インタビュー

まだまだ僕らは"チャレンジャー" ロシアで認知を広げてユーザー数を伸ばしたい

2011年に新卒で入社したKohtaさん。英語が堪能で、現在はロシアでのLINEユーザー獲得をめざし、LINEロシア市場のビジネス戦略を取り仕切っています。現在の仕事について、そして今後の展望を聞きました。

Kohta.F

事業戦略室・事業開発チーム / 2011年度入社(新卒採用)

一橋大学商学部在学中に、スウェーデンのストックホルム商科大学に留学スウェーデン王立工科大学大学院経済学部修了。2011年に株式会社ライブドアへ入社。その後、NHN Japan株式会社(現・LINE株式会社)との経営統合を経て、現職。LINEロシア担当として、現在に至る。

KohtaさんはLINEロシア市場を担当しています。現在の仕事内容について聞かせてください。

ロシア市場の開拓は、「ロシアでユーザーを獲得すること」を大前提にしたもので、スタートは2013年の春です。市場調査から始まり、同じ年の夏くらいから、現地のユーザー獲得に向けたマーケティングやPRをスタートしました。僕が担当になったのは、2013年の10月頃です。現在は僕とAnnaさんの主に2人で、マーケティングから現地企業との事業提携、公式アカウントやスタンプ等のコンテンツのローカライゼーションなども考えています。ユーザーを増やすためのあらゆる施策を、現地の代理店やクリエイティブエージェンシーと連携しつつ、検討・実行していくのが僕らの役目ですね。

仕事を進める中で、大変だと思うことは?

現在、2カ月に一度くらいのペースでロシアに行っていてよく寒くて大変でしょと言われるのですが、スウェーデンに留学していたので寒いところは得意なので、意外とそこは大丈夫です(笑)。大変だったのは、昨年(2014年)の秋頃までなかなか目に見える成果が得られなかったことですね。それまでは市場調査をベースに、カッコいいものやスタイリッシュなものとしてLINEを押し出していて、ターゲットとする世代も20代でした。そこを「LINEはキュートでカワイイプロダクト」と方向転換し、10代の女子にターゲットを絞ったんです。
この転換は、LINEのロシア向けソーシャルメディア運営を担当しているAnnaさんの存在が大きい。LINEのロシアでのキャンペーンに積極的に参加してくれるユーザーやVkontakte(ロシアで最大のSNS)のLINEの公式コミュニティでアクティブに発言しているユーザーをリサーチしてみると、10代の中高生が多かったんです。ロシアではTVCMを行ったこともありますが、ロシアでは10代のテレビ視聴率が非常に低いので、ソーシャルメディアにフォーカスして、10代に人気のブロガーやYouTuberとタイアップするなどの施策を考えました。
影響力のある人とのタイアップというと、本来なら現地の代理店が人選に動くんでしょうけれど、実際は私とアンナさんで調査することのほうが多いですね。こうした取り組みは現地であまり定番ではなく、体制作りもできていないようです。

新規の施策を展開する上で、Kohtaさんにはどのくらい裁量があるんですか?

基本的に、上司に確認を取るのは大まかな方向性の確認と予算をもらうときだけです。また、スタンプのローカライズなど、LINEのクリエイティブに関わるときには、デザイン担当の上司や同僚と相談をします。
おそらくLINEの多くの部署が、上司がすべて指示を出してくれるようなところではないと思います。自分でやりたいことを考えて、予算を取ってくるということが前提としてあるので、自分が動かないと何もできないですが、自分の裁量によって決められる部分はとても大きいと思います。

今後の課題、展望は?

ようやくロシアのユーザー数が伸びてきましたが、競合が多い中、まだまだ僕らは“チャレンジャー”。10代女子から男子、ほかの世代というふうに、LINEの認知を広げてアクティブユーザー数を伸ばしていきたいですね。そういう意味ではPR担当のHazukiさんとうまく連携を取ったり、アメリカ、インド、パキスタン、スペイン、イタリアなど、さまざまな国の担当者とも情報交換しています。別の国でうまくいったものは共有するし、ダメだったものは問題点を洗い出す。もともと僕はサービス開発に携わっていた人間でプロモーションや事業提携などの知識はゼロから始まったのですが、そんな自分でも手探りながら、海外展開のプロジェクトを担当できるチャンスが与えられていることには、やり甲斐を感じています。

Kohtaさんはこんな人

Anna

日本にいても“時差ボケ”をしています(笑)

パートナーとして、ロシア市場の開拓に取り組んでいます。ロシアでのLINEのソーシャルメディア運営や、現地のクリエイターやブロガー、YouTuberとのコミュニケーションなどは、主に私の担当です。Kohtaさんは英語が堪能ですから、現地企業との打ち合わせは問題ないのですが、ロシア語が必要なときは私の出番。
仕事がとてもできる人ですが、おもしろいところもあるんですよ。日本にいながらロシアの時間に合わせて仕事をしているので、日本にいても“時差ボケ”しているんです(笑)。アクティブにLINEを使ってくれるユーザーが伸びないことにはロシアでの成功もありませんから、大変になってくるのはこれから。Kohtaさんと一緒に、LINEの規模拡大に向けて努力していきたいですね。

Hazuki

どこの国でも関係なく仕事ができるバイタリティがある

私はPR担当というポジションで、ロシア関連の業務に携わっています。KohtaさんとAnnaさんが、ユーザー数の拡大をめざして行うさまざまな施策に対して、PRを含めてサポートしています。
Kohtaさんは、どういう施策を打てば数字にどれだけ反映されるのか、ゴールに向かって現実的にできることは何なのかを、とてもロジカルに考えながら仕事を進める人。あと、現地での適応能力が高いですね。長期出張が多いですが、現地にすぐ溶け込めるというか(笑)。どこの国でも関係なく仕事ができるバイタリティがあると感じます。仕事の役割分担はあるものの、できる人が動くのがLINEという企業のカルチャーですから、Kohtaさんのようにバックグラウンドに関係なく、チャレンジできる機会は豊富に用意されているんです。