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不正アクセス:容疑者「写真を見て性的欲求を満たした」

毎日新聞 2015年11月10日 20時30分

 ◇警視庁がFB侵入の25歳男逮捕 ID750人見つかる

 不正に入手したIDとパスワードを使って他人のフェイスブック(FB)に侵入したとして、警視庁サイバー犯罪対策課は10日、東京都板橋区赤塚4、携帯電話販売会社「光通信」社員、古賀亮介容疑者(25)を不正アクセス禁止法違反容疑で逮捕した。同課によると、古賀容疑者のパソコンからはFBのほか、画像や文書などのデータをインターネット上に保存できる「クラウドサービス」の利用者も含め約750人のIDとパスワードが見つかっているという。

 同課によると、約750人のIDやパスワードのうち123人分については既に身元が確認できているが、122人が女性だった。同課は、古賀容疑者が面識のない女性たちのIDなどを何らかの手段で不正入手し、私生活を「のぞき見」したり、私的な画像を勝手にダウンロードしたりしていたとみている。FBへの不正アクセスを立件するのは全国初。

 逮捕容疑は1〜3月、不正に入手した都内の20代の女性のIDとパスワードを使ってFBにログインしたとしている。容疑を認め「被害者のプライベートな写真を見て性的欲求を満たしていた」と供述しているという。

 古賀容疑者のパソコンから、FBや米アップル社のクラウドサービス「iCloud(アイクラウド)」にあったとみられる女性の私的な画像が複数見つかっており、FBなどに不正にアクセスして入手し、保存していたとみられる。

 昨年7月、ネットの掲示板にわいせつ画像が公開されているのを捜査員がサイバーパトロールで発見。古賀容疑者が投稿した疑いがあるとして、わいせつ図画公然陳列容疑で自宅を家宅捜索した際、パソコンのファイルから大量のIDとパスワードが見つかったため捜査していた。

 保存されていたIDとパスワードは、FBが563人分、アイクラウドが約208人分。このうち、15人分についてはFBとアイクラウドでID・パスワードが重複しており、同じ人物が両方で使い回していたとみられる。【斎川瞳】

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