見たことのない景色はこれからどれだけ作られるのだろう
景色。
それは刹那
な〜んちゃって
(サヘル)あっすごい!すご〜い!
(田中)こんなことになってんの!?そうかそうか!
疾走する大都会渋谷。
1日300万人が利用する渋谷駅周辺で人知れず大改造工事が行われているという
今日はいきなり渋谷のこれ工事現場ですけどこれ今渋谷って駅前再開発で大変なんですよ。
この辺なんかいろいろ。
確かに渋谷こういうふうにいろんな工事進んでますけども上だけじゃないんです。
実は今…新しいんですよ!すごいんです。
あっそう。
新たな地下空間へと皆さんを。
聞いてないですね。
お前を全部お伺い立てなきゃいけないわけじゃないでしょ。
勝手に開発されても困る。
いやいや勝手じゃないです。
多分全部…いやいやこいつは関係ないよ。
ハンコとか関係ねえよ。
めんどくせえなお前は。
ということで案内して下さるのはあなたです!そうなんです!いや気になってたけど。
ず〜っとここにしゃがんでたんだよね。
渋谷地下工事の現場で100人もの土木男女を率いる男森正宏
ふだん立ち入ることのできない不思議な地下世界へいざなう
(田中)あっここから!
(サヘル)ここから。
何か秘密の出口みたいでいいですね。
すごいね。
ワクワクします。
(田中)じゃ行きましょう。
(サヘル)失礼します。
行きましょう。
(サヘル)頭気を付けて下さいね。
(森)天井が低いので。
(サヘル)低くなってきてる。
うわすごい!
(田中)すごい低いよ。
(サヘル)はしごがあります。
ちょっと暗い。
(田中)なんかすげえな。
地下っつったってこれ。
(サヘル)はいホントに。
においが。
(田中)においがねちょっと下水のにおいというか。
(サヘル)しますね。
ちょっと独特な香りが。
足元気を付けて下さい。
(田中)こんなになってんだ。
あっ見て下さいこの空間。
奥まで続いています。
(田中)ず〜っと続いてますけどねこれ何?何なの?これ。
都会の喧噪とは打って変わり静寂が支配する謎の巨大穴
(サヘル)ここはどういった空間だと思いますか?
(田中)え?これからだからここをちゃんときれいにして地下道が出来るとかそういうことじゃないの?
(田中)渋谷川だったの?これ。
はい。
(サヘル)そうなんです。
渋谷川の中を今立ってるということです。
(田中)うわさには聞いてたんだよ。
映画監督のね森田芳光さん。
渋谷…「よく遊んだんだ」っつって。
一行が降り立ったのは渋谷駅東口の真下
ここには渋谷川という名の川が地下の住人となっていた
実はかつて渋谷には多くの川があった。
それらはまさに渋谷の景色の一部となっていたのだ
その川の1つを大正時代に撮影した写真が残っていた。
この美しい光景をたたえたと言われるのがあの誰もが知る歌だ
「春の小川」の舞台になった川。
・「春のうららの隅田川」違う違う!それじゃないでしょ。
・「春の小川はさらさら行くよ」か。
(「春の小川」)・「春の小川はさらさら行くよ」・「岸のすみれや」・「れんげの花に」・「においめでたく」・「においめでたく」・「色うつくしく」・「色うつくしく」・「咲けよ咲けよと」ちょっとメロディーが。
サヘル…申し訳ないです。
(田中)そんなきれいなね歌になるぐらいきれいな川だったんだ。
さあ今上見上げると天井があるんですけれども。
前回の東京オリンピックの前ぐらいまでは川が本当に外に出てたんですけど…
実は昭和39年のオリンピックを控えた東京の川は生活排水や工場排水によって悪臭を放っていた
渋谷にはオリンピック関連施設が密集し世界中からの観光客が見込まれた
そのため渋谷の川の多くにフタをし下水道として使うことにしたのだ
この辺りっていうのはね。
そうなんですよね。
まさに国際的にいろんな国の方々が来るっていうことで多分「東京の見せ方」というのも意識されたと思うんですけどそういう思いでこれ塞いだという部分もあるんですかね。
そういった目的もあったかもしれないですね。
はい。
(サヘル)そうなんですね。
オリンピックを機にフタをされた川。
その上には多くのバス停留所タクシー乗り場商業施設などが作られていったのだ
更に先へと進むと頭上にある異変が
天井を見上げていてさっきより丈夫になってるなというふうに感じたりしませんか?
(田中)そうですね。
(サヘル)実はこの上に「あるモノ」があるからこそこの天井を当時の職人があえて丈夫に作ったそうなんですが。
「あるモノ」?
ひときわ頑丈な鉄筋コンクリートの天井。
先ほどの天井と比べるとその差は歴然。
この上に何が?
ヒント何か森さんから。
先ほど…駅?渋谷駅?はいそうですね。
支えるためにあえて丈夫に。
そうかそうか。
川の上にね東急だとか渋谷の駅があるっていう感覚ないもんね。
頑丈な天井があるのは川のこの辺りの部分。
上には百貨店に加え渋谷浅草間を結ぶ銀座線が。
川の上にはさまざまな文化が息づいていた
ここで爆笑問題があることに気付く
干上がっちゃったの?川をフタしたっていうことは別に分かるけど川がなくなるわけじゃないもんね。
そうなんです。
私たち先ほどから川の中を歩いて…うわあ〜!すいませんすいません。
コケてしまいました。
そうなんですその秘密がこの先にあるので行ってみましょうか。
先へ進むと正面に大きな壁が
このコンクリートの…川移動さしたの?はい。
そうなんです!向こうに渋谷川は流れてんだ今でも。
あそういうことですか。
へえ〜知らなかったねえ!
実は街の再開発に伴い4年半の歳月をかけ川を動かす工事が行われていた
今まさに作られている巨大地下空間のために川を動かす必要があったのだ
移設された渋谷川を見に一度地上へ
さっきここから入ったんだよ。
こんな所に。
さっきいただろここに。
時空も超えてんの?ねえ。
川の入り口を下りていく
(サヘル)ここがまさに新しく作られている。
はい。
(田中)これ皆さん今働いてるのは移設のまだ途中ってこと?そうですね。
まだ実は…
(田中)あそうなの?ってことはさっき僕らがいたとこ水流れてた?つい先日まであちらのほうに流れてまして。
(田中)ついこないだまであそこ水流れてたんだ。
(田中)切り替えたばっかりなんだ!
長さ160メートルの新しく作られた渋谷川
おや?ここにも川とは思えないほどの水しかない。
一体なぜ?
今現在渋谷川の水はどこ行っちゃってんの?そういうことなんだね。
はい。
説明しよう!渋谷川の上流には堰があり水処理施設へ流す構造になっている。
大雨が降って水かさが増すと堰からあふれた水を渋谷川が受け入れ東京湾へと送り届ける役割を担っているのだ
更に歩を進める一行。
その先で待ち受けていたのは?
あっすごい!すご〜い!あっこんなことになってんの!?あそうかそうか。
(サヘル)ホントの川に出ました!
(田中)すげえ!ホントの川になってる!
(サヘル)すご〜い!
(田中)こんなことになってんのね。
突如外界にさらされた川がお目見えした
ちなみにこの水は雨水や工事の際に出た地下水などである
(田中)これはどういうこと?これは国道246の下を今。
(田中)246は今どこをどう走ってるの?246はこうです。
あこう走ってるのね。
これが246ね。
渋谷川。
街の発展によりフタをされた部分と日の光を浴びることが許された部分とを併せ持つ世にも奇妙な川
これはなんかすごい景色だね。
すごいです。
こんにちは。
どうしたんですか?
(田中)工事ですか?すいません不審者じゃないですよ。
大丈夫でしょ。
不審者じゃないですよね。
大がかりな川の移設工事を行ってまで一体どんなものを作ろうというのか?
今回渋谷の地下に地下広場を整備する計画になってまして。
地下広場!その地下広場にもともとの川がちょっと支障しちゃうので川を移設して広場を整備するという。
なるほど!地下広場?何なんだよ?地下広場って何?
100年に一度とも言われる…
2020年の東京オリンピックの開催前後に駅周辺には新たな建造物が次々と建てられる
そして地下では大規模な開拓。
その皮切りとして現在駅東口の地下部分の工事が始まっていた
その空間がすごいのが森さんたちはその空間を作るために一から掘ったんですって。
空間を利用したわけじゃなくて新たに空間を作った。
そうなんです。
お二人は…掘ったこと?なくはないやな。
どういう質問なの?金魚死んじゃった時とかさ。
庭にね俺も死んだインコだハムスターだ埋めたことありますよ。
俺埼玉だから結構芋掘りとかよく。
しましたか。
ですよね。
そのレベルだったら怒るよ。
ここから渋谷地下計画の最大の見どころへいよいよ潜入だ
(田中)うわ!
(サヘル)気を付けて下さい。
(田中)こんなの。
(サヘル)うわ〜すごい!
(田中)いやまたすごいね!
中では広大な地下空間がまさに今形づくられていた
お二人に今こちらの壁。
実はこれ。
さっき入って頂いた川の外側になります。
外側ね。
川の外側ね。
その壁なんですよ。
すごいですよね分厚いね。
(田中)あっ結構地下深いよこれ。
どうなってんのこれ?
(サヘル)建物で言うと地下7階まで。
そうですね。
ここに出来るのは今の渋谷が抱える問題を解決する広場だ
8つもの路線が乗り入れる渋谷駅。
中でも大きな課題の1つがこの部分。
利用客の多いこちらの2つの改札の行き来は途中ぐるりと回転しながらエスカレーターを乗り継ぎ一度地上に出るといった迷いやすい要素が満載
そこでこの地下広場を作り分かりにくい乗り換えをスムーズにさせようというわけだ。
来るオリンピックで大量に押し寄せる外国人更には今後増加する高齢者にとって優しい街づくりを目指しているのである
しかし渋谷の地下空間を作るには大都会ならではの難しさがある
ちょうどですねここあの白いシートが見えてる所が実は半蔵門線の地下鉄のですねコンクリート構造物が出てきてそれが今見えてる状態です。
へえ〜!でこちら側は逆に今度副都心線の駅になります。
(田中)こんなとこ走ってんの?ええ。
(田中)え〜!すごいね。
渋谷は地下も大混雑。
それが工事の難易度を上げている
「この裏副都心線」。
これか。
そうなんです。
「接触注意」!
(田中)「接触注意」ってこの向こう側副都心線走ってる?そうですねはい。
厚みは?壁は1メートルちょっとですね。
え〜!1メートルちょっと!すごい。
1メートル!それで向こうはもうバンバン走ってる。
つるはしでコンってやったらわ〜って。
開通しちゃうよね。
既に地下にあるさまざまな施設を傷つけることは決して許されない。
慎重さと高い技術が求められる作業だ
更に他にも乗り越えなければならない問題があった。
それは渋谷特有の地盤だ
浅い所はこういった砂なんですけど途中でこういった石が出てきてまして。
(田中)これはやっぱり川?そうです。
これは…渋谷の地形は谷になっておりますので非常に地下水位が高いんですね。
なのでホントに…こういったような土留めの。
あこれがそういうことね。
はい。
土留めをいたしまして水が入ってこないような形でこういった地下の空間を確保して下から構造物を立ち上げていくといったような。
大変。
ある意味…もちろんそうでしょうね。
今回川の移設もしておりますので今日は雨が降っておりませんのでああいう形で普通に歩けたんですけど…
(田中)そこが一番やっぱ怖いですよね。
その辺の作業員の方の避難とかその辺もしっかりと安全を確保しながら。
それはもちろんね訓練もやってるでしょうし。
限られた空間ややっかいな地盤と格闘しながらの工事。
世界屈指の難関土木現場なのだ
ここであした誰かに教えたくなるイマドキの地下事情をご紹介
まずこちらなんですけどもこれは電気ガス上下水道通信といった…
(田中)共同溝っていうのね。
共同溝は総延長100キロを超える。
現在都心の国道という国道の下に整備されている。
巨大地震からライフラインを守る鉄壁の備えなのだ
電信柱見なくなったもんね。
だいぶなくなってきました。
続いてこちらです。
あら何これ!
(サヘル)すごいでしょ。
これはですねオフィスビルの地下2階にあった発光ダイオードの光で育てる野菜畑。
(田中)野菜畑?
地下深くで育てられる野菜
栄養分を溶かした水で栽培される
LEDの安定した光によって地上より早く大きく育つ。
異常気象が起こっても地下では関係なし
これすごくないですか?地下ですよ。
地下農場。
続いて国を越えます。
こちら。
えっこれ地底なの?
(田中)中?
(サヘル)こんな感じです。
(田中)うわうわうわ!何これ!
(サヘル)部屋の温度が一定でとても過ごしやすくしかもネットもつながるそうです。
(田中)ネットつながんだ!
ここはオパールの採掘場として知られる
ハンターが自ら掘った穴を住居として利用したのをきっかけに現在では2,000人もの人が地下に住んでいる
住居の他にもレストランや教会書店ホテルなど一とおりの施設がそろっている
洞窟ならでは。
1年を通して気温がほぼ変わらない。
つまりエアコンいらず!
最後にクイズです。
実は日本で90年代東大教授を中心に進められていた驚くべき地下計画があったそうなんです。
それは次のうちどれなのか。
どうです?地下飛行場かな。
だからその飛行場がね地下飛行場って普通聞いたらさ意味分かんないじゃん。
飛行機ね地下になんて。
でも正解。
ピンポン。
すいません。
ごめんなさい。
なんと飛行機までも地下に飛ばす計画が進められていた。
地下に飛行機を飛ばせば機体を上空まで上昇させる時間を短縮でき騒音問題もクリア
さらに地上がどんな天候でも地下では心配ご無用
しかし莫大なコストや研究者たちの高齢化により計画は頓挫
だがいつの日か飛行機が地中を飛ぶ日が来る…かもしれない
では渋谷地下空間の探検を続けよう。
ここには災害に強い街づくりに役立つ巨大施設が出来上がるという
先ほど見ていきました川あったじゃないですか。
今まさに川の真下こちらにいるという。
待って下さい待って下さい!まさにここがポイントです。
この水色のこの囲ってある場所。
地下3階から地下7階までをぶち抜いた空間は一体何になる?
この施設は何だと思いますか?銭湯。
銭湯…あでも悪くはない。
近いです。
すごく近い。
お〜いい!あっ正解はこちらです。
雨水ね。
そうここに出来るのは25メートルプール8杯分4,000トンもの雨水をためることのできる巨大貯留槽である
渋谷駅周辺は谷間にあるため集中豪雨が降るととたんに街はご覧のとおり
こうして作られることになった巨大貯留槽。
実は東京には同じような施設が主なものだけでもここ5年で5か所も作られている
ただ地上にたくさんビルが出来るだけではなくてですねこういった…やりがいあると思いますよ。
しかも渋谷世界の中でも相当な街ですからね。
そうですそうです!ギャルとか歩いてる。
お前ら俺が作ったとこ歩いてんだぞっていう。
ホントそうですよね。
なんにも知らないでたむろしてるけども。
そこでお二人。
もし爆笑問題さんのお二人が新しい地下空間を作るんでしたらどんな地下空間作りますか?地下帝国。
地下帝国!どんな帝国ですか?要するにもう田中が王様で。
俺が王様なの?世界征服。
世界征服したいんですか?俺の意見じゃねえし。
何なんだよ地下帝国って。
チビのほうが偉い地下では。
でも真面目にどんな地下空間作りたいですか?真面目に…。
いやだからそれこそ広場もないじゃない。
都心なんか。
野球場とかゴルフ場とか。
ね地下ゴルフ。
面白いですね。
私逆に言っていいですか?結婚式場を作りたいです。
あ地下の?地下の。
そこで愛のちかいをちかうんです。
あ〜そのダジャレが言いたいだけなんだろ?もうさあ。
2015/11/04(水) 22:55〜23:20
NHK総合1・神戸
探検バクモン「地下大改造428(シブヤ)」[解][字]
変貌を遂げる渋谷の地下空間へ!かつて清らかな水が流れていた「渋谷川」を目撃。2020年東京五輪を前に“ある問題”を解決するための「新たな巨大地下空間」にも潜入!
詳細情報
番組内容
常に変貌を遂げる大都会・渋谷。その知られざる地下空間に潜入!まず足を踏み入れたのは、謎の巨大穴。ここは、「渋谷川」と呼ばれ人々に親しまれてきた川の、変わり果てた姿だった。その渋谷川の移設工事がこの度行われた。2020年の東京五輪を前に、渋谷が抱える“ある問題”を解決する「新たな巨大地下空間」を作るという。爆笑問題は、工事真っただ中の“未来の巨大地下空間”へ!そこで目にした驚きの地下建造物とは!?
出演者
【ゲスト】サヘル・ローズ,【司会】爆笑問題(太田光・田中裕二),【語り】木村昴
ジャンル :
バラエティ – トークバラエティ
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
バラエティ – 旅バラエティ
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