光は真実を照らす心の息吹
闇は安寧をもたらす畏怖の詩
水の優しさと
木漏れ日の温もり
木々は鳥に語り
草花は天の涙に濡れる
海は風に言葉を託す
高空に舞う竜の遙かなる悲しみの内に燃える炎のように
緑の谷に咲く自由と喜びの描く愛のように
私のすべてはこの大地から芽吹くだろう
抱きしめたいものは自然
自然は私
私はここにいる
母なる大地に
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典型的なSLG。わかりやすく言うと、戦闘シーンをカットしたスパロボ(αより前)と言えばわかりやすいだろうか。工画堂スタジオ独特の緻密な色塗りには溜め息が出る。 舞台はファンタジー世界、幻想の大陸ディクトリア。 この大陸では、大地に災いをもたらすものは神罰を受けて淘汰されるという絶対の掟があった。そして、物語はこの神罰を受ける人類の戦いを描く。 神聖鉄槌戦争と呼ばれるこの戦いにおいて、掟の象徴たる軍隊はそのまま「神槌」と呼ばれ、これに対抗するのは、人型決戦兵器「ウィザード」とそれを操る騎士、そして「パラスイート」と呼ばれる妖精にも似た存在であった。 騎士は、パラスイートと契約を結ぶことによってペアとなり、はじめてウィザードに搭乗、これを運用できる。騎士とパラスイートの契約は魂の結びつきにも似て、これを破棄することは非常な精神的苦痛を伴う。 人類に残された希望はもはや、彼らだけであり、この騎士のひとりである騎士団のリーダー、レヴィンが、この物語の主人公である。 プレイヤーはこのレヴィンとなり、人材を集め、パラスイートと契約し、そのペアを育成させ、ウィザードを武装させ作戦を遂行して行かねばならない。 さらに彼は、物語の中盤にて大いなる選択を迫られることになる。人類の希望となり、掟である神槌に立ち向かうのか、あるいはその掟に従い、神槌のもとで人類にしかるべき罰を与えるのか……。 これは、パワードールを世に送り出した工画堂スタジオの、相も変わらずのマニアックな設定と、ウィザードやパラスイートという多くの要素によるカスタマイズが面白い作品である。 |
シークエンス・パラディウム