■人間のお菓子はワンちゃんにとっては危険!?
ワンちゃんと私たち人間が一緒に暮らしていると、ドッグフード以外のものを口にしてまう機会があるものです。しかし、私たちにとって当たり前の食べ物がワンちゃんに思わぬ事態を引き起こす可能性があることをご存知でしょうか。かわいいからといって人間のおやつをあげたりしてしまうと、ものによってはワンちゃんの命に関わることがあるので、注意が必要です。
■キシリトール中毒
キシリトールは人のガムやお菓子に含まれ、虫歯予防やダイエット予防を目的として使われています。ワンちゃんが食べると、インシュリンが過剰に分泌されて急激に低血糖や急性の肝障害になる可能性があります。
中型犬がキシリトールガムを数枚食べると症状が出る場合があり、摂取後30分程度で嘔吐を起こし、ぐったりする、痙攣や意識がなくなるなどの低血糖の症状を引き起こします。食べた直後であれば、速やかにお薬で吐かせますが、間に合わず低血糖になりますと、命に関わります。
■チョコレート中毒
カカオに含まれるテオブロミンがワンちゃんの心臓や脳神経を刺激します。心臓を刺激するために血圧が上がり、脈が極端に遅くなるか早くなり、時に不整脈が起こります。さらに脳神経を刺激するので、落ち着きがなくなる、ふるえ、痙攣、重症になると昏睡を引き起こします。
カカオはチョコレート全般に含まれていますが、特に危険とされているのはカカオが多く含まれている製菓用のチョコレートやビターチョコレート、カカオパウダーです。普通の板チョコを2kgのワンちゃんが2枚食べると命に関わりますので目安にしてください。
食べてから6時間以内であれば吐かせることで症状が和らぎますが、解毒剤はありませんので対症療法を行います。バレンタイン時期になると誤飲事故が増えますので、気をつけてくださいね
■コーヒーや紅茶などのカフェイン中毒
コーヒーやお茶などに含まれるカフェインが心臓や神経を刺激します。脈や呼吸が早くなる、興奮やふるえ、痙攣が起こることがあります。カフェインの致死量はワンちゃんの体重1kgあたり150mgです。
缶コーヒーにはだいたい70-180mg程度のカフェインが含まれますので相当量飲まないと危険ではありませんが気をつけましょう。こちらも解毒剤はありませんので、対症療法を行います。
■アルコール
ビールや日本酒などアルコールは急性アルコール中毒になることがあります。嘔吐や下痢、血圧の低下、ふるえや痙攣、重症になると昏睡に陥ります。ワンちゃんの体重1kgあたりアルコール5-6mlが致死量とされてますので、度数の高いものほど少量でも危険です。
■牛乳
意外とあげてしまいがちな牛乳ですが、ワンちゃんは牛乳にふくまれるラクトース(乳糖)を分解するラクターゼを持っていないことが多く、下痢になることがあります。体質に左右されますので、平気なワンちゃんもいますが気をつけましょう。
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