藤原学思
2015年11月10日23時21分
大小多くの書店が軒を連ねる東京・神保町。交差点角のビルに入る「農文協・農業書センター」は、日本唯一の農業書専門店を売り文句にしながら、戦争や平和に関連した書籍を多く扱っている。「農業と戦争は相反するもの」。そんな思いからだという。
店入り口の正面。「土と肥料フェア」と書かれた陳列棚が目に入る。その右側にはレジカウンター。横の棚に、A4のプラカードが貼られている。
《PEACE NOT WAR》
棚には「ぼくらの民主主義なんだぜ」(高橋源一郎著)や「右傾化する日本政治」(中野晃一著)など、学生団体「SEALDs(シールズ)」の選んだ15種の本。他にも沖縄や戦争をテーマにした書籍100種ほどが並ぶ。
店には全国の農家から注文が入り、書籍のほとんどは農業に関連したもの。だが今春「戦後70年フェア」を開いてから、戦争や安保法制などのコーナーを設けるように。6月には沖縄タイムスの東京支社報道部長を招いて無料のトークショーを開き、ふだんの催しの倍の客を集めた。
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