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誰かの妄想・はてな版

2012-06-05

植民地出身の慰安婦の場合の拘束の形態のひとつ

従軍慰安婦否定論者でまともに吉見教授の「従軍慰安婦」を読んでいる人はいなさそうなので、少し紹介(P151-152)。

 経済的・精神的拘束

 植民地出身の慰安婦の場合、前借金で債務奴隷状態にされていることも逃亡ができない理由のひとつだった。軍は、慰安婦の借金をなくすように業者に指導していた。しかし、業者が慰安婦にかける借金の利子、病気などで休んだときの稼ぎの欠損を借金に繰り入れたり、衣服・化粧品などを法外な価格で貸し付けたりして、借金を加重していくことには、軍は介入しなかった。たとえば、長沢健一軍医大尉は、借金のある慰安婦には金銭は一銭も渡らなかったとして、つぎのようにのべている。

したがって慰安婦の日常の入用は、楼主や帳場から借金をすることになった。こうした借金は台帳に記載されないから、それを返すには、楼主は、たとえば十人の客を取れば表向き八人と報告し、二人分の揚げ代で高利をつけて返金させる。そこまでは兵站も監督の目が届かないから、事実上目こぼしの状態であった。(『漢口慰安所』)

 このような借金づけの状態は、慰安婦の精神をしばり、行動を拘束していた。また、契約期間がある慰安婦の場合、年季が明けて借金を返し終えれば、帰国することができたはずだったが、交通手段がないためにあきらめなければならなかった慰安婦も少なくなかった。たとえば一九四三年六月、ビルマの第一五軍司令部は借金を返済し終えた者の帰国を認めることにし、そのうちの一部は帰国することができたが、第一一四連隊の朝鮮人慰安婦たりは戦況を理由に帰国が認められなかった。条件を満たしているので帰国を希望したある慰安婦は「説得されて残留することに」なってしまったという(前掲「心理戦尋問報告」第二号。『資料集』100)。

特にコメントはしませんが、興味があるなら図書館でも行って読んでみてはどうかと思います。

まあ、とりあえず読みもせず否定するってのはどうかと思います。

taspontaspon 2012/06/07 08:40 慰安婦(売春婦)のほとんどが、朝鮮の女衒によって集められた女性たちであった。その多くは前借金で逃げられないようにされていた。この構図は現在でも全く同じ。
http://news.searchina.ne.jp/disp_iphone.cgi?y=2012&d=0605&f=national_0605_026.shtml

dj19dj19 2012/06/07 10:55 >慰安婦(売春婦)のほとんどが、朝鮮の女衒によって集められた女性たちであった。

↑なんでこの嘘、ネット上で流布されてるんですか。事実は違いますよね。

慰安婦の中の朝鮮人慰安婦に限定すれば「朝鮮の女衒によって集められた女性たち」が多かったというのはおそらく事実であると思いますが、慰安婦の数で多かったのは朝鮮人以外にも、日本人、中国人、インドネシア人、フィリピン人、台湾人などがおり、この中でも中国人女性の数がかなり多かったことは近年の歴史研究者の報告でも明らかにされていることです。
さらに、東南アジアや中国での女性の徴集の方法は、占領地の日本軍が直接、集めたケースや、現地軍が占領地の有力者に女性を供出するよう命じ集めたケースがかなりの数あったことも明らかにされています。

また、民族や国別の慰安婦の割合を推計したものには研究者の間でもいくらか開きがあるとはいえ、慰安婦の数の過半数以上が朝鮮人でさらに集めたのがほとんど朝鮮の業者(といっても当時は日本人であったわけだが)であったとする信頼の置ける調査報告書なり論文は出されていないと記憶しています。

また、留意しておきたいのは次の2点です。

(1)女衒などの業者は日本軍から女性を集めてくるよう要請、命じられた、あくまでも軍の請負業者であるということ。
(2)日本軍は慰安所に連れて来られた女性たちの多くが前借金で拘束されていた奴隷状態にあることを知っていたにもかかわらず、業者を罰したり、女性を送り返したり、契約を破棄させるような処置をまったくしていないこと。

dj19dj19 2012/06/07 11:11 ちなみに、慰安婦問題を否定する人たちが都合良くつまみ食いし利用している「日本人捕虜尋問報告 第49号 1944年10月1日」という報告書では、ビルマにいた朝鮮人慰安婦たちは日本人の業者によって騙されて連れて来られたと記されています。

===
1942年5月初旬、日本の周旋業者たちが、日本軍によって新たに征服された東南アジア諸地域における「慰安役務」に就く朝鮮人女性を徴集するため、朝鮮 に到着した。この「役務」の性格は明示されなかったが、それは病院にいる負傷兵を見舞い、包帯を巻いてやり、そして一般的に言えば、将兵を喜ばせることに かかわる仕事であると考えられていた。これらの周旋業者が用いる誘いのことばは、多額の金銭と、家族の負債を返済する好機、それに、楽な仕事と新天地―― シンガポール――における新生活という将来性であった。このような偽りの説明を信じて、多くの女性が海外勤務に応募し、2、3百円の前渡金(前借金)を受け取った。
http://megalodon.jp/2008-1206-1528-25/members.at.infoseek.co.jp/ash_28/ca_i02_1.html
===

rawan60rawan60 2012/06/07 13:40 dj19 さん

>慰安婦(売春婦)のほとんどが、朝鮮の女衒によって集められた女性たちであった。

この物言いは、かつての欧米による「奴隷」売買において「現地人の協力者によって成り立っていたのだ。」というものと全く同じもので、最低最悪の卑劣極まりない(しかし加害者の側における共通項でもある)類ですね。
目的の達成のために「人を使う」という原始的な合理原則さえ無視するようなレベルの発言にはあきれるばかりです。

taspontaspon 2012/06/07 20:11 ああ、朝鮮人慰安婦と限定すれば良かったね。
なんにせよ、「慰安婦=売春婦」である事実は変わらない。
http://news.searchina.ne.jp/disp_iphone.cgi?y=2012&d=0528&f=national_0528_040.shtml

scopedogscopedog 2012/06/07 22:20 参照 http://d.hatena.ne.jp/Apeman/20120607/p1

dj19dj19 2012/06/07 23:58 tasponさん
>ああ、朝鮮人慰安婦と限定すれば良かったね。

いえいえ、こちらはあくまで「おそらく」と前置きしていますが。
根拠となる資料がないので「たぶん」程度だとご理解ください。

それにしてもtasponさんは「前借金で逃げられないようにされていた」女性を
そうやって売春婦というだけで犠牲になっていい奴らだと差別してるんですね。
一度、差別している自分と向き合ってみてはいかがですか。

慰安婦問題について何も知らないようなのでもう少し説明してみますが、
現在のような本人の意思で自由に始め、自由にやめることのできる自由売春の形態と、
国家機関である軍隊が奴隷状態の女性たちを直接、間接的に集めて、将兵の性処理を
させるという国家主体の管理売春システムとでは国の責任に大きな隔たりがあり、
「慰安婦=売春婦」という単純な図式だと半分ほどしか正解してないですね。

さらに、そうした非人道的なシステム(制度)を創設し、そこから抜け出したい女性に
廃業する自由すら保障しないで敗戦まで酷使し続けていたのが聖戦を掲げていた天皇の
軍隊(皇軍)の実態だったわけです。

taspontaspon 2012/06/08 00:45 >>現在のような本人の意思で自由に始め、自由にやめることのできる自由売春の形態

現在の売春婦が自由意思を保障されてるとでも?
だとしたら、おたくこそ韓国人売春婦の海外輸出が何故なくならないか全然理解してないな。

rawan60rawan60 2012/06/08 01:38 >現在の売春婦が自由意思を保障されてるとでも?

韓国に自由意志の束縛された売春婦がいたとして、それを日本軍「慰安婦」や戦時性暴力被害とどうつなげたいんだ?
まさか現在の韓国の国家機関が韓国の女性を売春婦にすべく人身売買でかき集めさせ、奴隷状態に拘束する施設を設けて自分たちの性的奴隷にした挙句に海外輸出している、とか言い出さないよね?

scopedogscopedog 2012/06/08 01:57 現代の韓国の女衒が送り出し、日本のヤクザが売春の後ろ盾になって不法収入を得ている問題から、そのような売春の後ろ盾をかつて日本軍・政府がやっていたと批判したいんでしょう、きっと。

dj19dj19 2012/06/08 08:10 tasponさん

>おたくこそ韓国人売春婦の海外輸出が何故なくならないか全然理解してないな。

あなたが理解出来ているようには思えませんが…
適当にURLを貼るだけでなく、ご自分の言葉でご教示いただけないでしょうか。


rawan60さん

>韓国に自由意志の束縛された売春婦がいたとして、それを日本軍「慰安婦」や
>戦時性暴力被害とどうつなげたいんだ?

tasponさんのコメントからは、歴史性や貧困などの問題を無視し、原因を民族性
という恣意的にカテゴライズされたものに落とし込みたいレイシズムの欲望が
だだ漏れなんですよね。

taspontaspon 2012/06/09 23:08 売春の根本原因は貧困にあることは分かってるんだろ。
その図式は慰安婦の時代とまったく同じ、今も昔も。
貧困があるところに売春婦がいて、それを斡旋し食い物にする業者がいる。
売春業という既存の仕組みを軍がそのまま利用しただけのこと。それが慰安所制度。
日本軍に強制されたわけでもないのに、日本や米国に売春遠征する現代の韓国人女性がそれを証明してるじゃないか。
むしろ、慰安婦が売春婦である事実を必死で否定したがる人間がいることの方が理解できない。
http://www.sns-freejapan.jp/2012/06/01/1552/

rawan60rawan60 2012/06/10 03:39 >貧困があるところに売春婦がいて、それを斡旋し食い物にする業者がいる。

いえ、問題は「いて」ということではなく「して」であること。

>売春業という既存の仕組みを軍がそのまま利用しただけのこと。それが慰安所制度。

そのままって何?アジア全土に占領軍である日本軍の相手をするだけの売春業と人員が最初から存在したとでも?
業者には「食い物」という言葉を使うのに、日本軍には「そのまま利用」で済まそうって、それは無理。

>むしろ、慰安婦が売春婦である事実を必死で否定したがる人間がいることの方が理解できない。

それはあなたが「売春業という既存の仕組みを軍がそのまま利用しただけのこと。それが慰安所制度。」という形でしか戦時性暴力や「慰安婦」問題を認識しようとしないから。

dj19dj19 2012/06/10 10:27 tasponさん
あなたが慰安婦が売春婦だったら何も問題ないと考えるのは、あなたが日本軍慰安婦制度を理解できていないか、複雑なものをそうして単純化した「図式」でしか理解しようとしないからでしょう。

軍が直接、連行したわけではない女性に限ってみても、「国家」機関である軍の問題はいくつも見えてきますが。

軍は主体となって慰安婦制度を創設、慰安所を設置し女性を集めてくるよう指示を出した。指示された請負業者は貧困層の女性たちを騙して連れて行った(拉致・誘拐罪、人身売買)。彼女たちが慰安所に徴集されると軍の管理下のもとで売春を強制され売春婦にさせられた(売春を強制することは当時も犯罪であり婦人及児童の売買禁止に関する国際条約にも違反)。そこでは性暴力や人権侵害が行われた(強制労働条約 第29号に違反)、「慰安所における生活は、強制的な状況の下での痛ましいものであった」(慰安婦関係調査結果発表に関する河野内閣官房長官談話)。
軍はこうした人権侵害を黙認しこの制度を敗戦まで遂行し続けた。

他に、
国が貧困層の女性たちをまったく救済してこなかった、それどころか逆にそうした貧困層の女性たちを犠牲にする公娼制度、慰安婦制度というシステムを国家が遂行していた問題。
買う男性側の問題として女性を「物」として扱っていた問題(将兵の証言には「共同便所」ぐらいにしか考えていなかったという証言がいくつもある)。
売春婦なら何をされても問題ないと考えるのは女性、売春婦への蔑視、差別。

>慰安婦が売春婦である事実を必死で否定したがる人間がいることの方が理解できない。

そういう女性がいたことは否定してないでしょに。売春婦だった女性が慰安所で暴力的に支配されたり、慰安婦制度の下で前借金により身体を拘束され逃げ出せない状況におかれ性の相手を強いられていたなら、「慰安婦は売春婦だ!」という言説「だけ」ではほとんど何も説明できていないに等しいわけです。しかもあなたは軍による強制売春や慰安所での性暴力といった実態には一切触れないのだから、やってる行為は意図的なミスリードといっても過言ではないでしょう。

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