人生の楽園 2015.11.07


今週は何かいい事ありましたか?私ね思うんですよ。
皆さんちょっと手のひらをテレビの画面に向けてみてください。
あったか〜い感じがしてきませんか?炭火の季節になりましたねえ。
(隆さん)楽しいねえ。
飽きんねえ。
そういうのがやっぱり火鉢やろね。
ご紹介しましょうね。
今日の主人公は火鉢に惚れ込んだ男なんとも言えん炭の匂い。
癒やされる!焼酎を飲んだり魚を焼いたり…。
火鉢は男のロマン。
いいですねえ。
私も火鉢欲しくなってきました。
では西田さん。
はい。
ご自宅の隣にある工房にお邪魔しましょう。
はいお願いします。
2年半前隆さんは趣味だった木の火鉢作りを仕事にしました。
隆さんこれまでどれくらい作ったんですか?火鉢。
200!すごいですね。
じゃあ早速火鉢作りの技を見せて頂きたいんですが…。
まずは板の両端にのこぎりで切れ目を入れ互い違いにくり抜きます。
それを合わせて接着するんです。
はあ〜。
組継ぎという技法で見た目に美しく接着面の強度を増し木の反りを防ぐ効果もあります。
はあ…なるほど。
いやぴったり隙間なし!気持ちいいです。
はいツルツルピシャリと出来ました。
ねえいい感じですねえ。
これに作っておいた天板を取り付けると…。
こうなる。
はいお見事!火鉢の形になりました。
それにしてもどうやって作り方学んだんです?これよ。
昔からあったと。
こちらは隆さんの実家にあった昭和初期のものと思われる長火鉢です。
これをお手本に独学で作り方を勉強したんです。
へえ〜…こういう火鉢家にもありましたねえ。
あっ収納もついてるんですね。
よく出来てるなあ。
火鉢のある暮らし憧れちゃいますねえ。
西田さん。
はい。
工房から歩いて30秒のところにギャラリーもありますよ。
使われなくなっていた倉庫を手に入れて見本を置いているんです。
はあ〜。
うんどうぞどうぞ。
お邪魔しま〜す。
おっほっほ〜たくさんありますねえ!隆さんどんなものがあるかちょっと教えてくださいな。
これはケヤキの火鉢ね。
ああ…なるほど。
木目がいいですね。
テーブルとしても使えるわけですね。
でフタを外せば中に火鉢があると…。
火鉢も取り外せるんだ…。
なんで?なるほどそういう仕組みですか。
へえ…。
火鉢として使う時は木の枠を取り付けてぴったりと納まります。
そしてサイドには収納もあります。
アハハ…本当だ。
2重のフタになってるんですね。
これも箱ごと取り出せて掃除が簡単と…。
隆さんお見事!今日の舞台は宮崎市佐土原町。
歴史ある城下町で和菓子の文化が育まれてきました。
名物は300年以上受け継がれてきた鯨ようかん。
米粉とあんこを使いまき窯でふかして作る伝統菓子です。
江戸時代佐土原藩主の若君の誕生を祝って作られたと言われ鯨のようにたくましく育ってほしいという願いが込められています。
この町で火鉢職人となった隆さん。
昼時は自宅に戻ります。
(隆さん)伸子ちゃん帰ったよ〜。
(伸子さん)おかえり。
もう飯出来た?うんまだちょっと今からうどんを茹でるけど…。
いや〜しっかり者の妻伸子さん。
隆さんはいつも「伸子ちゃ〜ん」と甘えてます。
伸子ちゃん隆さんはどんげな人ですか?ハハハッ!わかりますね。
でも隆さんの顔を見るとついつい言いたくなるのが…。
(隆さん)まだ待っちょって忙しいん…。
ねえこたつの天板がボロボロなんですね。
「新しいの作って」とお願いはしてるんですが火鉢一直線でこっちはちょっと後回しです。
ねえいつも言ってるんだけどねえ…。
直らんもんねいつまで経っても。
(伸子さん)もういい加減呆れてる。
愛犬小太郎くんもちょっと呆れ顔。
佐土原町出身で郵便局に勤めていた隆さん。
37歳の時に伸子さんに出会い一目惚れ。
翌年には結婚しました。
3人の子供が誕生すると週末には決まってキャンプ。
隆さんは炭火焼きの担当でした。
炭火やったらご飯も炊けるし焼き肉も出来るし…。
全部出来る。
炭いじりの始まりやね。
そんな隆さんのもう一つの趣味が日曜大工。
少しずつ道具を揃えて家具などを作っていました。
そして20年前実家で古い火鉢を見つけ真似して作ってみたのですが出来栄えに満足出来ません。
これが全ての始まりでした。
奥が深いて…。
すればするほど火鉢っていうのは。
飽きん。
まだ作りたい。
火鉢を作ってほしいという人も現れました。
勤めていた郵便局にも定年を前に自信作を送りました。
すると火鉢の周りに自然と人が集い郵便局の憩いの場になったんです。
ああ…いいじゃないですか!そして2013年の退職を機に自宅のガレージに火鉢工房を立ち上げました。
というわけで本日は炭火を愛し火鉢を愛しもちろん妻も愛してるお父さんのお話です。
これまで作った火鉢は町の様々なお宅で大活躍です。
男のロマン追いかけてま〜す!今日の舞台は宮崎市佐土原町。
歴史と伝統のある城下町です。
この町で火鉢職人となった今日の主人公小山隆さん。
愛犬小太郎くんとの散歩が日課です。
生まれ育ったところ。
チャンバラしたりねえ。
毎日ここ上がって遊びよったっちゃが。
あ〜小太元気。
お父さんふーふー言うよ。
ほらっきれいやがねえ。
2年半前に退職してから木の火鉢作り一筋の隆さん。
ふるさとの景色を楽しんだらもう工房にこもります。
まずは乾燥させてある木材から天板を選びます。
これにしようかな?組み合わせる4枚の板を選んだら隆さんは火鉢の正面を決めます。
俺はこっちがいいなあ。
なんとも言えない…。
おほほほ…いいじゃないですか。
隆さんは常に火鉢の周りに集まる人たちの事を想像しながら頭の中に設計図を書いてるんですね。
接着剤で貼り合わせた天板は2日ほど乾かしてからビスで補強します。
その上からダボと呼ばれる木を打ち込みビスを隠します。
さらに1日乾燥させて仕上げに電動やすりをかけます。
ここまでで3日。
隆さん例の焼酎置くとこどんげですか〜?ここがやっぱりいいね本当にねえ。
なんとも言えん事になっちょるね。
ええ本当だ。
味わいがありますねえ。
やあ…木目もきれいに出ました。
そしてこの天板に作っておいた土台を接着します。
これで一段落ですね。
さらに2日ほど乾燥させます。
午前中の作業を終えた隆さん。
自転車に乗って近所へお出かけです。
ニコニコしてやって来たのは直売所佐土原いろは館。
お目当ては食堂です。
(隆さん)伸子ちゃん!ヘヘヘヘヘ…。
いらっしゃいませ〜。
そうなんです伸子ちゃんが働いてるんです。
地元のお母さんたちが働く佐土原かあちゃん食堂。
伸子さんはリーダーで週に2日ほどここで料理の腕を振るっています。
はあ…いいじゃないですか!ねえ。
こういう小物も作ってるんですね。
いろは定食は600円。
美味しくてボリュームがある人気メニューです。
いやあうまそうだなあ〜。
で伸子ちゃんが出勤する日は必ずといっていいほどここでお昼を食べる隆さん。
本当仲よし夫婦ですよね。
結婚して30年。
今でも…。
ほ〜っ熱々!そう熱々なんです。
ねえ!伸子さんの顔を見るのもここに来る大事な目的なんですがもう一つ必ず立ち寄るところがあります。
僕のねブース。
俺が作ったのの…。
火鉢工房のブースです。
隆さんが作ったトレーやまな板など小物が並んでいます。
いやでも肝心の火鉢が見えないじゃないですか?あっ…じゃあね火鉢はこれ。
ねえ…隠れちょるとよね。
置くとこがねえっちゃもん。
しょうがねえっちゃわ。
「しょうがねえっちゃわ」って隆さん。
看板商品なんだから!自信作ケヤキの火鉢8万円です。
どなたかいかがですか?工房に戻った隆さん。
取り出したるは…。
火鉢作りに欠かせない厚さ0.3ミリの銅板です。
今度は大工さんから板金屋さんに変わるわね。
火鉢の内側に貼る銅板です。
ピッタリ箱のサイズに合うようにするのが腕の見せどころです。
はいはい。
隆さん見せてくださいな。
うん!オービューティフル!気持ちいいですね。
同じように側面も貼り付けて出来上がりです!きれいと貼れた!ねえお見事でした。
そしてこれを火鉢の中に納めます。
寸分違わぬはずですよ。
はい!はあ〜…。
パーフェクト。
ほぼ完成。
最後にニスを塗って仕上げていきます。
数日かけて塗っては乾かす作業を3回。
木目を美しく際立たせしかも強いコーティング効果があります。
いや素晴らしい出来栄えです。
ヒノキの火鉢が完成しました。
隆さんこだわりの正面がこちらです。
あ〜そうなんだ。
そうなんですよ。
例の焼酎を置く場所ですね。
あ〜なでなでしたい。
いいなあ…。
引き出しのこの金具もおしゃれだなあ。
そうですね。
ねえ。
もちろんフタをはめればテーブルに早変わりします。
そしてまたこのヒノキのやわらかい木目がいいじゃないですか!木目といえばこちらはいかがでしょうか?杉の板の表面を焼いて木目を浮き立たせた火鉢です。
いやこれまたいいですねえ。
家族団らんの笑い声がなんか聞こえてきますねえ。
(隆さん)こんばんは。
秀美ちゃん?隆。
(山さん)あらまた珍しか…。
13年前から隆さんの火鉢を愛用している山さんのお宅です。
(隆さん)あんばいはどんげか?いいか?こちらが隆さんが作ったヒノキの火鉢です。
朝昼晩使う。
ここで食卓して…。
朝昼晩ですか!もう大活躍だ。
(山さん)もうなんでもかんでも色々…。
ハハハハ…こりゃいいなあ。
最高やね〜作りがいもあるしよ。
火鉢に網をのせるとお孫さんたちが集まってきます。
へへ!決まってますねえ。
ちびっ子料理長による火鉢バーベキュータイムですね。
おじさんの分もあの…よろしくお願いします。
今焼いてますよ〜。
は〜い!火鉢があるとみんな笑顔になりますね。
火鉢作りに欠かせないのが木材。
隆さんには木の先生がいます。
向かったのはお隣高岡町。
おおっ丸太がいっぱい!
(隆さん)あ〜…太いがね。
俺のがまだあるがね木が…。
あれが俺の木やからねえ。
力ちゃーん。
力さーん。
こちら製材所を営む佐谷野力さん。
隆さんの20年来の友人です。
製材の時に出る切れ端も隆さんにとっては貴重な材料になります。
なるほどねえ。
早速目をつけましたね。
いや〜生木の香りに大興奮ですねえ。
今日はヒノキの柱を製材していました。
ラッキーですね。
(隆さん)ほらっ見てんな!こんなのが…。
えっどれどれ?製材所では廃材でも隆さんにとってはもうお宝ばかりです。
力さんは木材の色んな知識も教えてくれました。
こちらは頑丈な事で知られるサクラの木です。
ほう…。
こちらはケヤキ。
ケヤキは機械の刃が欠けてしまうほど堅く加工が難しいのですがその分傷がつきにくく長持ちする高級木材です。
木の温もりをこよなく愛する力さんと隆さん。
力さんは捨てるしかなかった廃材をよみがえらせてくれる隆さんを応援してます。
力さんに分けてもらった板で隆さんが火鉢を作るとさらに細かい端材が出ます。
(隆さん)品部さんおるや〜?
(品部さん)おおっどしたん?その端材を心待ちにしている方がこちら。
理髪店を営む品部さんです。
昔ながらのレトロなバーバーですがね。
端材がどうして必要なのでしょうか?あっ隅の方で何かやってますね。
何か作ってるんですかね?なんだろう?
(隆さん)ここね。
あっこれですか?はいおみこしのミニチュア作品です。
この町のこれとこれが…。
みこしがぶつかり合うダンジリ喧嘩。
品部さんはこのみこしの模型を作るのが趣味なんです。
いやあ…よく出来てますね。
この人からもらったのがやっぱ心やね。
ものを作る喜び。
熟練工やもん。
ハハハ!丸太から端材まで余すところなく使います。
さぞかし木も喜んでる事でしょう。
西田さん。
はい。
隆さんは火鉢でもう一つの夢を実現させました。
あらなんでしょう?
(2人)どうぞどうぞ〜。
自宅の隣に立つ離れの2階にどうぞ。
おおっ!ログハウスのような空間にこれまた立派な火鉢。
なんですか?ここ。
はいいらっしゃいませ。
いらっしゃいませとな?カウンターもあって壁にはお品書き。
まさか…。
はい!こちらは居酒屋隆伸山荘。
伸子さんには反対されたんですが内緒で営業許可を取得したんですよ。
えーっ!?
(隆さん)そうでした。
友人限定の居酒屋!今宵は予約が入ってます。
大将大将。
居酒屋の大将スタイル。
火鉢を囲んでお料理やお酒を楽しんでもらうってわけですね。
空気の穴を作ってやるとどんどんどんどん…ここから空気が入っていって火がついてくる…。
なるほど〜。
で炭火とくれば…鮎の塩焼きだ〜。
(隆さん)これがしたいわけ。
そうしたいわけ。
ねえ。
こうして炭火をおこして準備している時間が楽しい隆さんなんです。
もちろんお鍋もあります。
(隆さん)いいね。
光が出てきだしたね。
炭火でじっくり煮込む猪鍋です。
猪鍋だよいいなあ。
これあったまるんだ!こんな日は伸子さんも手伝ってくれます。
居酒屋の大将と女将になりきって友達を迎えるんです。
(伸子さん)いらっしゃいませ〜。
(隆さん)いらっしゃいませ。
今夜のお客様は製材所の力さんと郵便局時代の同僚の皆さんです。
いやいや…いいですねえ。
美味しすぎて…。
誰がする?あんたが焼く?隆さんの影響で皆さん火鉢が大好きです。
率先して炭火の番をしてくれます。
あっ出ました焼酎のお湯割りです。
乾杯。
(隆さん)ようこそようこそ。
一緒に火鉢を囲む気の置けない仲間たち。
皆さんもう聞くまでもないがいかが?
(川越さん)美味しい料理を頂いて…。
その陰にね伸子ちゃんっちゅうのがおんのよ。
伸子ちゃんが…。
隆ちゃんは伸子ちゃんがおらんと駄目だ…。
そのとおりだ!もうねえ。
隆ちゃん伸子ちゃんに何か言われてるでしょ?そろそろあんたやりましょう!あれ。
やりましょうよ!この日伸子さんが洗濯をしている間に…。
居間では隆さんがボロボロになったこたつの天板を外していました。
ようやくやる気になりましたね。
重い腰を上げました。
いいね。
伸子ちゃんがずっと欲しがっていた新しい天板。
ヒノキでこしらえましたよ。
サプライズプレゼント!
(隆さん)伸子ちゃ〜ん。
伸子ちゃんこっちこっち。
おおっ!どした?これ。
ハハハハ…。
どしたん?出来るじゃん!最初から作っときゃいいのにもう…。
(隆さん)どんげやった?あ〜よかった!伸子ちゃん喜んでくれました。
隆さんからの感謝の気持ち伝わったようです。
隆さんが生み出す木の火鉢。
それは単なる道具ではありません。
人を和ませる魔法の箱です。
揺らぐ炎に癒やされる。
炭火で料理がうまくなる。
仲間で囲めば話が弾む。
隆さんこれからもあったかーい火鉢を作っていってください。
そしてたくさんの幸せを生み出してください!応援してまーす!はい楽園通信です。
桃ちゃん佐土原名物欲しいっちゃ〜。
はい佐土原の伝統工芸品うずら車はいかがでしょうか?タラノキで作る素朴な玩具です。
城の駅佐土原いろは館で買う事が出来ます。
あ〜かわいいですねえ。
そして隆さんの火鉢工房。
オーダーメイドで自分だけの火鉢を作ってくれます。
いいですねえ。
火鉢と焼酎たまりません!次回は山口県周防大島が舞台。
釣り好き料理好きが高じて民宿を開いたお父さんのお話です。
瀬戸内はうまいものがいっぱい!2015/11/07(土) 18:00〜18:30
ABCテレビ1
人生の楽園[解][字]

【木の温もり 手作り火鉢工房】 実家にあった古い長火鉢を見よう見まねで作り始めるうち、火鉢の魅力にとりつかれ、65歳で退職後に火鉢作りの工房を始めた男性を紹介。

詳細情報
◇番組内容
かつて日本の多くの家庭にあった、木でできた四角い形の長火鉢。日曜大工が趣味だった主人公は、郵便局勤務のかたわら独学で火鉢の作り方を研究。完成すると知人に使ってもらい感謝されたことから、火鉢作りに夢中になった。そして65歳で退職後、自宅のガレージで本格的に火鉢作りを始めた。スギやヒノキ、ケヤキなどの廃材を友人の製材所から譲り受け、すべて手作業で一つ一つ仕上げていく。木の温もりが感じられると大評判。
◇出演者
【楽園の案内人】西田敏行、菊池桃子
◇おしらせ
☆番組HP
 http://www.tv-asahi.co.jp/rakuen/
◇おしらせ2
この番組は、朝日放送の『青少年に見てもらいたい番組』に指定されています。

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
福祉 – 高齢者

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映像
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz

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