AWSにおけるバースト
~新EC2とEBSボリュームタイプご紹介資料~
アマゾンデータサービスジャパン株式会社
エクマン ラスムス

バーストとは？
• 通常は低負荷ですが、一時的に高
バースト
性能を出すこと
• 私の車で例えれば、最大時速
240kmまでスピードを出すことが
できますが、滅多にそんなスピード
で運転することはありません。しか
し、時と場合によっては、そんなオ
通常
通常
プションがあることが良いこともあ
ります。

AWSでの安価なバースト対応新サービス
• 通常低負荷、たまにバーストするシ コンピューティング
ステムの為の新しいコンピューティ
ングとストレージサービス
T2
• 相性のいいシステムの例
新インスタンスファミリー
– トラフィックの少ないウェブサイト
– 開発環境(ビルドサーバーを含む)
ストレージ
– リモートデスクトップ
GP2
– 小さなデータベースなどなど
新EBSボリューム
• コストパフォーマンスを重視

バースト性能管理はクレジットで
• 低負荷の貯金をバースト買い物に使う仕組み
買い物
=
貯金
例： CPU使用
CPU残高

サービス別概要説明
コンピューティング
T2
新インスタンスファミリー
ストレージ
GP2
新EBSボリューム

T2インスタンスとは
• T2インスタンスは、CPUパワーのバースト性を享受出来るアプリのコストを劇的に削減
• Intel Xeonプロセッサ搭載 2.5GHz （ターボにて3.3GHzまで対応）
• CPUクレジットをベースにしたバースト許容：ベースラインは保証
• 汎用インスタンスにて最も低廉、t2.microはFree-Tier対応
• オンデマンド料金で、1時間$0.013(月あたり$9.50)から
モデル
vCPU数 CPU
メモリ
ストレージ
ベースライン
クレジット/時
パフォーマン
間
ス
t2.micro
1
6
1GB
EBSのみ
10%
t2.small
1
12
2GB
EBSのみ
20%
t2.medium
2
24
4GB
EBSのみ
40%

つまりT2は
コストパフォーマンスよく、
バーストができる小さめのインスタンス

T2の特徴はCPUクレジット
かんたんにいえば、
１ CPUクレジット ＝ 1分間のバースト
バースト＝ベースパフォーマンス以上の使用率
ベースパ
Instance
起動時（初期） 一時間当たり
フォーマンス
CPUクレジット
type
クレジット
のクレジット貯
金
保証（CPU使
の最大値
用率）
t2.micro
30
6
10%
144
t2.small
30
12
20%
288
t2.medium
60
24
40%(*)
576
詳細と注意事項：http://docs.aws.amazon.com/AWSEC2/latest/UserGuide/t2-instances.html

CPUクレジットはCloudWatchで監視が可能

ユースケース
• 開発環境
• コードリポジトリ
• 低トラフィックのWEBアプリケーション
• 小規模なデータベースDevelopment 等々
クレジットが貯まりにくいサーバは、
Tips→
より大きいインスタンス（M3等）に
切り替えるのがおすすめ

価格（東京リージョン）
• t2.micro – 1ヶ月の利用料金 (Linux)
– $14.6 (On Demand)
– $10.7 (1-year Heavy RI)
– $7.3 (3-year Heavy RI)
• t2.micro – 1ヶ月の利用料金 (Windows)
– $18.3 (On Demand)
– $12.8 (1-year Heavy RI)
– $9.4 (3-year Heavy RI)
3年RIで、Windowsが月10ドル以下に
• t2.small/mediumは、それぞれおよそ2x/4x

オンデマンド対リサーブドインスタンス（RI）
ドル
例： t2.micro
600
オンデマンド
500
400
1年契約
300
３年契約
200
100
0
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 月
1YHURI
3YHURI
t2.micro 3YHURI
オンデマンド
1年契約
３年契約

マイグレーション
t1.micro
t2.micro
m1
m .
1 sm
s a
m l
a l
t2.
2 sm
s a
m l
a l
m1
m .m
1
e
.m d
e ium
t2
t .
2 me
m d
e ium

T2はT1より速いでしょうか？
Doorkeeper様がRDSをマイグレートした結果
より速いCPUにより、負荷低下
より多くのメモリーにより、キャッシュ効果向上
“With the t2.micro […] we now spend ~35ms on SQL queries - with higher overall rpm,
compared to ~100ms before.”
Michael Reinsch, Co-Founder Doorkeeper Inc

サービス別概要説明
コンピューティング
T2
新インスタンスファミリー
ストレージ
GP2
新EBSボリューム

従来のEBSボリューム
標準 (Standard)
プロビジョンド IOPS (PIOPS)
種類
ハードディスク
SSDベース
容量課金
あり（GBあたり）
あり（GBあたり）
IOPSキャパシティ
なし
あり（プロビジョニングされた
課金
IOPS あたり）
IOリクエスト課金
あり（100 万 I/O リクエス
なし
ト）
性能
標準
高性能（PIOPS設定通り）

新しいEBS General Purpose (SSD) – GP2
標準 (Standard)
GP2
プロビジョンド IOPS
(PIOPS)
種類
ハードディスク
SSDベース
SSDベース
容量課金
あり（GBあたり）
あり（GBあたり）
あり（GBあたり）
IOPSキャパシティ
なし
なし
あり（プロビジョニングされ
課金
た IOPS あたり）
IOリクエスト課金
あり（100 万 I/O リ
なし
なし
クエスト）
性能
標準
高性能バースト
高性能（PIOPS設定通り）

GP2の詳細と特徴
•
SSDベースの新たなEBSボリュームタイプ
•
ベースパフォーマンスとして1GBあたり3IOPSを保証
100GBのボリュームの場合300IOPS、500GBなら1500IOPSとなる
•
最大3000IOPSまでバースト可能
システムの起動ボリュームや、短期的に読み書きが集中する場合に適する
バースト可能時間はI/O Creditの残高とベースパフォーマンスに依存（後述）
•
シンプルな料金体系
1GBあたり1ヶ月0.12ドル（東京リージョン）
IOPSあたりの課金やI/Oリクエストへの課金が無く、容量ベースの課金のみ
参考資料：http://docs.aws.amazon.com/AWSEC2/latest/UserGuide/EBSVolumeTypes.html

つまりGP2は
シンプルな料金体系で
コストパフォーマンスよく、
バーストができるSSDのEBSボリューム

容量比例のベースパフォーマンス
General Purpose(SSD)ボリュームのパフォーマンス仕様
•
ベースパフォーマンスを超える
（I/O負荷継続時、ボリュームサイズ毎）
I/Oが要求されると、一定時間
IOPS
バーストが発生する
1TB
•
バースト終了後はベースパフォー
マンス(1GBあたり3IOPS）が維
持される
500GB
•
1TBをプロビジョニングすると常
時3000IOPSのパフォーマンスを
100GB
継続できる
分
（＝Provisioned IOPSと同等)

コスト感を含めた比較
IO低負荷
IO高負荷
性能は
性
100I
能は
O
100I P
O S
P ま
S で
ま
最安値
最安
•
GP2はMagneticに近い値段で、実際に
•
高負荷の際、GP2はPIOPSに比べて安い
3000IOPSまでバースト可能
•
標準のMagneticではパフォーマンス保証さ
れない
•
PIOPSで安定した3000IOPS保証されるが、
バーストならGP2最安値

EBSボリューム比較のまとめ
標準 (Standard)
GP2
プロビジョンド IOPS
(PIOPS)
用途の例
• 滅多にしかアクセ
• OSブートドライブ
• 高負荷が求められる本番環
スしないデータを
• 仮想デスクトップ
境
最安値で保存する
• 開発や検証環境
• 大規模なデータベース
場合
性能
• 平均的に約
• 3000IOPSまでバー • 最大4000IOPSまで、かつ
100IOPSで、数百
スト可能
設定した性能が安定的に出
IOPSまでバースト
る
可能

まとめ

まとめ
• バースト型の安価な新サービス
– コンピューティング – T2
– ストレージ – GP2
• CPUとIOクレジットで管理されます
• コストパフォーマンスが高い
• 性能の変動が許されるワークロードに最適

appendix

T2注意事項
• T2はHVMのみサポート
– R3/I2と同様
• T1はPVのみサポートなので、そのまま切り替え不能
• マイグレーションツールは存在しない、原則作り直し
• T2はVPCのみサポートなので、Classicで使用不可能
• 今後は、HVMへシフト（Intel CPUの仮想化機能）
• 再起動すると、CPUクレジットが０になる

GP2のTips
•
利用前のPre-Warmingを推奨
ベストパフォーマンスのために、実利用前の全ブロックへのアクセスを推奨
新規ボリュームの場合、全ブロックの書き込みを行う
※Linuxではddコマンドを利用(of=/path/to/devfile)、Windowsでは完全フォーマットを実施
Snapshotから復元した場合、全ブロックの読み取りを行う
※ddコマンドを利用(if=/path/to/devfile)、Windowsの場合はdd for windowsを利用
•
EBS-Optimized Instanceでの利用を推奨
EBS用にネットワーク帯域を確保することでI/O性能が安定化
•
既存ボリュームのGeneral Purpose(SSD)化はsnapshot経由で実施する
ボリュームタイプの相互変換は、全てsnapshot取得後にボリューム作成する形

IOPSとI/O Credit残高の関係
初期状態
初期
で
状態
I/O Credit残高は
再び高負荷が
再び
発生す
生 る
IOPS
I/O Credit残高は
I/O Credit
と、I/O Creditの残高に
5,400,000
と、I/O Creditの
残高
応じてバ
て ー
バ スト
I/O Creditが残っ
てい
て る間は
る
バー
バ ス
ト。
ト 3000IOPS
O
出る
残高が
高 0にな
に る
な とI/O
性能も
能 ベー
ベ スパフォー
フォ
マンス
ン に戻
に る
戻
ベースパフォーマンス
(gp2 500GB時)
I/O負荷がベー
ベ スパ
フォーマンスを
ン
下回る
下回 と
る
Creditが貯
が 金さ
金 れる
残高が0にな
0
る
にな と
る
バースト中は
中 I/O
は
バーストは
ト 終了
終
Cre
Cr ditの残高を取
残高を
り崩
り す
崩 形とな
形
る
分