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 衆院予算委員会は10日、内閣改造後初めての国会論戦の場となる閉会中審査を開いた。安倍晋三首相は合意した環太平洋経済連携協定(TPP)の意義について、韓国やインドネシアなど複数の国も新たに参加の意向を示していることを念頭に「基本的価値を共有する国々と、経済的相互依存関係を深めてその輪を更に広げていくことは、我が国の安全保障にとっても極めて重要だ」と述べた。

 農業分野について首相は、農家の高齢化で「このままでは田園風景を守っていくことができない」との現状認識を強調。TPPで日本から輸出されるほとんどの農産物や加工食品の関税がなくなることについては、「世界のマーケットが広がっていくわけであり、政府も支援しながら、輸出を進めていきたい」と「攻めの農業」への転換を主張した。

 関税撤廃・削減で影響を受ける農業を中心に、政府は月末までにTPP対策の大綱をまとめる。これについて森山裕農林水産相は「担い手の育成」「農地の集積」「6次化など農産物の付加価値化」などを農業対策の柱にすることも明らかにした。

 一方、原則として発効から7年後に関税協議の内容を見直すことができる条項があることや、米国議会に協定内容への不満が出ていることについて、甘利明TPP相は「(発効後の見直し規定は)どの通商協定にも定番で入るもの。発効する前に仕切り直しというのは全く別の話で、米国政府も『そんなことはできない』と言っている。日本も応じない」と説明した。