城真弓、吉田真梨
2015年11月10日23時09分
マラソンブームを支えるIT(情報技術)が進化している。大会での友人の走行記録をネットで即時に把握したり、GPS時計で自分の速度を測ったりして、より手軽で科学的に楽しめるようになってきた。一方で個人情報が様々な形で拡散する危険性があり、専門家は議論の必要性を指摘する。
大阪マラソン開催中の10月25日、福岡市中央区の自営業和田直人さん(44)は仕事の合間に自宅でパソコンをチェックしていた。ランニング仲間の5キロごとの所要時間や完走時間を即時に知るためだ。「頑張ってるかな、と気になって」
情報は大会メインスポンサーのケイ・オプティコム(大阪市)が専用サイト「ランナーズ・アイ」で提供している。参加者の名前やゼッケン番号を入力すると、走行記録に加え、位置予測情報を地図で確認でき、走る姿を動画で見られる。サイト上に参加者へのメッセージも書き込める。
2011年に始まった大阪マラソンでは、初回から走行記録を配信するサービスを導入。相前後して他の大会でも導入が進み、8日号砲の福岡マラソンでは「応援ナビ」で走行記録や位置情報が確認できる。出場する和田さんは「今度は自分が見られる番。頑張らないと」と意気込む。
走行記録は、各参加者のゼッケンや靴に仕込む計測チップがコース上の計測機を通る際に記録される。
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