カンブリア宮殿【不動産会社の超地域密着経営が、地域を維持する原動力に!】 2015.11.05


外房は九十九里浜
名物はいい波が立つサーフスポットに…
お〜っ!このふっくらとした身が自慢
確かにこれはうまそうだ。
焼きたてはどうかな?
外房のほぼ真ん中に位置する
街の一角にはこんな高級住宅地も。
千葉市のベッドタウンとしても人気上々。
で今夜の主役は…
地元ではとっても有名なこの会社。
軒先には大勢の人たちが。
何をしてるのかと思ったらなにやら販売中
並んでいたのは野菜や果物。
これが安い!
その隣のかぶは3つで50円だ!
だからお客の手もついつい伸びる
これおでんに入れられるね。
さてこの建物何の会社だと思います?答えは表の看板に
なぜ不動産屋さんが野菜を売っているんでしょう?
お客の要望に応える不動産屋さん。
その2階には行列が
皆さんのお目当てはレストラン
20種類の家庭料理が食べ放題というランチバイキングだ
どれだけ食べても
この内容でこれはお得と近所の主婦で賑わっている
(スタッフ)どうですか?いい。
お客の要望を次々に叶えてしまう不動産屋さん。
本業は1階のこのスペースでやっていた。
ちょうど土地の売買契約中
業務の一つが賃貸物件の仲介。
こちらは大里が自ら建てた物件
子供が手を離れた夫婦にちょうどよさそうな1LDK。
そこにはこだわりも
床は無垢の木材壁はしっくいと天然素材を使っている。
庭もついて
その他住宅を販売するだけでなく建築の請負
持ち主が住んでいない土地の管理なども行っている
この日の夕方大里からは…
(歌声)
今度は歌!?不動産屋さんなのに歌!?この会社どうなってんの?
大網白里市の不動産屋さん。
大里で始まっていた音楽イベント。
するとみんなの前に出て踊り始めた女性が
実はこの元気がいいおばさんこそ…
イベントに参加したお客は…
よかったよかった。
思わず抱きつくほどの熱烈ファンだ
変でしょ?
こうしたイベントはやっぱりお客さん集め?
客集めではない!この意外なことだらけの会社を街の人たちはどんなふうに思っているのか?
地域貢献で一番?どういうことなのか?
社員たちの一日を追ってみた
大里の社員が現れた。
そして始めたのは…
実はこの大網駅通勤通学の人を送る車が入ってきて混雑しバスが時間どおりに運行できなかった
なんとかならないかという住民の声を聞きつけた大里の社員が自主的に交通誘導を行っている
バスが来たら大きく手を振り周りの車にバス停まで入ってこないよう伝える
こうしてバスはスムーズに入れるようになり時間に遅れることも少なくなったという
更に1時間がたった
今度は海岸に野老をはじめとする大里の社員が。
台風でゴミが打ちあげられ汚れてしまった浜。
これを住民と一緒に掃除する
掃除する範囲を小さく絞り集中的にやるのが大里流。
この日は総勢20人で30分精を出しこんなに汚かった海岸が見違えるほどきれいになった
交通整理や清掃を終えた社員が出社しここからようやく本業が始まる
ところが業務が始まったオフィスにいたのはあれ?赤ちゃん?
(スタッフ)そのお子さんは野老さん…。
具合悪そうなんだよね。
そう大里は
なんらかの事情がある社員は職場に子供を連れてきてもいいことになっている
そして午前10時を過ぎると会社のいたるところでいろんな催しが始まる
お昼にはコンサート。
不動産とは関係なく地域の皆さんが一日中出入りしている
社員は地域活動にどれくらい時間を割いているのだろう?
入社3年目の仁茂田にある日のスケジュールを書いてもらった
駅で掃除をしてから午前中はオフィス業務。
午後はほとんど高齢者向けのイベントにかかりきり。
この日は会社の仕事が5時間半。
地域活動には6時間半を使っていた
地域活動はどれくらいの種類をやっているのか見せてもらった
ここですねこのページが。
子供を預かる学童保育にさまざまなカルチャー教室。
清掃も駅前だけでなく学校や病院などいろんな場所でやっている
大里主催の活動がほぼ毎日行われている。
だから社員のなかにはこんな人まで
こうした地域活動は本業には関係ないと野老は言うがお客は?
この圧倒的な信頼で経営も
今夜は本業と同じくらい地域に貢献しまくる世にも不思議な不動産屋さんが登場だ
皆さんに大きな拍手を!このVTR見てると何の会社なのかわからなくなりそうですが。
まずですねこれを見ていただきたいんですけど。
これ大里綜合管理がやってる地域活動です。
280くらあるんですけど。
こんだけの地域活動っていうものがですね民間会社でありながらどうして必要なんですかね。
聞くところによるとですねうちのスタッフから聞いたんですが大里の場合それほど社員とか従業員の皆さんのお給料も特別高いわけではないと。
そりゃあそうですね。
社長も。
うん。
そうですね。
社員とか従業員の皆さんはどういったモチベーションで働いてらっしゃるんですかね。
なるほど。
ありがとうっていう言葉が嬉しいっていう方もいらっしゃいましたけどVTRでは。
なるほど。
それはまぁそのためにおやりになってるわけじゃないですけど結果的に社員教育になってる…。
そうです結果的になってます。
会社に子供連れてきてもいいわけでしょう?はい。
会社に子供なんか連れてきてどうすんだ!みたいな感じの人もいるかもしれないんですけど大里はどうしてそれがオッケーなんですか?大里に絶対こういう人はダメとかいうのいますか?そういう人材ってあまりいないんじゃないですかね。
そんなことないですよ。
そうですか。
村上さんはどうですか?僕ですか?僕掃除がたぶんダメかもしれないですね。
でも他のことで何か役に立とうと思えることあるじゃないですか。
今こうやって見てたんですけど。
この中じゃなくたっていいじゃないですか。
そうですか。
すごいその考え方。
小池さんは?いや私だから皆さんを見てると自分はなんで怠け者なんだと思ってしまうくらいすごいなと思って見てたんですよVTR。
でもなんか自分ができることって何だろうって今のお言葉聞いてそういうふうにとらえたら…。
2回もきれいって言われました。
それだけでも嬉しい。
そうそういう…。
いやちょっと頑張らなきゃな。
地域活動に信じられないくらい打ち込む不動産屋さん。
実はそこには悲痛なきっかけが
大里の方向性を大きく変えた出来事とは

(比嘉)ねぇこのデータ古くない?
(後輩)あっ本当だ・・・大丈夫!今から巻き返せる!よしっ!急ぐよ!ハイッ!あっすみません!大丈夫!いかがですか?
(得意先)決まりだな
ビジネスで攻める人の世界最軽量「新レッツノート」
神戸サイコー!神戸牛サイコー!
(メール着信音)えっ明日から?
この日は大里恒例の一大イベントの当日
主役はこの元気なおじさんとおじいちゃんたち。
そして始まったのは管理している土地の草刈り大会。
実はこの土地管理こそ大里のビジネスの根幹となっている
何もせず放っておくと草が伸び放題になりゴミを不法投棄されトラブルになることもある
だから大里は…
刈りあがったところで植えたのはスイセンの球根だ
春になればこんなふうにかわいい花が咲く。
その風景を写真に収め業務報告とともに顧客に送っている。
大里に土地の管理を頼んでいる人を訪ねてみた
こんにちは。
横浜の柴田さん一家。
長男の祢朋君が大里から送られてきたという写真を見せてくれた。
これが年2回来れば安心する。
更に管理を頼むと嬉しいことも
その週末黄金色に染まったのは大里の田んぼ。
そこに柴田さん一家の姿があった
始まったのは大里が管理を頼まれているお客さんを招待したのだ
捕まえろ捕まえろ頑張れ。
とって!お前捕まえたことねえのかよ。
こうして自然を楽しんでもらう
そうこれは土地の管理をさせてもらっている感謝の気持
毎年安定して入ってくる土地管理の収入があればこそ地域の活動に打ち込むことができるという
野老に土地管理の仕事を勧めたのは先代社長の母セヨ子だ
そもそも大里綜合管理は今から40年前以前不動産会社で働いていた経験を持つ母セヨ子がおこした。
夫と離婚し5人の子供たちを養うため土地勘のあった房総で始めた街の不動産屋さんだった。
女手一つで大学まで出してもらった野老は母を支えたいと卒業と同時に入社。
当時は他の不動産屋同様物件の売買や仲介が中心だった。
だが母は野老に土地管理業務に重点を置くよう強く勧めた
野老は都会で暮らす土地の所有者を調べ草を刈るからと営業…
そして34歳で母から会社を引き継いだのだ
しかし社長になって3年目会社の運命を大きく左右するあってはならない事故が起きる
それは管理する土地で木を伐採していたときのこと。
木にロープをかけ農道の反対側のトラックで引っ張り上げようとすると
22歳の大学生が乗ったバイクがロープに気づかず突っ込んでしまう
出先にいた野老にその学生が死んでしまったことが告げられた
野老は遺族に償いを続けながらなぜこんな事故を起こしてしまったのかをずっと考えた。
そして自分たちに足りなかったものに行きつく
それは
気づく力を身につけたい。
そこで始めたのは
それも生半可なやり方ではない
トイレの便器は蓋まで手洗い。
道でひざをつき隙間に生えた苔まで取る
こうして掃除をしているといろんなことに気づくようになるという。
駅の周りを掃除していた野老は人の気づかないことに気づいていた
実際掃除を通して気づく力が養われているのを感じるという。
こんな取り組みを始めて18年
おはよう!
野老は地域に芽生えていた新たな問題にも気づく
しかしいったいここは?
ここは日本に研修に来た外国人が現場へ行く前にまず訓練を受ける施設
休憩所。
(一同)休憩所。
1か月で基礎的な日本語や習慣を学んでいく
この施設を通りかかった野老がまず気づいたのはゴミの出し方
気づいた野老は単身乗り込み彼らに手本を示し正しい分別を教えた
押しかけ女房のように指導を続けること2か月
今では…
そして日本式の掃除もできるように。
施設は見違えるようにきれいになりゴミ箱までこのとおり
(スタッフ)楽しいですか?
更に会社へ招き地域の人たちとの交流の場も作った。
結果彼らへの偏見も少なくなったという
気づく力が地域まで変える
野老の信念の行動が大里綜合管理に関わる人たちに笑顔の花を咲かせている
ベトナムの方たち楽しそうでしたけどどうしてあそこまでやるんですか?いや〜それはすごいことですよ。
彼らにとってはすごい大事なスキルを身につけたようなもんですもんね。
大里の場合不動産業が本業ですけど土地管理っていうのはこれは重要な収入ですよね?そうです。
草刈りそのものはどんな人がやられているんですか?定年はなく…。
弔辞を読む?読みます。
結構悲劇的な転機っていうか人身事故が起こるわけですけれどもあれ以来ですね大里っていうのは何が変わったんでしょう?こういうことが変わったと思います。
でも大里はちゃんと売り上げも出してるし利益もあるから続いてるわけですよね?当たり前ですけど。
そうです。
売り上げ上げることは悪いことだっていう思いがあるんじゃないんですか?僕ですか?全然…ないですよ。
社会とか地域から。
そうです。
大勢の人たちが集まってきた場所は大里が請け負った建築現場。
集まった人たちの手にはビニール袋。
いったい何が始まるのかと思ったら…
なんだ?いろんなものが降ってきたぞ!
お金お金…。
お金が!
地域とつながる不動産会社大里綜合管理。
この日始まったのは…
上棟の済んだ建物から物を投げる上棟式。
昔はこうしてお餅やお菓子などいろんなものを投げてご近所さんにあいさつしていた。
今はとんと見なくなった伝統儀式だ
しかし大里では施主さんにやってみないかと積極的に勧めている。
子供からお年寄りまで懐かしの儀式に夢中だ
まかれているもののなかにはお金も。
ご縁がありますようにと5円玉と50円玉が
野老が上棟式を勧める理由は…
乾杯!
参加したご近所さんたちも
施主の夫婦もやってよかったと実感
地域のことを考え抜く野老。
本社では地域の埋もれた財産を活かす試みも行っている
それがこんな教室。
この日は植物画
埋もれた財産とはこうした高齢者のこと。
76歳の岡本さんは元郵便局の局員。
60歳で定年退職すると趣味の植物画に没頭するように。
それが野老の目にとまり1人で楽しむだけじゃもったいない。
みんなに教えてと講師に招いたのだ
地域に還元しようと始めたのがその名も…
知識や技術を持ちながらのんびりリタイアしていた人たちを講師に招きさまざまな教室を作ったのだ
サラリーマン時代は中国での仕事が多く中国茶の知識を身につけた。
今ではここで教えることが生きがいになっている
高齢者も地域も嬉しい交流の輪が不動産会社から広がっている
でも地球塾っていいアイディアですよね。
はい。
それでちょっとお金もらえるんですよね?1人からですか?そうです。
僕『55歳からのハローライフ』っていうのを書いてですね退職した団塊の世代の人が再就職ってものすごく難しいんですよ。
かつ女性と違って男はですねなかなか地域社会とかに入っていきづらいんですよ。
それをこう…うまく解決したアイディアだなと思って。
人々との結びつきが薄くなってるとかコミュニティが壊れてきてるとかってよくいわれますよね。
そのときに僕は大里がやってることはモデルになると思うんですよね。
そうやって思った場合いちばん大事なことって何ですか?欲かかない?増え続けていくんでしょうねこの地域活動も。
そうですね。
あの震災のときも野老は動いた。
そして被災地でこんな笑顔が。
野老は何をやったのか?
僕はほんとなんかアイディアウーマンだなと思うんですけど。
そのアイディアの源泉っていうかですねアイディアが湧いてくるところっていうのは何なんでしょうね?そうすると自分が欲しいっていうことでSOSでこっちに来るけど確かにそうです。
収録を終えて村上龍はこんなことを考えた
2015/11/05(木) 22:00〜22:54
テレビ大阪1
カンブリア宮殿【不動産会社の超地域密着経営が、地域を維持する原動力に!】[字]

大里綜合管理は、地域住民から愛され、高い信頼を得ている不動産店。学童保育やカルチャー教室等の地域活動を283も行っているのが理由の1つ。その不思議な実態に迫る!

詳細情報
番組内容
千葉県大網白里市にある、小さな不動産会社「大里綜合管理」。一見どこにでもありそうな街の不動産店だが、実は、地域住民から驚くほど愛され、住民の高い信頼を勝ち取ってきた奇跡の不動産会社だ。そんな不動産会社を率いるのが社長の野老真理子(ところまりこ)。この野老が生み出した大胆な戦略で地域住民は、街の小さな不動産店にすぎなかった大里綜合管理を、驚くほど熱愛しているのだ。
番組内容続き
その原点にあるのが、仕事でも、ボランティアでも、そこに問題があることに気づいたら、すぐに行動を起こしてきたという大里の経営方針にある。いま大里が取り組むボランティアなどは283種類。仕事と地域活動に、もはや境界線がない状態にまで拡大してきた。「地域と共に…」という類を見ない戦略で生き残りを目指す、大里綜合管理の世にも不思議な実態を徹底解剖する!
出演者
【ゲスト】
大里綜合管理株式会社 社長 野老真理子(ところまりこ)
【メインインタビュアー】村上龍
【サブインタビュアー】小池栄子
関連情報
【ホームページ】
http://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/
【公式Facebook】
http://www.facebook.com/cambrian.palace
【公式Twitter】
https://twitter.com/cambrian_palace

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