ニュースウオッチ9▽療養費や診療報酬 1億円詐欺か▽有機肥料偽装の影響広がる 2015.11.06


新しい暴力団のシノギの典型なわけですよ。
当時の状況がそのまま残されている。
こんばんは。
ニュースウオッチ9です。
暴力団組長らによる詐欺事件。
被害額は合わせて1億円を超えると見られます。
東京の接骨院を舞台に、うその請求をして、療養費をだましとったとして住吉会系の暴力団組長ら14人が、詐欺の疑いで逮捕されました。
住吉会系の暴力団組長、三戸慶太郎容疑者です。
東京・杉並区の接骨院を開いていた辺士名朝紀容疑者らと共に、詐欺の疑いで逮捕されました。
逮捕されたのは合わせて14人に上ります。
警視庁の調べによりますと、三戸容疑者らは、自治体や健康保険組合から、療養費合わせておよそ45万円をだまし取った疑いが持たれています。
町なかの接骨院での今回の事件。
ある仕組みの隙をついたものでした。
東京都内の接骨院です。
今回、悪用されたと見られる制度、どんな仕組みなのか、こちらで見ていきます。
接骨院では、国家資格を持った柔道整復師が、骨折や脱臼などへの施術を行っています。
その支払い。
療養費は、患者が窓口で全額支払い、保険が適用される場合、患者自身が差額分を自治体などに請求する仕組みですが。
受領委任と呼ばれるこの制度。
患者は窓口で、自己負担分を支払うだけで済みます。
患者に必要なのは、請求書への署名だけ。
一般的な支払い方法として、定着しているといいます。
患者を助けるための制度が悪用されたと見られる今回の事件。
骨折などで通院していた人たちの施術回数を水増しするなどのうその請求をして、療養費をだまし取った疑いが持たれています。
また三戸容疑者らは、配下の暴力団員などを通じて、数百人分の健康保険証を集め、うその請求を繰り返していたと見られています。
では、なぜ不正を見抜けないのでしょうか。
柔道整復師で作る団体は。
逮捕された三戸容疑者らはほかにも、都内のクリニックや千葉県内の歯科医院の医師らと共に、診療報酬もだまし取っていた疑いのあることが、警視庁への取材で分かりました。
だまし取られた療養費や診療報酬は、合わせて1億円を超えると見られ、警視庁は暴力団の資金源になっていたと見て、実態の解明を進めています。
警視庁によりますと、調べに対し、三戸容疑者ら11人は、容疑を否認しているということです。
次です。
少しでも品質のよいものをと、有機栽培の農作物を選んでいた人たちを裏切る行為です。
JA全農・全国農業協同組合連合会が、東日本の11の県で販売した有機肥料などの成分が偽装されていた問題。
消費者や生産者の間に影響が広がっています。
東京都内のレストランです。
ここで取りそろえられているのが、有機野菜を中心としたメニューです。
今回の問題を受けて、こちらでは、急きょ、新たな対応を取りました。
このレストランでは、東北の有機米を使っていましたが、問題の肥料で栽培されていたことが分かり、ほかの銘柄に切り替えました。
来店客が立ち寄る販売コーナーでも。
自慢の新米でしたが、販売を取りやめたため、在庫量は例年の3割ほどに減りました。
店を訪れていた人は。
問題の肥料を製造していたのは、秋田市のメーカー、太平物産です。
有機肥料など、大半の製品で、表示よりも有機質の原料の割合を減らしたり、表示していない原料を加えたりして、成分を偽装していたことが分かり、製造を中止しました。
偽装は少なくとも3年前からあったと話した伊藤常務。
有機質の原料を少なくした理由については、乾燥させるときの臭いによるトラブルを避けるためだと説明しました。
太平物産の肥料は、JA全農が仕入れて、東日本の11の県の農家に供給していました。
その量は、年間およそ4万トン。
JA全農がこの地域に供給した肥料のおよそ3分の1を占めています。
有機肥料は、家畜のふんや落ち葉などの有機物を熟成して作ったもので、自然の素材を使うため、生産量に限りがあり、価格は高くなります。
では、今回の偽装はどんなものだったのか。
公表された稲作用の肥料のデータを、専門家に見てもらいました。
原料として入れる設計になっていた一部の有機物は、実際は0。
一方で、化学肥料の硫酸アンモニアは、およそ6倍、含まれていました。
成分が偽装された肥料を使った場合、化学肥料を使わない有機農産物や、化学肥料の量を抑えた特別栽培農産物に該当しない可能性があります。
JA全農は、通常の農産物として出荷するよう要請していますが、その場合は、付加価値をつけた高値では、販売できなくなるのです。
影響は各地に広がっています。
山梨県南アルプス市で、さくらんぼの観光農園を経営している農家です。
化学肥料を使わず、低農薬にこだわりたいと、毎年、太平物産が製造した肥料を購入していました。
こちらの酒造会社では、先月仕込んだ日本酒の原料の特別栽培米に、問題の肥料が使われていたことが分かりました。
仕込んだ日本酒は、表示を改めて販売するということです。
各地で使われていた肥料の偽装に、いち早く気付くことはできなかったのでしょうか。
農林水産省は、太平物産の3つの工場で、平成21年度以降、法律に基づく抜き打ち検査を8回行っていましたが、検査の過程で偽装などの問題を見つけることはできませんでした。
農林水産省は、改めて立ち入り検査を行って、事実関係の確認を急ぐことにしています。
JA全農では、すでに出荷された肥料の回収を急ぐとともに、電話での問い合わせに応じる窓口を設けました。
受け付け時間はご覧のとおりで。
食の信頼性に関わる問題です。
なぜ長い間、偽装を続けていたのか、徹底した検証が必要です。
くいのデータ流用、改ざん、マンションの傾き、そして、エアバッグの不具合。
問題に揺れる企業が、相次いで中間決算を発表しました。
今後の業績の見通しなど、会社はどう説明したのでしょうか。
これまでに300件前後でくいのデータの流用などが明らかになった旭化成建材。
きょう、親会社、旭化成が、中間決算を発表。
冒頭、一連の問題について、謝罪しました。
その上で、グループ全体の来年3月期の業績見通しについて、最終的な利益をいくぶん下方修正したものの、売り上げと本業のもうけを示す営業利益は据え置き、いずれも過去最高を見込んでいます。
これは主力の化学事業が大幅な増益になっていることなどが要因です。
売り上げ規模が化学に次ぐ住宅事業も、先月の受注実績は、10月としてはこれまでで最も多くなりました。
その一方で、建材事業が売り上げ全体に占める割合は2%程度にすぎません。
ただ、データ改ざんなどの問題に伴う対策費は、現段階では見積もれないとして、業績見通しに盛り込みませんでした。
そして、問題となった横浜市のマンションを販売した、三井不動産レジデンシャル。
親会社の三井不動産も、中間決算の会見を行いました。
こちらも冒頭で謝罪。
業績への影響については、補償の内容が決まっていないことから見通せないとして、来年3月期決算の最終利益が1070億円の黒字という、従来の業績予想を据え置きました。
一方。
エアバッグの不具合を巡る問題に揺れるタカタも、きょう中間決算を発表しました。
日本円で最大およそ240億円の制裁金をアメリカ運輸省から科せられたタカタ。
支払いが確定している85億円を、損失として計上したことなどにより、最終的な損益が中間期として2年連続の赤字となりました。
エアバッグの問題を巡っては、トヨタ自動車をはじめ、自動車メーカーの間で、エアバッグの主要部品に、問題となったタイプのタカタ製を採用しない動きが広がっています。
経営への影響を問われると。
次は、法人税を巡る安倍総理大臣の発言です。
東京都内で講演などを行った安倍総理大臣は、法人税の実効税率を早期に20%台にするため、来年度の税制改正で、税率の引き下げ幅をできるかぎり拡大したいという考えを示しました。
法人税の実効税率は、現在32.11%。
安倍総理大臣は、これを早期に20%台にするため、来年度の税制改正で、0.78%以上とされている引き下げ幅を、できるかぎり拡大したいという考えを示しました。
また安倍総理大臣は、一億総活躍社会の実現のため取りまとめる緊急対策について、今月中に第1弾を取りまとめる。
そして必要なものは補正予算による対応を検討していくと述べ、緊急対策を実施するため、補正予算案を編成する考えを示しました。
東京電力福島第一原子力発電所です。
ここで先週完成したのが、遮水壁です。
汚染水対策は、大きな節目を迎えました。
護岸を囲うようにして、鋼鉄製の壁を打ち込み、汚染された地下水が、海に流れ出るのを抑えます。
東京電力は、遮水壁が完成したことで、護岸沿いの海水に含まれる放射性物質の濃度は、下がる傾向にあるというデータを公表しました。
汚染水対策の最前線を取材してきました。
今、右折しまして、こちらのほうが福島第一原子力発電所へ向かう進入路となります。
順調に進めば、5分もたたないうちに発電所となります。
構内に入るのは、私にとって初めての経験です。
まず、原子炉建屋を見渡せる高台に向かいました。
廃炉に向けた作業が、至る所で行われている構内で、特に重視されているのが、放射線量を下げることです。
原子炉建屋の近くでは、汚染された土を取り除いて、舗装する対策が行われていました。
汚染されたがれきの撤去も進み、放射線量は以前と比べて下がっています。
4号機の原子炉建屋のすぐそばです。
以前は1時間当たり300から400マイクロシーベルトあったということです。
下がりましたね。
下がりましたか。
現在は、まだ高いとはいえ、100マイクロシーベルトを切っています。
今回、最もこの目で見たかったのが。
この日、せき止められた地下水で、遮水壁の内側の水位が海側より高くなっているのが確認できました。
せき止めた地下水はくみ上げ、浄化して海に流す計画です。
東京電力は、遮水壁の完成で、地下水の流出は、それまでの1日400トンから、10トン程度にまで下がり、放射性物質の流出も抑えられるとしています。
この遮水壁をきょう、地元の漁業者の代表9人が、視察に訪れました。
東京電力の廣瀬直己社長の案内を受けながら、遮水壁の効果について説明を受けました。
汚染水の海への流出対策は、前に進みましたが、敷地内のタンクに保管されている汚染水は、増え続けています。
ここからですと、全体が見渡せるんですが、一面並んでいるのは、タンクです。
これ、汚染水を保管しておくためのタンクが見渡すかぎり広がっています。
設置されたタンクは、およそ1000基に達し、保管されている汚染水は、70万トン余りに上っています。
しかし、最終的な処分について、メドは立っていません。
事故直後から汚染水の処理に携わってきた担当者に聞きました。
今回、私が見てきた遮水壁があるのが、こちらです。
原子炉建屋の海側の護岸沿いにあります。
この護岸沿いの海水を調べたところ、ご覧のように、放射性物質の濃度は下がっていて、東京電力は、遮水壁の効果が表れ始めたと見ています。
いわき市にある漁港です。
本格的な漁業の再開に向けて行われている、試験操業を終えた漁業者に、汚染水対策について聞きました。
このように、漁業者の中には、浄化されたあととはいっても、海に流されることへの不満は拭えないという人もいました。
まさに信用するしかないという気持ちなんですね。
そうですね。
ところで、今回の取材では、現場の作業環境を改善する取り組みも印象に残りました。
それが最も分かったのは、大型の休憩施設です。
皆さん、何かくつろいでらっしゃいますけれども。
大型休憩施設です。
ことし5月末に運用が始まりました。
それまで、原発の敷地内に、まとまって休憩できるスペースはありませんでした。
廃炉までの長い道のりを支えるのは、大勢の作業員です。
施設の中に、待ち望んでいたものが出来ました。
食堂です。
日替わりで、複数のメニューから食事を選べます。
事故後、4年以上にわたって、作業員は外から持ち込んだパンなどで、食事を済ませていたといいますが、落ち着いて、温かい食事をとれるようになりました。
食堂も最近出来たというふうに聞いたんですけれども、やっぱり違いますか?
日々、緊張を強いられている作業員の方にとって、リラックスできるスペースが出来たというのは、大きいことですよね。
そうですね。
私も放射線の中で作業するストレスっていうのを今回、初めて自分で実感することできたんですが、私もこれまで、世界の紛争地なんかを取材して、その危険ということについては、ある程度、銃を持った兵士の動きとか、そうしたもので、目で見るということができたんですけれども、ところが、この原発となってくると、やはり危険が目で見えないと。
危険を知らせるのは、線量計が示す数値だったり、アラーム音だったりなわけですよね。
ですから、やっぱり原発で働く作業員の人たちが日々向き合っている放射線の恐ろしさというのは、やっぱり改めて知ったという感じです。
今回、遮水壁、これ、完成するにあたっては、結果的にこの陸側に地下水がたまるんですが、その地下水を浄化して、海に排水するということについては、地元の理解があって実現したものですから、東京電力は、その信頼に応えて、誠実に、そして着実に汚染水対策を進めてほしいと思います。
NHKの報道番組、クローズアップ現代追跡出家詐欺など、2つの番組について審議していたBPO・放送倫理・番組向上機構の委員会は、正確性に欠けるなど、重大な放送倫理違反があったとする意見をまとめ、きょう、公表しました。
審議の対象になったのは、去年5月に放送されたNHKの報道番組、クローズアップ現代追跡出家詐欺と、同じテーマを取り上げ、去年4月に関西地区で放送された、かんさい熱視線の2つの番組です。
BPO・放送倫理・番組向上機構の放送倫理検証委員会は、いわゆるやらせがあったのではないかという一部報道などをきっかけに、番組内容や制作過程を検証し、きょう、意見を公表しました。
それによりますと、いわゆるやらせについては、登場人物を仕立てて、示し合わせて演技させ、事実に見せかけたという意味でのやらせがあったとは言い難いとしています。
一方で、NHKの放送ガイドラインのやらせの概念については、視聴者の一般的な感覚とは距離があり、取材を巡る深刻な問題をわい小化することになってはいないかと指摘しています。
そして問題となった多重債務者とされる人物が、出家をあっせんするブローカーとされる人物に相談する場面については、事実とは著しくかい離した情報を数多く伝え、正確性に欠けている。
真実に迫ろうとする姿勢に欠け、事実をわい曲したものだったなどと指摘し、2つの番組には、いずれも重大な放送倫理違反があったとしています。
さらに問題の背景として、裏付け取材などもせず、情報提供者に依存した安易な取材や、スタッフの間での対話を欠き、相互に健全なチェック機能が働かなかったことなどがあったとしています。
NHKは、今回の問題を受けて、すべての制作過程でチェックを強化する、再発防止策を、本部と全国の放送局で実施しています。
この中では、勉強会や研修の実施など、ジャーナリストとしての再教育を行うとともに、匿名取材・制作のチェックシートをさまざまな番組で導入し、匿名インタビューについて、内容の真実性や必要性などを判断しています。
また事実関係の誤りや、過剰な演出などを防ぐために、直接の取材・制作担当者以外も試写に参加する、複眼的試写なども導入しています。
BPOによる意見の公表を受けて、NHKは記者会見を開きました。
その上で、事実に基づき、正確な報道をするという原点を再確認し、現在進めている再発防止策を着実に実行して、信頼される番組作りに当たっていきたいと述べました。
一方、BPOの委員会は、きょう公表した意見の中で、今回の問題で、総務大臣がNHKに対し、放送法を根拠に厳重注意をしたことについて、個々の放送番組の内容に介入する根拠はなく、極めて遺憾であるとしています。
また自民党の情報通信戦略調査会が、NHKの経営幹部から事情聴取したことについても、政権党による圧力そのものであるから、厳しく非難されるべきであると指摘しています。
高市総務大臣は、行政指導については、番組の内容が放送法に抵触すると認められたことから、放送法を所管する立場から、必要な対応を行なったものである。
NHKにおいては、公共放送としての社会的責任を深く認識し、放送法・番組基準などの順守と、その徹底を行っていただきたいという談話を発表しました。
続いて、トゥデーズウオッチです。
100年前、アインシュタインが、一般相対性理論で予言した中で、唯一確かめられていない現象、重力波。
その観測装置が完成しました。
中心となって進めてきたのは、ことしのノーベル物理学賞に選ばれた、梶田隆章さんです。
完成した装置は、重力波望遠鏡です。
L字型につなげられた長さ3キロの2本のパイプ。
その中で、レーザーを使って、精密に距離を測ることで、重力波による空間のゆがみを捉えます。
重力波が直接観測されれば、世界が100年越しで挑んできた、一般相対性理論の難題が確かめられるほか、ノーベル賞級の成果になるとして、期待されています。
中谷防衛大臣は、ベトナムの国防相と会談し、中国が南シナ海で海洋進出を強めていることを踏まえ、防衛協力を強化していくことで一致しました。
会談では、防衛協力の強化の一環として、海上自衛隊の艦船を、南シナ海に面した戦略上の要衝、カムラン湾の海軍基地に寄港させることや、海上での共同訓練を行うことで合意しました。
ポイントはこちら。
自衛隊のプレゼンスです。
かつてベトナム戦争で、アメリカ軍が拠点としていたカムラン湾。
南シナ海に面したこの要衝に、自衛隊の寄港が認められました。
南シナ海の島々を巡り、中国と領有権を争うベトナム。
中国をけん制するためにも、同じように中国の海洋進出と向き合う日本の自衛隊のプレゼンス、存在感の発揮を求めたのです。
日本としても、ベトナムとの協力は、安全保障戦略上、大きな意義があります。
日ベトナムの連携に、中国はどう反応するか。
注目されます。
先週、エジプトで起きたロシアの旅客機墜落。
アメリカのオバマ大統領は、テロの可能性があるという見方を示しました。
乗客・乗員224人全員が死亡した旅客機墜落。
過激派組織IS・イスラミックステート関連の武装組織は、自分たちが墜落させたと主張しています。
アメリカのオバマ大統領は5日、機内に爆弾があった可能性があると思っていると述べました。
その上で、アメリカとエジプトでは、航空機発着に関する手続きが違うと指摘。
空港での保安検査などに問題があった可能性もあるという認識を示唆しました。
またアメリカのCNNテレビは5日、アメリカ政府関係者の話として、何者かが空港の保安検査をすり抜け、爆発物を機内に持ち込んだ可能性があると伝えました。
根元から折れた道路標識。
21年前に設置されましたが、ことし9月、腐食して倒れ、どかそうとした小学1年の男の子が軽いけがをしました。
滋賀県内では、過去5年間に18本の道路標識が老朽化の影響で倒れ、けが人が出たり、走行中の車に衝突したりする事故が起きていたことが分かりました。
次は、8年前、私たちに衝撃を与えたある写真です。
銃を持った兵士の前に倒れる日本人の男性。
手には、ビデオカメラを握っています。
ジャーナリストの長井健司さんです。
ミャンマーの民主化デモの取材中に、治安当局の銃撃を受けて亡くなりました。
軍事政権によって弾圧される人々を、長井さんは最後まで記録し続けました。
長井さんの妹、典子さんです。
死の直後、長井さんのビデオカメラとテープは、当局によって没収されたと見られます。
その後、ミャンマーでは軍事政権から民政に移行したものの、いまだに返還されていません。
典子さんが今、望みをかけているのが、あさって行われる総選挙です。
民主化運動のシンボル、アウン・サン・スー・チー氏率いる野党が勢いを増し、政権交代する可能性も出てきています。
アジア最後のフロンティアとも呼ばれるミャンマーで、総選挙が2日後に迫っています。
最大の焦点は、アウン・サン・スー・チー氏率いる野党・NLDが、軍事政権の流れをくむ与党に勝利をして、政権交代を実現するかどうかです。
激しさを増す選挙戦を取材しました。
投票を1週間後に控えた今月1日。
野党・NLDは、最大都市ヤンゴンで、大規模な集会を開催。
シンボルカラーの赤で、会場は埋め尽くされました。
スー・チー氏は、政権獲得に向けて、ほぼすべての選挙区に候補者を立てました。
その多くが、若い世代です。
ヤンゴンから車で5時間ほど離れた村に来ています。
今、こちらでは、NLDの大規模な集会が開かれ、数千人の村人たちが、候補者の声に耳を傾けています。
NLDの新人候補、医師のソー・モー・トゥ氏。
民主化を進め、村人の多くが貧しさから病院に通えない現状を変えようと、立候補しました。
半世紀以上、軍が政治の実権を握ってきたミャンマー。
軍事政権は、民主化を訴えてきたスー・チー氏を弾圧。
延べ15年にわたり、自宅軟禁にしました。
その軍事政権の流れをくむ、与党・USDP。
政界の重鎮で、現職のスポーツ大臣、ティン・サン氏です。
民主化よりも、まずはインフラ整備と訴えています。
ミャンマー有数の建設会社のオーナーだったティン・サン候補。
軍事政権との深いつながりを生かして、ミャンマー議会の建設などを一手に引き受け、巨万の富を築きました。
権限を利用して、スー・チー氏にサッカー場での集会を認めなかった過去もあります。
野党の優勢が伝えられる中、なりふり構わぬ運動を展開しています。
そろいの緑のTシャツ。
描かれているのは、ガッツポーズを決めるティン・サン候補の姿です。
平均的な労働者の1日分にも当たる日当を払って、村人たちを大量動員しています。
村から村へ移動する舟もすべて用意。
たっぷりと肉が入った料理もふるまい、支持者のつなぎ止めに必死です。
一方、ティン・サン候補に資金力ではかなわない、野党のソー候補。
選挙区にある500以上の村を、一つずつ回るローラー作戦に乗り出しました。
スー・チー氏を支える若い世代、いわばスー・チー・チルドレンとして支持を訴えています。
人気の高いスー・チー氏を前面に出し、現職候補を追い詰めています。
軍事政権による抑圧に苦しめられてきたミャンマーの人々。
スー・チー氏のもとに集まる若い力が、ミャンマーの歴史を変えようとしています。
ミャンマーではここ数年、日本企業の進出が増えていますから、この選挙の行方、日本にとってもひと事ではないということですよね。
そうですね。
スー・チー氏率いる野党が政権交代を実現すれば、やっぱり経済、それから外交、大きくミャンマーが変わる可能性がありますんでね、世界が注目をしている状況ですね。
私も週末からミャンマーに入って取材をして、月曜日は現地からお伝えする予定です。
ニュースを続けます。
今月3日、茨城県鉾田市の路上に、生後間もない赤ちゃんが置き去りにされた事件。
警察は、母親で近くに住むパート従業員、佐藤美和容疑者を、保護責任者遺棄致傷の疑いで逮捕しました。
当時、赤ちゃんはへその緒が付いた状態で低体温症を起こしていましたが、命に別状はありませんでした。
調べに対し、佐藤容疑者は、産むことを誰にも相談できなかった。
頭が真っ白になってしまったなどと話しているということです。
排ガス規制を逃れるため、ディーゼル車に不正なソフトウエアを搭載していたフォルクスワーゲン。
日本自動車輸入組合によりますと、先月、国内で販売した新車の台数は2403台で、去年の同じ月より48%減少し、ほぼ半減となりました。
フォルクスワーゲンは、輸入車の新車販売台数で、去年まで15年連続でトップでしたが、ことしはメルセデス・ベンツに年間トップを明け渡すことになりそうです。
安倍総理大臣は、南米ウルグアイのバスケス大統領と会談し、ウルグアイへの日本企業の投資を拡大し、経済関係を強化するため、1月に両政府が署名した投資協定の早期の発効を確認しました。
また両国が来年から、国連の安全保障理事会の非常任理事国を務めることから、国際的な問題に連携して取り組んでいくとともに、日本の常任理事国入りなど、安保理改革でも協力していくことで一致しました。
気象情報、井田さんです。
こんばんは。
きょう、初競りが行われたのは、日本海の冬の味覚、ズワイガニです。
大きいですね。
そうですよね。
きょうは、このズワイガニ漁の解禁日でした。
午前0時過ぎ、富山県から島根県沖にかけて、ズワイガニ漁が一斉に始まりました。
すごい数。
福井県で水揚げされたズワイガニは、越前がにとして全国で知られています。
大きいもので、甲羅の幅は15センチ以上あるんです。
もうゆでたんですね。
そうですね。
水揚げされたばかりのカニを、日本一早く味わえるという催しも行われました。
おいしそうですけど、ちょっと展開が急で、びっくりしちゃった。
おいしそうでしたけれども。
ズワイガニ漁は雌はことしいっぱい、そして雄は来年の3月まで行われるということです。
冬の味覚も出てきましたね。
さあ、このところよく晴れていましたけれども、この土日は、ちょっと様子が変わってきそうなんです。
まず土曜日ですけれども、九州から東北、雲が多くて、雨の所も出てきそうですね。
北海道は晴れる見込みです。
そして日曜日になると、全国的に雨の所が多くなってきます。
北海道では寒気流れ込んで、雪の降る所も出てきそうなんですね。
そして気温も見ていくと。
気温も下がるんですか?
北海道ではやはり1桁、最高気温ですから、冬の装いが必要です。
そして東北から関東にかけても、きょうのようには上がりませんので、しっかり秋のコートを用意してください。
一方、西日本では23度から24度と、過ごしやすい陽気が続いていきそうです。
では、あすにかけての天気図を見ていきましょう。
あすは北から高気圧に覆われる見込みです。
一方、西からは低気圧や前線が進んでくるでしょう。
あすは高気圧周辺の湿った空気が流れ込みやすくなりますので、東北から九州にかけて、雲が広がりやすく、雨の降る所もありそうです。
そして日曜日になると、前線が進んできますので、日曜日は広い範囲で雨となりそうです。
あすはきょうと変わって、雲が広がります。
日曜日は雨の降る所が多くなりそうです。
暖かくしてください。
気象情報でした。
頑張ってもらいたいですね。
やっぱりオーラが違いますね。
プレッシャーかければかけるほど。
おもしろいです。
たっぷりためて、スポーツ、佐々木さんです。
こんばんは。
プロ野球の秋のキャンプ。
DeNAはラミレス新監督の下、きょうから鹿児島県奄美市でスタートです。
ラミレス監督は、ユニホーム姿を初めて披露。
背番号は80。
優勝のために必要な勝利の数という意味を込めました。
今シーズン最下位のDeNA。
課題の一つが、防御率リーグ最下位の投手陣の立て直しです。
ラミレス監督がキャッチャーに伝えているのは、現役時代に打ちにくかった配球です。
経験を生かしたラミレス流の指導で、巻き返しを目指します。
高橋新監督率いる巨人は、所属選手の野球賭博問題に揺れる中、きょう、キャンプ地、宮崎に入りました。
問題を受けて、あすから始まる秋のキャンプでは、門限をこれまでより最大で1時間早めたり、休日のゴルフを禁止したりするなど、綱紀粛正を図ることにしています。
あさってが初日の大相撲九州場所で、楽しみな力士がいます。
新入幕の御嶽海。
あの遠藤に次ぐスピード出世で番付を駆け上がり、まだちょんまげも結えないまま、初めての幕内で大暴れを狙います。
御嶽海は、初土俵から僅か4場所、昭和以降、2番目の早さで新入幕を果たしました。
持ち味は突き押しです。
突き放す。
腕もよく伸びる。
学生時代から鍛え上げてきた相撲で、新十両でいきなり優勝。
次の場所も、12勝を挙げて、長野県から実に43年ぶりの新入幕を果たしました。
初土俵から付けている、御嶽海というしこ名。
そこには、ある思いが込められています。
去年9月に噴火した御嶽山。
地元を勇気づけたいと、ふるさと、木曽地方を象徴する山からしこ名をもらいました。
御嶽海。
長野県出身。
先月、長野県で開かれた巡業。
地元期待の力士を目当てに、5500人が詰めかけ、横綱を上回る声援をもらいました。
初めての幕内で、どこまで自分の力が通じるのか。
九州場所に向け、三役経験者の胸を借り、必死に突き押しで挑んでいます。
スピード出世の22歳は、しゃにむにみずからを鍛え、大舞台での活躍を狙います。
なんか勢い感じますね。
そうですよね。
地元の人の声援もすごかったですね。
本当、期待を感じますよね。
実は私、ことしの春、御嶽山の取材に行ったんですけれども、そのときは御嶽海の出羽海部屋の入門を祝う垂れ幕が掛かっていたんですが、この秋、今度は新入幕を祝う垂れ幕に、早速、変わったようです。
早いですね。
あさってからの九州場所、御嶽海の初日の相手は、豪風です。
フィギュアスケート、休養から2シーズンぶりに復帰した浅田真央選手が、グランプリシリーズに初登場。
前半のショートプログラムです。
浅田。
復帰後初のショートプログラムで、ジャンプを休養前より難しい構成にしました。
冒頭のトリプルアクセル。
トリプルアクセル。
もう特別ではないと、勢いよく決めます。
回転もしっかりしていたと思います。
さすが本番に強い。
難しい3回転の連続ジャンプ。
トリプルフリップ・トリプルループ。
2つ目が僅かに回転不足でした。
苦手だった種類のジャンプにも挑戦します。
トリプルルッツ。
いずれも大きなミスなくまとめました。
浅田はただ一人、70点台をマークし、トップ。
元世界女王の強さを示しました。
こちらは本郷理華。
昨シーズン、急成長した19歳も、会心の演技でした。
ステップやスピンでは、いずれも最高レベルの評価。
自己ベストの得点で、2位につけました。
浅田選手は、トリプルアクセル決めてから、どんどん表情に自信と豊かさが出てきてましたね。
あすのフリーも期待です。
さて、幻想的な風景が広がりました。
峠から朝霧がふもとへ流れ落ちる、風伝おろしと呼ばれる現象です。
2015/11/06(金) 21:00〜22:00
NHK総合1・神戸
ニュースウオッチ9▽療養費や診療報酬 1億円詐欺か▽有機肥料偽装の影響広がる[二][字]

接骨院療養費詐欺容疑暴力団ら逮捕・診療報酬も…被害1億円超か▽有機肥料偽装・常務「わかっていても直せなかった」影響広がる▽福島第一原発はいま河野キャスターが取材

詳細情報
番組内容
【キャスター】河野憲治,鈴木奈穂子,【スポーツキャスター】佐々木彩,【気象キャスター】井田寛子
出演者
【キャスター】河野憲治,鈴木奈穂子,【スポーツキャスター】佐々木彩,【気象キャスター】井田寛子

ジャンル :
ニュース/報道 – 定時・総合
ニュース/報道 – 天気
スポーツ – スポーツニュース

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 1/0+1/0モード(デュアルモノ)
日本語
英語
サンプリングレート : 48kHz

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カテゴリー: 未分類 | 投稿日: | 投稿者: