社団法人 日本競輪選手会
一般社団法人 日本競輪選手会

平成26年度事業概要

 平成26年度の我が国の経済は、「デフレからの脱却」と「富の拡大」を目指す各種の経済政策により雇用の改善とともに企業の設備投資が増加するなど緩やかな回復基調で推移したものの、消費税率引き上げによる反動減や円安による輸入物価の上昇により個人消費は減少しており、依然として景気の下振れが懸念される状況にある。

 本格的な景気回復が待たれる中、競輪界においては長期に亘る景気低迷やレジャーの多様化等による車券売上の減少を打開すべく、売上の浮揚、競輪事業の活性化及び若い世代を中心としたお客様の獲得に資する施策を行ってきた。本年度も売上好調であるミッドナイト競輪の定期的な開催と実施場の拡大、またガールズケイリン初の試みとなるオールガールズシリーズ等を実施した。これら過去来からの施策が徐々に実を結びつつあり、本年度の車券売上高は6158億8102万9300円となり、開催日数は減少したにもかかわらず対前年度比101.6%と平成3年度以来23年ぶりにプラスに転じ、将来に明るい見通しを持たせる結果となった。

 昨年SS11への移籍を企図した会員については、6月23日に開催された綱紀審議委員会において、本会の制裁を受けている23名のうち改悛の情が顕著であると認められた18名の制裁軽減について審議が行われた。その結果、当初の制裁期間が満了するまでの間、当該会員から申し出のあった賞金の一定割合を寄付することを条件に、平成26年5月1日より自粛期間を一律3ヵ月に短縮することが決定された。

 平成26年度選手賞金については、平成26年4月からの消費税法の改正に伴い、消費税増税分のうち実質的な納付分相当額を上乗せした賞金表を適用した。また、平成27年度以降は賞金基準を廃止し、同一の競輪種類においては全競輪場で同一の賞金表を適用する一本化賞金を導入することとなった。

 開催枠組の見直しについては、選手数の減少に対応し、平成26年度から各場でFU開催2節の削減に加え、10月からFU開催10節が削減することが決定した。この見直しにあたっては初期あっせん月2本の確保を命題として、選手の出場機会に大きな支障が生じないよう関係団体と調整を図った。また、平成27年度の開催枠組についても検討が行われ、選手数の推移予測を踏まえた開催規模を考慮し、各場が年間19節58日開催からFグレードを3節減じるとともに、平成27年度に賞金基準を適用した場合に1号となる競輪場については、更にFU開催を1節削減することとなった。

 選手の新陳代謝については、平成23年度第1回競輪最高会議の決定に基づき同年度初の選手数から1,000人程度の削減を行ってきたが、今後は選手数2,300人を維持するため、平成29年5月登録となる競輪学校111期生については募集人員を70人程度とするとともに、平成27年7月より成績不良による登録消除者数を一級班別審査期あたり30人とした。

 競輪の公正安全確保については、近年大ギヤ化の影響と推測される頭頸部損傷等の重大事故が増加している事態を受け、選手の身体生命を保護する観点からその対応策を検討した結果、平成27年1月開催からギヤ倍数を制限することになった。ドーピングに関しては日本アンチ・ドーピング機構(JADA)加盟に伴う準備が進められているが、5月からJADAに加盟する間、ドーピング違反が判明した者は直ちにあっせん保留とすることが決定した。

 競技活動については、自転車競技の普及振興並びに新規ファン獲得に寄与することを目的に、第61回全日本プロ選手権自転車競技大会トラック競技を5月に取手競輪場で、BMX競技を10月に日本サイクルスポーツセンターで実施し、いずれも盛会裏に終了した。また、9月に韓国・仁川で開催された第17回アジア競技大会に競輪選手6名が出場し、多くの種目でメダルを獲得するなど好成績を収め、競輪のイメージアップに大きく貢献した。

 本会組織の整備については、過去の経緯や競輪界の現況及び選手の減少等本会を取り巻く環境の変化を踏まえ、組織のあり方について検討を行ってきたが、時代の変化に対応した組織を構築することが肝要であるとのことから、引き続き議論していくこととなった。

 退職給付・競輪選手年金については、給付継続のため適時JKAに対し助成を要請し円滑な支給を行った。

 これら諸事業については、諸会議・各種研修会において説明し理解を求めるとともに、機関紙「プロサイクリスト」及び本支部間のPCネットワークを通じ、会員への周知啓もうに努めた。