総合商社の暁星をめぐる粉飾会計事件の論告求刑公判が一審のソウル中央地裁で開かれ、検察当局は9日、同社会長の趙錫来(チョ・ソクレ)被告に懲役10年、罰金3000億ウォン(約319億円)を求刑した。財閥の経営者に対する求刑としては異例の重さだ。
検察は昨年1月、趙被告が2003年から10年余りにわたり、5010億ウォン(約533億円)規模の粉飾会計、1506億ウォン(約160億円)の脱税、500億ウォン(約53億円)の違法配当など総額8000億ウォン以上の経済犯罪を犯したとして在宅起訴した。同時に起訴された長男、趙顕俊(チョ・ヒョンジュン)社長(46)には懲役5年、罰金150億ウォンを求刑した。
胆のうがんを患っている趙会長は、4時間にわたる公判の間、終始うつむいて目を閉じたまま座っていた。最終意見陳述で「全ては私の監督不行き届きだ。社員には善処してもらいたい」と述べた。
暁星は「アジア通貨危機以降、金融機関などの要求で一部系列企業の赤字を肩代わりする過程で生じたことでやむを得なかった。趙会長一族による私的利益追求や資金流用はなかった」と説明した。