猫を見つけよう

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今回の里帰り、一番の目的は、中学時代の友達の結婚式。

羨ましすぎる華奢な腕に、ウエディングドレスがよく映えていて、とっても綺麗でした。



福岡から東京に戻って来て以来、すごくすごくいろんなことを考えていたんですが、いくつもの点と点が繋がって行くような感覚を覚えて、

それは、今この時期に帰ったから繋がったんではという気がしてならなくて、

だから、結婚式というきっかけをくれた友達に、今すごく感謝をしています。

気持ちの整理している間、ずっと流していた曲があるので、ここに目を通してくださる方にも、なんとなく音を流しながら読んでいただけると嬉しいです。





追記:これの作曲と詩の共作をしているのがソン先生なのです。




久しぶりに会う家族や友達と話していて、つくづく思ったこと。

私にはヤエちゃんという母親が居て、ヤエちゃんという母親が居るから私は娘で居ることが出来て、

要は、私単体だと娘にはなれないし、ヤエちゃんも、ヤエちゃん単体だと親になることは出来ないんだなって思ったんですね。

これって「親」と「子」に限った話ではなくて、

「彼氏」と「彼女」とか、「教師」と「生徒」とか、「先輩」と「後輩」とか、「友達」や「味方」や「敵」ですら、

ぜんぶぜーんぶ、「誰か」が居るから「何か」になれて、逆に「誰か」が居ないと何者にもなれないんだなって思ったんですよ。

つまりは、「人」って、「人」がいないと「人」になれないんじゃないかって、「人」は、「人」が居るから「人」になれるんじゃないかって思ったんです。

とか言うと3年B組みたいだけど。笑 でも本当にそう思ったんですよ。


自分に足りないものや必要なものを気付かせてくれるのはいつだって自分以外の「人」で、気付かされることのひとつひとつは些細なことかもしれないけど、

でも、薄紙のようなそれらが重なって重なっていつのまにか厚みを持つようになり、ずっしりとした確かなものとして築き上げられた時に、それを見て人はまた何かに気付くんだなって、

だから「気付くこと」と「築くこと」はずっとループしているんだなって思ったんです。


それは、名字の違う「他人」と一緒になり、親になって子どもの成長を見守るようになった友達が気付かせてくれたことでした。

今回の里帰りでは家族や友達に気付かされたことがすごく多くて、自分の周りに居る人たちが、私を「人」にしてくれているんだって、だから、私はほんっとに一人では生きてこれなかったんだって、そしてこれからも一人では生きていけないんだって、思ったんです。


先日、SNSで知人のpostを見ていたら、

「間に合う。って凄く深い言葉だな」

と、呟いていたんですね。

それは、その人が、仕事で関わった人から「間(ま)が大事」というような言葉を受けて呟いていたことだったんだけど

うちの仕事場の若い子が、「ほんっとお前は間が悪い!」と頻繁に叱られているので、

「間に合う」って、確かに深い言葉だなあと、「間」の取り方って大事だなあと、知人の呟きが付箋みたいに心に貼り付いていたんです。

そしたらある日、いつものように間の悪いことをやらかした下の子が、上司から

「このマヌケ!」

って叱られてて、ウワー!「マヌケ」って、「間抜け」だー!

マヌケって、そういうことだったのかー!

ってすごく合点がいったんですよ。


それからもしばらくは「間」のことが頭から離れなかったんだけど、ある日突然

「間違う」

という言葉が頭に浮かんで、ピシャーン!と雷が落ちたような衝撃を受けたのです。

ウワー!「間違う」って、間を読み違えるってことかー!!って。


私の中で「運が良い」と「タイミングが良い」というのはほとんど同義語になっているんだけど、だからこそ人に言われて今でもすごく印象に残っていることがあるんです。

私に話してくれたその人は、「運も実力のうち」ではなくて、「才能はタイミングで試される」という言い方をしたんですね。

「タイミング」って、要は、「間」じゃないですか。

運とかタイミングが悪いって、どこか自分の力が及ばないところで起きてしまったことのように片付けがちだけど、

それらは自分の力が作用している部分も大きくて、ということは「タイミングがずれた」ことって、もっと真摯に「間違い」だと認めなければいけないんじゃないかって思ったんです。

それと同時に、何かの間を読んだり、何かの間にぴたっと収まることが出来るのは、ただ運が良いからではなくて、

そうできるだけの才能があるってことなんだなって、だから、運のよい人を妬んだりそねんだりするのはお門違いなことなんだなとも思ったのです。


私は、人との縁とか、物事が起きるタイミングというものに強い関心を持っていて、

何故出会ったのかとか何故起きたのかっていうことを自分なりに解釈しようと、事あるごとに掘り下げて考えては、「なんで?」と「そうか!」を繰り返しているのですが、

今回の里帰りを経て、もうひとつ思い出したことがあります。


もう随分前に、夜中に突然散歩をしようということになり、一駅分くらい離れた神社を目指して家を出たんだけど、その時に同行者が

「せっかく散歩に行くなら何か目的を作ろう」

みたいなことを言ったんですね。

その目的としてその人が掲げたのが何だったのかと言うと「よし、じゃあ、猫を見つけよう」だったんです。

そう決めた途端に、深夜のなんてことない散歩がストーリー性を帯びたというか、結果、猫を見つけた時、ただの散歩っていう「出来事」が、ひとつの「物語」になったような色付き方をしたんです。

その当時も、そう提案をしたその人を素敵だなあって、自分が心地よく暮らしていくために、日常の些細なことを演出しようとする気持ちって大事だなあと思ったんですが、

最近になって、この「猫を見つけたい」ような気持ちが、私の欲求の根底にあるんだなって思ったんですね。

「人との縁とか、物事が起きるタイミング」に強い関心があるというのは、その全てから猫みたいな何かを探したかったんだって思って。

「価値」を見出すとか大げさなことじゃなくて、

一冊の本とか、一日の仕事とか、人との出会いや対話の中で、「猫を見つける」ような、

ささやかでも何か「収穫」したような気持ちを得たいんだなって、思ったんです。

「間」の話とか、深夜の散歩とか、今まで別々の時間に起こっていたいろいろが、今回の里帰りを経た後に線を結んで、

これって、違う時期に帰っていたら繋がらなかったかもしれないと思って、

だから、なんだろう、このタイミングで帰れたこと、その「間」におさまって点を結べたことで、

バカみたいかもしれないけど、私は、自分の人生を楽しんで生きていくための才能ならあるかもしれないって、思ったんですよ。(笑)


化石化した考えかもしれないけど、私はやっぱりどうしても「このやろう」と思うような人に会うと、その人の背景に居る人も似たような人なんではないか、と思ってしまうんですね。

それと同じで、素敵な人を見つけた時には、その人の周囲に居る人もみんな素敵なんだろうなって、だからこういう人が出来上がるんだろうなって、その人を取り巻く全てに感謝したくなって、とても温かい気持ちにさせられるんです。

だから、最近よく思うのは、下卑たこととか浅ましいこととかを自分がやってしまうと、自分の周囲に居る人の評価まで落としかねないんだなってこと。

私の場合、自己愛は強くても自己評価が低いので、自分のランクは底辺通り越して盆地に設定されているんだけど、今までは、自分個人のことだから自分の立ち位置なんてどこでもいいと思っていたんですよ。

でも、イリオモテヤマネコ級の猫を見せてくれるような、私にとってとても大切な人たちが、自分のせいで軽んじて見られるのは耐えられないと思って、

そうさせないためにはどうすればいいかって考えた時に、まず自分が軽んじられないような生き方をしないとだめだって思ったんですね。

2015.11.07追記:って言うと脊髄反射かって勢いで「最近の『エイヤー』はどうなんだよ」って言われそうですが、これは、私周囲の人々は面白がってくれてるので該当しません。


で、ほんとにすんごい些細なことなんだけど、つい先日、年下の友達とご飯を食べに行ったとき、年下の友達が、お店の方が下げやすいように、空いた器をまとめて端によけていることに気付いたんです。

「お?」と思ってその行動を見ていたら、その子がちょっと照れ臭そうに

「いつも奈々ちゃんがこうやってるから、こうしたほうがいいんだろうなと思って」

って言ったんですよ。

その子が、私の中から猫を見つけてくれた瞬間を見たような気がして、もう、涙が出るほど嬉しかったんです。


よく言う話だけど、ほんと、相手は自分を映す鏡なんだなって、

ちゃんと自分の理念を持って生きていたら、確実にそれは伝播するんだろうし、

「なんか最近、周囲がおかしいな、調子悪いな」

と思った時には、きっと、ちょっと自分もおかしくなっているってことなんだろうと、

そう気付いた時にはちゃんと省みようと、そう思ったら、私の中に、薄い紙が1枚、新しく重なったような気がしたのでした。




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2011.01.22




●2015.11.08追記●
「ま」で隠されてるのがまちゃこですwwww

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