2015年11月11日17時00分
66年前の火災で焼損した世界遺産・法隆寺(奈良県斑鳩(いかるが)町)の金堂壁画(7世紀、国重要文化財)について、法隆寺は11日、初の総合調査を実施すると発表した。文化庁と朝日新聞社の協力のもと、学識者らで「保存活用委員会」を12月に設立。3年かけて劣化の有無や最適な保存環境を最新の科学で探って中間報告をまとめ、一般公開の可能性も検討する。
壁画は作者不明だが現存する日本最古の仏教絵画で、インド・アジャンタ石窟(せっくつ)群(紀元前2世紀~紀元7世紀)や中国・敦煌莫高窟(とんこうばっこうくつ)(紀元4~14世紀)の壁画と並ぶ世界的な傑作。技法や画材に先端科学のメスが初めて入ることで、アジアとの関連性を示す新発見も期待される。
壁画は、釈迦や薬師などの群像を示す大壁4面(高さ約3メートル、幅約2・6メートル)と、各種菩薩(ぼさつ)像を描いた小壁8面(同、幅約1・5メートル)の計12面。釈迦三尊像(国宝)を安置した金堂の内壁を飾っていたが、1949年1月、堂内からの出火でほとんどの色彩を喪失。この火災をきっかけに翌年、文化財保護法が成立した。
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