日本有数の港町が揺れている。
去年だけで300人を超える住人がある所に行ってしまいごっそり街から消えたというのだ。
取材で浮かび上がったのは若い女性たちが次々に渡ったという謎の橋。
こよいはあなたの街でも起きているかもしれない大問題。
次々と若い人たちが渡った謎の橋って。
謎の橋なんて日本にあるの?意味ありげな。
大事件だね。
さあご覧に入れます。
驚いて下さい。
テーマはこちらです。
「ミステリー?街から女性がどんどん消えていく!?」。
舞台は漁業が盛んな千葉県の有名な銚子市。
立派な船が並んでましたよ。
そうなんです。
そこでですね去年街の人がごっそりとある場所に消えていった。
そういう消え方はしてないと思う。
フワフワって…。
さあその数去年で300人だそうです。
それはすごいね。
(久保田)1年で…。
調べていくとこのごっそり人がいなくなる現象毎年同じような事が起きている。
毎年いなくなってるの?しかも20代30代の若い女性が多く消えていっている事が分かってきました。
さあ若い女性に何があったか。
どこへ行ったのか。
はいまいりましょう!所さん!大変ですよ。
問題の千葉県銚子市は東京から車で2時間。
太平洋に面する漁獲量全国1位の港町。
新鮮な海の幸が観光客にも人気だ。
そんな銚子からなぜ若い女性が大勢消えたのか?早速聞き込みを開始!すると…。
男性が指さす方向には大きな橋が。
聞けば利根川に架かるこの大きな橋を若い女性たちが大勢渡っていったという。
その先に一体何があるというのか?早速橋を渡ってみると…。
県境を越えて茨城県の神栖市という町に到着。
至って普通の町に見えるが…。
とその時!茨城県なのになぜか千葉ナンバーの車ばかり。
消えた女性たちと何か関係があるのか?児童館だという立派な建物には大勢の女性たちが。
早速話を聞いてみると…。
いた!銚子から消えた女性を発見!聞けばこの2人数年前銚子からあの橋を渡ってここ神栖に引っ越してきたのだという。
その後も同じ理由で銚子から引っ越してきたという女性たちを次々発見。
しかしここで一つ疑問が。
ディレクターが橋を渡って銚子に戻ってみると…。
市内の公園に設置された遊具は最近交換された新品ばかり。
子ども用品を取りそろえた大型スーパーも充実している。
ディレクターは再び橋を渡って神栖に戻り児童館で会った女性の一人を訪ねる事に。
失礼します。
出迎えてくれたのは自分は銚子で生まれ育ったという30代の女性。
7年前にあの橋を渡って神栖に移り住み現在は3人の子どもと夫の5人で暮らしているという。
女性が橋を渡る決心をしたのは2人目の子どもが産まれた時。
偶然ネットである情報を見た事がきっかけだった。
保育園の保育料?結婚当初は銚子で暮らしていたという女性。
工場に勤める夫の給料だけでは不安だと長男を月5万円で保育園に預けパートを始めた。
そんな中2人目の子どもを出産。
そう考えていたやさきネットで目にして驚いたのが隣町神栖の格安保育料。
1人目は3万円。
2人目は半額。
3人目からはなんと無料になるという。
更に調べると神栖で子育てをすれば…自然豊かな銚子で子育てしたいとずっと思っていた女性。
しかし神栖への移住にためらいはなかったという。
その後の調べで過去5年間に銚子から橋を渡って神栖へと移り住んだ人は1,500人。
多くが子育て世代で中には銚子市役所の職員がいた事も判明した。
もしもしNHKの熊谷です。
それにしてもなぜ神栖市はそこまで子育てにお金を出してくれるのか?市役所を訪ねると担当者からいきなり物騒な言葉が飛び出した。
一体何の事だ?担当者が見せてくれたのはあるリスト。
将来二十歳から39歳の女性人口が少なくなる事で消滅しかねない街の名前が並んでいた。
このリストによれば全国に1,800ある市区町村のうち半数が将来若い女性が減って消滅する可能性があるというのだ。
周辺の自治体に先駆け子育てしている女性たちが喜ぶサービスを行ってきた神栖市。
気が付いたら隣の銚子市から橋を渡ってどんどん子育て世代が移住してきたという。
余裕たっぷりに答える担当者。
とその時リストを見ていたディレクターがある事に気が付いた。
えっ?銚子市はこのままだと将来消滅しかねないという事か?再び橋を渡って銚子市役所の担当者に事情を聞く事に!銚子市も子育て世代の女性にもっとサービスした方がいいんじゃないですか?聞けば銚子市今深刻な財政危機に陥っているという。
大きな原因は長年赤字続きの市立病院。
市は赤字を補てんするため年に数億円をつぎ込んでおりほかの住民サービスを充実させる余裕がないというのだ。
見回してみると市役所はスカスカ。
最低限必要な行政サービスを維持するため職員200人を削減したためだという。
取材の最後銚子で新たな事態が起き始めているという情報を入手した。
(取材者)わあ〜完全に扉外れちゃってる。
訪れたのは人の気配がほとんどしない住宅街。
どうも神栖に移り住んだ子育て世代に呼ばれ高齢者までもが橋を渡り始めているという事のようだ。
子育て世代へのサービスの格差で起きた住民流出。
その後の調査でこうした状況が各地で起きている事が判明した。
こんな事あるんですね。
こういう事だったんですね。
銚子市も手をこまねいている訳ではありませんで。
例えばですね子育て支援おととしから拡大しています。
子どもの医療費の助成の対象は小学校3年生まででしたが中学3年まで対象にしました。
しかも自己負担額通院1回300円。
神栖市よりも安くしました。
いいじゃない。
そういうの前に出さないとね。
スタジオには今日も専門家の皆さんにお越し頂いています。
この住民サービス問題についてご意見のある方。
(3人)はい。
では犬山さんお願いします。
私今ちょうど33歳で…ただただ気持ちいい都市だから住もうじゃないんだね。
調べてみたらこんなに差があるのかと。
題して「あなたの知らない“行政サービス格差”」のコーナー。
これ慌てる人もいるだろうね。
「え〜!」なんて。
まずねこれです。
出産の助成金が全然違います。
東京・港区の場合です。
最大…。
60万まで区が持ってくれるの?はい。
分娩入院タダでできます。
あらすごいわねこれ港区。
同じ東京でも金銭的な負担を特別してくれない場所もあります。
大きいですね。
さあ次は子どもの医療費の差です。
北海道南富良野町のケース聞いてびっくりです。
大学や専門学校に通っていれば22歳まで全額医療費を助成してくれると。
すごいなおい!しかもですねなんと町外の病院でもOK。
これどういう事かというと保護者の方が南富良野町に住民票を置いていさえすれば子どもがほかの自治体に引っ越していてもそこでかかった医療費全部南富良野町が負担しましょうと。
え〜!かっこいい!出ます!まあ皆さんの話聞いているとですね日本の住民サービスはまだまだスケールが小さいですね。
世界にはびっくりするような住民サービスがあるんです。
中でもすごいのがカタール。
石油や天然ガスなど資源が豊富なんですけども。
よいしょ。
「スーパー“住民サービス”inカタール」。
まずはね電気代水道代が無料。
無料です!あんな乾燥地帯なのにね。
年間降雨量は少ないけど無料!それだけじゃない大人も子どもも病院の診療費は全てタダ!大人も?大人もです。
幼稚園から大学まで教育費は無料。
しかも結婚して申請すれば土地を無料でもらえます。
だからといってこれいい情報だけどカタールに住めないもんね。
さあ所さん所さん。
話はねまだ終わりじゃないんです。
勝ち組だ負け組だと呼んでもいいような状況が生まれつつある中でうちはもう将来ギリギリどっちになっちゃうんだろうという瀬戸際の自治体がこの秋全国的に行われたある調査を固唾をのんで見守ったというのがあります。
これです。
国勢調査。
5年に一度の国勢調査。
今回ですね私たちはこの国勢調査に町の命運を懸けているという所を聞きつけて取材してまいりました。
ここです。
九州福岡県福岡市のすぐ隣にある那珂川町。
行ってまいりました。
所さん!本当に大変ですよ。
国勢調査で分かるの?国勢調査が始まった9月。
ディレクターが問題の福岡県那珂川町の役場に向かった。
国勢調査を取りしきっている部署を訪ねてみると…。
なぜかそろいのユニフォーム。
しかも背中には5万の文字が。
ちょっとこっち向いて。
まさしくここに書いてあるとおり「市になろう」。
でもそれが国勢調査と何の関係があるというのか?すると担当者が分厚い法律書を取り出した。
法律によると町が市になるためには国勢調査で人口が5万人を超える必要があるという。
実は那珂川町国勢調査には苦い思い出があるという。
5年前に行われた前回の調査で5万人に僅か220人足りず市になる事ができなかったというのだ。
それは5年越しの町の悲願だというのだが…。
なぜ那珂川町はそんなに市になりたいんだ?事情を聞くため町長室を訪ねてみると。
町長によれば那珂川町の周囲の自治体は全てバブル期までに人口が5万人を超え市になった。
以来唯一の町となってしまった那珂川町は企業誘致などで苦戦を強いられてきたという。
実際隣の春日市や筑紫野市では大型量販店や大規模マンションの建設が進み人口増加が望まれる。
そんなニュースを耳にする度町長の危機感は募ったという。
今回の国勢調査で悲願の5万人を超えるため数億円を使ってさまざまな取り組みを続けてきた那珂川町。
2年前には全国でも珍しいある住民サービスまで始めていた。
これがチラシがあるんですが…なんと住宅を購入して那珂川町に住めば固定資産税分を最大100万円返金するというのだ。
ただし今回の国勢調査に間に合わせるため9月30日までに家に住んだ人限定のサービス。
その結果は?これまでに65世帯211人がこの制度を利用し新たに那珂川町に移り住んできたという。
国勢調査が始まって3週間がたった10月1日。
町は役場がつかんでいる人口を発表した。
その数5万140人。
目標達成で大喜びと思いきや…。
役場の幹部職員を集めた会議で町長から出た言葉は…。
なぜか浮かれている様子は全くない。
国勢調査の担当者に聞いてみると意外な言葉が…。
聞けば今回町が発表した人口は那珂川町に住民票を置いている人の数。
一方国勢調査の人口は那珂川町に実際住んでいる人の数。
住民票を置きながら単身赴任している人などはカウントしてくれない。
だから国勢調査の結果は毎回町の把握している人口と違いが出てしまい油断できないというのだ。
でもしばらく話をしていると…。
那珂川町は今回の国勢調査で市になる事ができるのか?運命の結果発表は来年2月。
町って書くけど市って読んで下さいみたいな。
自称。
じゃあもう町も市もなくて那珂川でいいじゃん!「うち那珂川ですけど何か?」って。
まさに町と市というようなイメージですよね。
要するにイメージがいい…じゃあ2月に町のままだったらこれ形容詞くっつけましょうね。
(久保田)必死さが…。
必死だから。
必死の町。
駄目だいいイメージじゃなきゃ。
2015/11/05(木) 22:55〜23:20
NHK総合1・神戸
所さん!大変ですよ「若い女性を惹(ひ)きつける!?奇跡の街のヒミツ」[字]
千葉の銚子市から、若い女性が去年だけで300人以上、隣町に引っ越してしまった!一体、何が原因なのか?取材で浮き彫りになる“女性を惹(ひ)きつける街”の秘密。
詳細情報
番組内容
千葉の銚子市から、去年だけで若い女性が300人以上、隣町に引っ越してしまった。一体、何が原因なのか?取材で浮き彫りになったのは“女性たちを惹(ひ)きつけてやまない街”の秘密。
出演者
【司会】所ジョージ,久保田祐佳,【ゲスト】澤口俊之,モーリー・ロバートソン,犬山紙子,【リポーター】徳永圭一,【語り】吉田鋼太郎
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境
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