の使用料に相当する額(当該関連商品の販売価格に相当する額から当該関連商品の返還されたときにおける価格を控除した額が通常の使用料に相当する額を超えるときはその額) 当該関連商品が返還されない場合 当該関連商品の販売価格に相当する額 当該契約の解除が当該関連商品の引渡し前である場合 契約の締結及び履行のために通常要する費用の額
A13:中途解約制度 中途解約の場合には、クーリング・オフの場合と異なり、消費者は事業者に対して、既に提供された役務の対価分(例えば契約後三か月で解約した場合には三か月分の役務の対価)と法令で定める一定額以内の損害賠償を支払う必要があります。事業者側が既にこの額を超える金額を受け取っている場合には、超過部分を速やかに返還しなければなりません。
損害賠償額等の制限 契約期間が満了した場合、関連商品の解約はできますか? 法律に基づく関連商品の中途解約については、役務提供契約本体が中途解約された場合においてのみ可能であり、契約期間が終了した場合は契約自体が終了しているので、役務提供契約の本体の中途解約はできず、したがって関連商品のみの中途解約はできません。
<中途解約時の損害賠償等の上限について>
エステティック/2万円 語学教室/1万5千円 家庭教師/2万円 学習塾/1万1千円 パソコン教室/1万5千円 結婚紹介サービス/3万円
エステティック2万円又は契約残額の10%に相当する額のいずれか低い額 語学教室 5万円又は契約残額の20%に相当する額のいずれか低い額 家庭教師 5万円又は当該特定継続的役務提供契約における1月分の役務の対価に相当する額のいずれか低い額 学習塾 2万円又は当該特定継続的役務提供契約における1月分の役務の対価に相当する額のいずれか低い額 パソコン教室 5万円又は契約残額の20%に相当する額のいずれか低い額 結婚紹介サービス 2万円又は契約残額の20%に相当する額のいずれか低い額 (初期費用について)
A14:初期費用について 役務提供開始前については、この初期費用は「通常要する費用の額」として、政令で定める上限額の範囲で請求することとなります。 役務提供開始後については、基本的には「提供した役務の対価に相当する額」の中に含まれ得る範囲について、契約締結時の交付書面に記載した精算方法に定めるところにより請求することが可能であると考えられますが、実際に請求が可能であるか、また、請求できる額については個別ケースにより異なります。 なお、役務提供開始前の「契約の締結及び履行に要する費用」として政令で上限(1万1千円(学習塾)~3万円(結婚紹介サービス)が定められていますので、役務提供開始後に初期費用を請求する場合にもこれが目安となると考えられます。
年間諸経費としてコピー費、光熱費、冷暖房費を入会時に頂いていますが、これは初期費用となりますか。
Q15:役務提供開始後の中途解約の場合、入学金、入会金はどのように取り扱われますか。
A15:入会金、入学金の性格 エステティック、学習塾等の入会金、入学金については、基本的にはこの精算ルールに従って返還すべき性格のものであり、上記のいずれにも含まれない「入学金(入会金)は返還しない」等の特約は無効になります。 ただし、いわゆる初期費用に相当する部分について既に「提供された役務の対価」として説明できる合理的な費用については請求できると考えられますが、実際に請求が可能であるか、また、請求できる金額については個別ケースにより異なります。
初期費用の精算 具体的には、契約締結時に交付する書面の「精算に関する事項」に、初期費用の具体的な内容を記載し、かつ、中途解約の場合には請求することができる旨明示することとなります。 なお、法第49条第2項第2号の「契約の締結及び履行のために通常要する費用」については上限額が定められており、こうした初期費用の請求に際しても上限としての目安となります。 (中途解約の場合の精算方法について) Q16:役務提供開始後に中途解約した場合、事業者に返還を求めることができる金額はどのくらいですか。
A16:損害賠償額の上限
初期費用について
中途解約と精算方法について 「提供された役務の対価に相当する額」には次の図のように初期費用に相当する部分と「(狭義の)役務の対価」があります。中途解約するまでに利用したエステ料金・学習塾の月謝等が「(狭義の)役務の対価」です。 なお、こうした「初期費用」を請求するためには、契約締結時に交付する書面に初期費用の具体的な費目、精算方法をあらかじめ明示することとなっています。 (「通常の使用料」について) Q17:関連商品を中途解約する場合の「通常の使用料」について教えて下さい。また、使った場合に価値が相当低下する商品はどうなりますか。
A17:「商品の通常の使用料」について
具体的な使用料については、商品によっては当該商品を販売する業界において、標準的な使用料率が算定されている場合には、それを参考とします。業界において算定されていない場合は、合理的な額を算出する必要があります。
価値が低下した場合
Q18:植毛、増毛、育毛、脱毛はエステティックとして特定継続的役務に含まれますか。
A18:どのような目的を実現させるものかによるものです。
(役務は無料、関連商品は有料である契約について) Q19:エステは無料サービスにして化粧品、健康食品の売買契約とした契約は特定継続的役務提供に該当しますか。
A19:契約の実質で判断 (エステ契約内容の変更) Q20:エステ契約で当初一か月の予定が長引いた場合や、エステ契約後この商品も買う必要があると言われた場合にはどうなりますか。
A20:最初に契約の内容を全て明示することが原則
期間の変更
関連商品の追加
「語学教室」に該当するものの具体例]
・英検等の資格試験等のための語学の教授
「語学教室」から除かれるもの これらの学校の入学試験や学校教育法第一条に規定する学校(大学は除きます。)の教育の補習のために行われる役務提供は「語学の教授」にあたりませんが「家庭教師」や「学習塾」に当たる可能性があります。 これらの「家庭教師」、「学習塾」に該当するものについてはのそれぞれの項を参照して下さい。
注)小学校又は幼稚園に入学するためのいわゆる「お受験」対策は含まれません。 学校教育法と「家庭教師」 学校教育法では第一条で学校の範囲として、小学校、中学校、高等学校、大学、高等専門学校、盲学校、聾学校、看護学校及び幼稚園を定め、第百二十四条で専修学校、第百三十四条第一項で各種学校を定めています。 これらの学校の入学試験準備(小学校、幼稚園は除きます。)及び学校教育法第一条の学校(大学及び幼稚園は除きます。)の教育の補習のために行われる役務提供は「学力の教授」として「家庭教師」、「学習塾」に該当することとなります。 学習塾と家庭教師の違いについて 学習塾と家庭教師の違いは、役務提供事業者が用意した場所で役務を提供するかしないのかということで区別します。その役務提供事業者が用意した場所で役務の提供を行えば学習塾になりますし、役務提供事業者が用意した場所以外の場所で役務を提供する場合には家庭教師というように区別されます。 個別指導塾の形態は家庭教師に似ていますが、教室に生徒が通って習う学習塾の形態を取っていれば、法律上の学習塾に当たります。
◎「学力の教授」について 理論、知識を教えることにより学力を向上させることと考えられます。 役務の提供の形態を問わず、ファックスやテレビ電話によって提供されるいわゆる通信教育についても、入学試験や学校教育の補習のための学力の教授にあたれば「家庭教師」に該当します。 Q21:特定継続的役務は「有償」で提供される役務と規定されており、教材販売に伴う役務が無料であれば、法律の対象になりませんか。
A21:「無料」と「無償」
例えば、通信添削指導が無料とされていても、その役務が経済的価値を有する役務であって役務の提供を受ける者も経済的価値を認識して(すなわち有償であると認識して)いる場合は、有償の役務が提供されているものと考えられ、法律の対象となります。
(教材の付帯サービス) Q22:教材の付帯サービスとして行われる通信添削やテレフォン学習相談は、「家庭教師」にあたりますか。
A22:基本的な考え方 1. 提供される役務が、「学力の教授」に該当するかどうか。 なお、学力の教授とは、知識や理論を教えることで学力の向上を図ることと考えられます。従って、通信添削、テレフォン学習相談でこうした「学力の教授」を行えば継続的役務に該当することとなります。なお、単なる教材の利用方法の説明、進学情報の提供等は「学力の教授」にあたらないと考えられます。 2. 関連商品と役務の対価その他消費者が支払わなければならない額が五万円を超えること。なお、役務自体は無料という説明であっても、対価性がある場合は該当します。なお、教材に付いている通信添削やテレフォン学習相談が社会通念上、一般にアフターサービスと考えられる場合で、役務の提供が販売の条件となっておらず、消費者もそのように認識している場合は該当しないと考えられます。 3. 当該役務の提供期間が二月を超えるものであること(期限が無い場合や無期限の場合は常に該当します。)。 (教材販売時に添削指導・電話指導がある場合について) Q23:教材を販売する際、契約書上は教材の売買契約となっていますが、添削指導や電話指導によりわかるまで教えると言って契約をした場合、「家庭教師」に該当しますか。
A23:わかるまで教える契約の実態で判断されることとなります。
Q24:「学習塾」について、政令ではどのように定められていますか。
A24:規制対象となる「学習塾」について
「役務提供事業者が用意する場所」について
注) Q25:高等学校卒業程度認定試験(高認)を受験するコースは学習塾にあたりますか。
A25:学習塾は対象者を限定している
学習塾以外の場合 Q26:公益法人の行う「特定継続的役務提供」に法は適用されるのでしょうか。
A26:公益法人等 Q27:月謝制の学習塾にこの章の規制は適用されるのでしょうか。 A27:1ヶ月単位で契約が更新される月謝制で学習塾の役務が提供されている場合、「政令で定める期間」を満たさないため、本章の規制を原則として受けませんが、例えば、役務の提供に必要である等として教材を販売しており、契約の実態として、役務の提供を受ける者が政令で定める期間を越えて契約に拘束されると判断される場合は、本章の規制を受ける場合があります。 |