歴史的な首脳会談が今日、シンガポールで行われた。
笑顔で握手を交わす中国の習近平国家主席と台湾の馬英九総統。
トップ会談は中台分断後、66年の時を経て実現した。
その歴史は1949年にさかのぼる。
毛沢東率いる共産党が国民党との内戦に勝利し、中華人民共和国の成立を宣言した。
一方、敗れた国民党の蒋介石は台湾に逃れた。
その後も互いに主権を認めず、対立は続く。
1958年には、中国が台湾の解放を掲げ、台湾の金門島を砲撃した。
しかし1992年、中国と台湾、双方が設けた窓口機関が中台は1つの中国に属するという合意をしたとされる。
翌年には双方の民間の窓口機関の代表が初めてシンガポールで会談し、対話が進んだ。
だが1996年、台湾が初の直接選挙を実施したのを機に、中国が台湾の独立の動きだとして強く反発。
台湾周辺の海域にミサイルを発射し、アメリカの空母が出動するなど、中台の緊張が一気に高まった。
そして転機が訪れる。
2008年、馬英九総統が政権を奪還し、窓口機関による交渉を再開。
だが、その急激な対中融和策は反発も生み、学生らが去年、立法院を占拠するという事態に発展。
その後、与党の国民党は統一地方選で惨敗した。
新たな歴史を刻んだ首脳会談は今後の中台関係にどのような影響を与えるのか。
初めて行われた中国と台湾の歴史的なトップ会談。
早速、現地シンガポールで取材に当たっている米田記者に伝えてもらいます。
中台首脳会談は今から30分ほど前に終了しました。
現在、こちらでは中国側の担当者が記者会見を開いて対談内容を説明しています。
首脳会談はおよそ1時間にわたって行われ、冒頭部分の取材が許可された。
これまで中台双方が互いに主権を認めていないため、お互いが主席や総統といった肩書ではなく「さん」づけで呼び合っていたのが印象的だった。
中国が、対等の会談を求めていた台湾側に譲歩した形。
会談では歴史の悲劇を繰り返さないことを確認するとともに中国共産党と国民党が中台交流の基礎としてきた1つの中国という考え方を改めて確認した。
1つの中国を認めない民進党を牽制する狙いがあると見られる。
中国側の会見が終わった後、台湾側は馬英九総統自らが会見を行う予定。
不正な会計処理をめぐり対応を続けている東芝だが、株式市場の開いていない土曜日に異例の決算発表を行い、中間決算としては6年ぶりの営業赤字に転落した。
不正な会計処理に重大な責任があったとして歴代の3社長ら5人に対し、損害賠償を求める訴訟を起こした。
東芝は今日午後、今年4−9月の連結決算を発表し、本業のもうけを示す営業損益は905億円の赤字となった。
洗濯機などの家電やテレビ、パソコンといった事業が不振だったことに加えて、半導体メモリー事業では単価が下落したことが採算の悪化に響き、中間決算としては6年ぶりの営業赤字となった。
決算の発表が平日ではなく、異例の土曜日になったことについては次のように説明した。
不正な会計処理をめぐる経営責任については田中前社長ら歴代3社長と財務担当の取締役だった2人の合わせて5人について、特に責任が重かったとして今日、損害賠償を請求する訴訟を東京地裁に起こしたことを明らかにした。
損害賠償の請求額については、損害の一部について当面3億円を請求するとしつつ、損害は合わせて10億円を超すと見込まれ、今後増える可能性があるとしている。
2016年3月期通期の業績予想は公表できないままで、今後、東芝は採算の悪化している事業の再編を急ぐことが迫られる。
エジプトでのロシア機墜落についてフランスの国営テレビは、回収されたブラックボックスを解析している専門家の話として爆発音が記録されていたと報じた。
フランスの国営テレビ、フランス2によると、墜落したロシア機のブラックボックスを解析している専門家が突然、激しい爆発音が響き、その後は何も聞こえなくなったと話し、機体の故障ではない、爆発が墜落原因との見方を示したとのこと。
プーチン大統領は6日、墜落原因が明らかになるまでロシアとエジプト間のロシアの航空便の運航を一時停止する方針を決めた。
また、エジプトの大統領府はシシ大統領とロシアのプーチン大統領が6日、電話会談し、治安当局の協力強化と航空便の早期再開を確認したと発表した。
こうした中、エジプトのシャルム・エル・シェイクに足止めされていた2万人とされるイギリス人観光客らがエジプトから帰国した。
イギリス政府は引き続きイギリスからシャルム・エル・シェイクに向かう旅客機の運航を禁止している。
住吉会系暴力団組長らが療養費を不正受給していた事件で、組長らが療養費をだまし取る目的で東京都内の接骨院を開業したと見られることが新たにわかった。
警視庁の捜査員が住吉会の本部に家宅捜索に入ります。
警視庁は容疑を裏づけるため、今日、住吉会本部事務所など9カ所の家宅捜索を行った。
この事件は住吉会系暴力団組長、三戸慶太郎容疑者ら16人が、東京・杉並区の接骨院で患者を治療したように装い、療養費およそ45万円をだまし取った詐欺の疑いで逮捕されたもの。
三戸容疑者らは杉並区の接骨院を2011年6月に開業しているが、その後の取材で、開業直後に療養費の不正請求を始めていたことが新たにわかった。
警視庁は療養費をだまし取る目的で接骨院を開業したと見ている。
三戸容疑者らは都内などの接骨院や病院で組員やお笑い芸人など、数百人の患者の治療回数の水増しを繰り返し、合わせて1億円以上の療養費や診療報酬をだまし取っていたと見られていて、警視庁が実態の解明を進めている。
逮捕された男はむしゃくしゃしていたのでわざとぶつかったと話している。
宮城県石巻市の国道で昨日昼前、軽トラックが300mにわたり前方の乗用車や対向車、合わせて5台に次々と衝突し、男女7人が打撲などのケガをした。
警察では、軽トラックを運転していた石巻市のホテル従業員、豊浦正彦容疑者をわざと衝突したとして傷害の疑いで逮捕した。
豊浦容疑者は警察の調べに、仕事中にトラブルがあり、むしゃくしゃしていたのでわざとぶつかったと話しているとのこと。
今日午前9時頃、矢が刺さったカモが相次いで見つかっている兵庫県伊丹市の昆陽池公園の池で吹き矢が落ちていると通行人が通報があった。
警察が周辺を調べたところ、頭部を鋭利な刃物で切断されたカラスが水面に浮いていたとのこと。
ほかにも矢が刺さったハトが見つかっていて、警察は同一犯の可能性もあると見て、まずはガン治療をめぐる「特集」です。
ガン検診や抗ガン剤をめぐって、ともすれば正反対の情報が飛び交う中、私たちは何をどう信じればいいんでしょうか。
ガンと正しく向き合うためには様々な情報とうまく付き合っていく必要があります。
専門家の意見や患者の体験を通じて考えてみました。
ピンク色に染められた細菌。
WHOが明らかな発ガン物質だと認定したヘリコバクター・ピロリ、いわゆるピロリ菌。
日本人の胃ガンのおよそ98%がこのピロリ菌が原因で発生すると言われている。
32歳という若さでこの世を去ったフリーアナウンサーの黒木奈々さんの病気も、胃ガンの1つ、スキルス胃ガンだった。
胃ガンは男性に多いガンだが、スキルス胃ガンは、逆に女性に多くまた、若い年齢層にも見られるのが特徴。
ガンが胃の粘膜の表面に表れにくいため、内視鏡検査では発見が難しく、見つかったときには、かなり進行していることも少なくない。
最近の研究では、胃ガンを引き起こすメカニズムが解明されてきている。
ピロリ菌から伸びる、とげのような突起。
このとげが胃の表面を鋭く突き刺し、胃の中にCagAと呼ばれる特殊なタンパク質を注入する。
その結果、胃の表面細胞の一部が突然変異を起こすなどして、ガン化するのではないかと考えられている。
胃ガンとピロリ菌に関する研究で有名な専門家を訪ねた。
胃ガンの原因のほとんどは、ピロリ菌による感染症だと言う。
ピロリ菌の除菌でスキルス胃ガンを含めたすべての胃ガンを予防することが可能となり、今後、日本の胃ガン患者が激減することが期待されていると言う。
しっかりした知識さえ持っていただけば今はもう胃ガンで亡くなる時代ではなくなってきていると。
ですから、自分にピロリ感染源があるかどうかをチェックしていただいて、その後はもしいた場合には除菌をしていただく。
そしてその後も、年に1回、先生がもういいよと言うまでは内視鏡検査をしていただく。
今、ガン検診や抗ガン剤をめぐる情報があふれている。
有効性が問われているガン検診。
そこには利益と不利益とがある。
近年、患者数の増加が著しい乳ガンその死亡率を下げるために行われているのが乳ガン検診。
検診の現場を取材した。
乳ガン検診はマンモグラフィーを用いて行われる。
乳房の撮影には、熟練を要するのだと言う。
そのトレーニングには専用のジャケットが使われている。
撮影を担当する診療放射線技師は検診の精度を上げるためより正確に撮るためのトレーニングを繰り返している。
乳ガン検診に関してはまだまだ正確に理解されていないことが多いとマンモグラフィー検査の専門家は指摘する。
一般の女性の方たちが、検診ということに対してかなり大きな夢といいますか、かなり大きく考えていらっしゃるということが多いと思うんですね。
では、マンモグラフィー検査を受ければ、どのくらい死亡率を下げられるのか。
現状では50歳以上の女性で死亡率を4分の1程度減らせると言う。
マンモグラフィーの検診を受けていれば100%死亡を減らすことができるというふうに考えてらっしゃる方もお出でなんですね。
もちろん検診を受けていれば、期待度が上がるというのは感覚的にはとても理解できることなんですけど決してそうではないということもまたご理解いただきたいと思います。
リスクはどうだろうか。
X線による被ばくを例に考えてみる。
乳ガン検診による利益と被ばくによる不利益とを比較する。
グラフの縦軸は不利益に対する利益の比率をとったもので、40代前半でおよそ20倍、50代前半でおよそ60倍など、40代以降で検診で受ける利益が不利益をはるかに上回るのがわかる。
そこで国の指針では、マンモグラフィー検診は40歳以上で被ばくも考慮して、2年に1回行うことが推奨されている。
30代までの若い世代は長期間にわたる被ばくによる不利益の方が多くなるので、マンモグラフィーによる検診は勧められていない。
乳ガン検診では過剰診断という大きな問題もある。
過剰診断というのはかなり理解が難しいんですね。
検診では、非常にゆっくりと成長するガンや、極めて早期のガンで、一生何の症状もなく命にも関わらないガンが見つかることもある。
海外では、検診で見つかる乳ガンの2割前後が過剰診断ではないかという研究や、極めて早期のガンを幾ら見つけても死亡率はあまり下がらないという研究が幾つか報告されている。
検診には限界もある。
乳ガンの場合、ガン細胞は比較的ゆっくりと成長していくことが多い。
こうした乳ガンなら2年置きに行われる検診で見つけることが可能。
しかし、次の検診を受ける間に急速に成長して大きなガンとして見つかることがある。
検診を定期的に受けていても、その検診をすり抜けてしまうこともある。
最初の検診では何も指摘されていなかったのに次の検診に行ったらとても進行してしまっていたとうようなことを聞くことがあります。
これは最初の乳ガン検診で見落とされてしまったのではないかとどうしても心配になるというふうに思うんですが、そういう場合も、残念ながらあるかもしれませんが、そうではなくて、ガンそのものの性格として球速に検診と検診との間に大きくなってしまうガンもまたあるということを理解いただきたいと思います。
検診の結果、精密検査が必要だとされたらできるだけ乳ガンの専門医のいる病院を選んで必ず受診することが大切。
今日撮ったマンモグラフィーがこちらですね。
こちらに今回しこりを指摘されましたので、詳しくこれから当院で検査を行っていこうと思います。
角田医師らの調査では、実際に乳ガンと診断されたときよりも最初の検診で陽性と告げられたときの方が患者の不安や抑うつ状態が大きいということがわかった。
そこで、臨床の現場でも、患者の精神的なケアを最重要視しているのだと言う。
若い人の乳ガンなど、マンモグラフィーで発見しにくいガンを見つけるため実際の診療の場では、マンモグラフィーに超音波検査=エコーが併用されている。
その併用が検診においても有効かどうか検証しようと臨床試験が実施された。
今後、集まったデータを解析して有効性の有無を調べる。
抗ガン剤治療も日進月歩、大きく変わってきている。
川崎市にある日本医大武蔵小杉病院の外来化学療法室。
リクライニングチェアに座って抗ガン剤治療を受けている50代の主婦。
この日、初めて抗ガン剤治療を受けた。
乳ガンが見つかったのは去年11月。
翌月には地元のクリニックで手術を受けた。
それから10カ月あまりの間、抗ガン剤治療を拒否し続けてきたがやがてガンは、両方の肺と皮膚に転移、全身に広がっていった。
自分の免疫力とか治癒力で絶対に治せると信じて今まできたんですけれども。
自分で手に負えないところまで来て、やっぱり、化学的なものも使って治療していかなきゃいけないというのを納得した上で受けたわけなんですけれども。
抗ガン剤治療はおよそ5時間という長丁場になった。
治療の途中、主治医が治療室に顔を出した。
もっとひどいかと思っていた?抗ガン剤やった途端にゲーッとか思ってました?全く何も変わらなくて安心しました。
抗ガン剤治療といえば副作用がきつく入院して受けるのがこれまでの常識だった。
しかし、今では仕事をしながら、あるいは家事や育児をしながら通院して抗ガン剤治療を受けることが当たり前になっている。
抗ガン剤治療を受けてから2週間あまりたった。
気分転換になるので、よく運転してます。
抗ガン剤の副作用はどうだったのだろうか。
今度は熱が出てしまったんですね。
主治医の言うとおり、副作用が3日目辺りから出てきたことが逆に医師への信頼につながったと言う。
医師や看護師から、気になったことがあったらいつでも連絡してくださいと何度も声をかけられたことも精神的な支えになった。
本当に自分が変わったような元気に戻りまして、もうホントに本来・普通の生活に戻れました、副作用に苦しんだのは5日ほど。
今では、毎朝のようにウォーキングで汗を流す。
今後は体力をつけて、今年の夏、体調不良で断念した富士登山を実現させるのが次の夢。
抗ガン剤をかたくなに拒んできた主婦。
ガンとの闘いはこれからが本番だが恐怖から信頼へ、抗ガン剤のイメージは大きく変わったと言う。
一生のお付き合いだと思うんですけど、よりよくうまく付き合っていきたいと思います。
私たちは、抗ガン剤とどのように付き合っていけばよいのか。
この主婦の主治医で抗ガン剤を初めとしたガン治療の専門家は1人1人がその人に一番合った抗ガン剤治療を見つけることが大切だと強調する。
抗ガン剤は使い方を間違えると体がボロボロになってしまいますけど体がボロボロになってしまいますけれども、正しい使い方をすればガンがよくなりますし、副作用も抑えられて、社会生活がきちんとできるようになりますよということです。
本当に1人1人どんな抗ガン剤を使うか、どういう副作用が出るか、効果がどのくらいかというのは1人1人全員違いますので、やはりご自身の正しい情報をしっかり知ってそれできちんと判断をしていただきたいなと思います。
あふれるガン情報の中から正しい情報、信頼できる情報を私たちが得るにはどうしたらいいのか。
自ら乳ガンを体験し、患者会の理事長を務める女性は、公的な相談窓口が十分に活用されていないとした。
正しい情報はたくさん国も出しているし、各都道府県やいろいろな国立のがんセンターなんかも非常にきめ細やかな情報をエビデンスのある正しい情報を出しているんですが、やはり、必要な人のところに届かない。
では、公的な相談窓口へどのようにアクセスすればいいのだかろうか。
国立がん研究センター・がん対策情報センターで行われている電話相談の1コマ。
国民が信頼できる情報を知りたいときに自分の住まいの近くにあるがん相談支援センターへの橋渡しをするというのが大きな役割。
がん相談支援センターとは治療や療養中の生活上の問題点、その地域の医療機関などについて電話や対面で相談することができる窓口で、全国に422施設ある。
がん対策情報センターが最も力を入れているのが、ホームページなどから正しく役に立つ情報を患者や家族らに迅速に伝えること。
ガンの種類ごとに診断や治療、生活上のアドバイスなどが詳細に示されている。
患者の視点に立った編集をモットーに全国100人の患者・家族らに協力をあおぎ、医学の知識がない人でもわかりやすい内容を目指している。
インターネットが得意でない患者向けにはがんの冊子をつくり、各地のがん相談支援センターなどで無料配布している。
肺ガンや乳ガンなど患者数が多いガンの情報は入手しやすいが患者数が少ないいわゆる希少ガンでは情報が極めて限られている。
どこの病院で診てもらえるかという問い合わせも多いため、がん対策情報センターでは、希少ガンごとに病院での患者数をまとめ、情報提供を始めた。
がん対策情報センターの責任者はガン情報の洪水に流されそうになったらまず私たちのホームページを訪れてほしいとした。
がん情報サービスですね、がん情報ドットJPにガンに対してエビデンスのある情報が載ってますのでまずそこを見ていただきたいと思います。
悪性リンパ腫の体験者で、患者会の代表を14年間続けているこの男性は、ガン情報があふれる中、患者は逆に孤独になりがちだと指摘した。
自分1人で抱え込まずに、周囲であるとか、特に信頼できる専門の医療者の方に聞いてもらう。
セカンドオピニオンは以前よりもとりやすくはなっていますのでスタジオには取材に当たりました小嶋記者です。
小嶋さんね、私も5年ほど前にピロリ菌の除菌を行ったんですけれども、私のケースで言うとそれまで何度も指摘された胃の荒れみたいな、それが収まったんです。
ピロリ菌って本当に不思議な生き物で、胃ガンもすっきりするというような効果があるんだということなんですが、VTRにありますように検診、検診はガンになっても早期発見、早期治療でガンを治そうという、これは2次予防と言われるものなんですけれども、それにあったピロリ菌を除菌することで胃ガンになることを防ぐことも可能だと。
ガンにならないようにするという1次予防なんですね。
日本は感染症が原因でガンになるケースが欧米に比べて多いと言われています。
例えば、胃ガン、肝臓ガン、子宮頸ガンなどですが、今後ね日本一次予防がガンガン対策の中心になっていくんだと思います。
ガンにまつわる本なども本当にたくさん出ていますので一種、情報過多な状況なのかなと思っていたんですけれども国立のガンに対する情報センターがあったり、私も知らなかったんですけれども、そういったことを知らない方、多いんじゃないかなと思いましたけどね。
国も宣伝不足だと思うんですけど、公的な機関が科学的な根拠にのっとった最新で最良の情報を整理して、データベース化してくれているんです。
ですからあふれる情報の中、ガンになってどうしたらいいか困ったときにガンとの付き合い方を考える入り口として、この公的機関のサービスというのは利用度が高いんだと思います。
一方で抗ガン剤なんですけれども、もちろん悪性リンパ腫とか白血病では有効だというふうに言われていますけど、私の周囲には正直言いますと、抗ガン剤の使用に対して非常に抵抗感を持っている人がいます。
一概に一般的に有効だと言い切ってしまうことについて異論とか反論があるのも事実、現実だと思いますけれども、その点どうですか?患者が主体となって自分で自分の治療法を決めるというのは大原則なので、その人の生き方にも関わるので、抗ガン剤を拒否するということも選択肢の1つとしては重要だと思うんですよね。
ただしという条件がつくんですけど、抗ガン剤などについて偏った、あるいは間違った情報で、それで判断しているということがないということが大前提だと思うんです。
抗ガン剤を拒否して、治る可能性があるのに最後に本人や家族が後悔することがないようにそこら辺はしっかりと考えるべき、重要な問題だと思います。
次は難民問題です。
シリアからの難民流出が止まらない中、日本はまだシリア難民を受け入れる考えを示していないままですが果たして私たちの国、日本には難民を受け入れる土壌というのはあるのでしょうか。
日本の難民受け入れの歴史と現在を取材しました。
先週土曜日、横浜市のある小学校で運動会が開かれた。
いろいろな国の言葉で運動会スローガンの発表をします。
最初はベトナム語です。
次は、ラオスの言葉、ラオス語です。
様々な国の言葉で運動会のスローガンを唱える子どもたち。
といってもここはインターナショナルスクールではない。
横浜市立飯田北いちょう小学校。
公立の小学校だが、在籍する320人の児童のうち外国籍もしくは外国にルーツを持つ児童が半数を占めている。
お母さんどちらの出身なんですか?ベトナム。
これは春巻きね。
これはラオス、これはタイ。
この小学校に通う子どもたちのルーツは日本を含め9カ国に上る。
なぜこれほど国際色が豊かなのか。
その背景を知るには今から40年さかのぼる必要がある。
1975年のベトナム戦争終結以降、相次いで社会主義体制に移行したベトナム、ラオス、カンボジアのインドシナ3国。
しかし、新たな体制のもとで迫害を受けるおそれのある軍人や旧政権の関係者とその家族らが次々と船などに乗って国を脱出した。
いわゆるボートピープル。
どちらのご出身なんですか?難民のつながり。
父親を追って後から日本にやってきたこの女性。
父親がベトナムを出ると切り出したとき、家族はギリギリの決断を迫られたと言う。
あふれ出す難民たち。
しかし当初、日本政府の対応は冷ややかだったと、難民支援に携わってきた吹浦氏は振り返る。
あの人たちはかわいそうだ、何とかしてやろうとした人はたくさんいました。
しかしながら政府そのものは非常に固い。
ボートピープルの4〜5割は悪天候や病気で命を落とすと言われます。
各国も受け入れ枠を増やすなど人道主義的な解決策が決まりました。
しかし、日本は金は出すが受け入れは渋るという姿勢を姿勢をとり続けています。
しかし、アメリカを初めとする国際社会の圧力もあり79年、日本は政治判断によってインドシナ難民の受け入れにかじを切った。
以降ボートピープルとして到着したり、周辺国のキャンプに身を寄せる難民らを招く形で、合わせて1万1000人以上のインドシナ難民を受け入れた。
神奈川県の横浜市と大和市にまたがるいちょう団地。
飯田北いちょう小学校に通う児童の多くがここに住んでいる。
大和市にインドシナ難民の定住促進センターが設立されたのを機に、大勢の外国人が移り住むようになり、今も住民の4人に1人が外国籍。
団地の一角で食料品店を営むシーワントさんも内戦が続くカンボジアから隣国のタイを経由して日本へやってきた、かつてのインドシナ難民。
そんなかつての難民とその子どもたちが最近、胸を痛めながら見守っている国がある。
深刻な内戦状態が続くシリア。
5年近くに及ぶ混乱で2200万人の人口のうち半数以上が国内の避難民、あるいは国外に逃れ、難民となっている。
避難中の沈没事故などで命を落とす難民も多く、渡航中、死亡または行方不明となった難民は今年だけで3440人に上っている。
犠牲者の多くは力のない女性や子どもたち。
増える一方の難民を前に、負担のあり方をめぐって頭を悩ませるヨーロッパ各国。
日本はシリア、イラクの難民、国内避難民に向けた支援を一層厚くします。
金額に換算すると、今年は約8.1億ドル、昨年実績の3倍となるでしょう。
安倍総理はニューヨークでの国連演説で、難民支援のため、シリアの周辺国に8億1000万ドル、およそ970億円の支援を行う考えを表明した。
しかし、このうち7割に当たる5億7000万ドルは贈与ではなく借款、つまり貸し付けであることが外務省への取材で明らかになった。
また、その後の記者会見では…シリア難民の問題について、総理は資金援助を表明しましたが…資金援助は表明したものの、シリア難民を受け入れる姿勢は最後まで示さなかった。
一方、自らの力で日本にたどり着き難民認定を手にしたシリア人一家がいる。
本当だ、難民認定証書って、僕初めて見た。
一家は日本が難民として認めた唯一のシリア難民。
シリアの首都ダマスカスに住んでいたこの一家、長男のジャマールさんは大学で英文学を選考するかたわら、サッカー選手としても活躍していた。
しかし治安は日ごとに悪化したと言う。
これが私たちが住んでいた家です。
政府軍の攻撃で破壊されました、それでシリアにはいられなくなったんです。
祖国を離れた一家は、日本人と結婚していた親類のつてを頼っておととし10月に来日。
半月後に入国管理局に行き、一家3人で難民申請した。
しかし、そこからの道のりが長かった。
難民と認められた今は、住居のあっせんや経済援助、日本語学習の支援も受けられるようになり、生活は安定した。
大好きなサッカーも再開し、今は日本での大学進学を目指して勉強に励んでいる。
最初は日本になじむのが大変だったけど、今は日本のことが気に入っているし、日本人との交流を楽しんでいます。
しかし、ジャマールさんのような例は日本に数多くいる難民申請者のごくごく一部にすぎない。
日本で難民申請する人は年々増え続け、去年は5000人に達した。
しかし、このうち難民と認められたのはわずか11人だけ。
認定率にして0.2%という、極めて狭き門。
なぜ、これほど認定率が低いのか。
そのカギは難民申請者の内訳にある。
去年、難民申請した人の国籍を見ると、ネパールやスリランカ、ミャンマーなどアジアの国々が上位を占めていることがわかる。
その多くは、最近になって急に政情が混乱したとは言えない国々。
難民支援に携わる傍ら、3年前から参与員として難民審査にも立ち会ってきた吹浦氏はその実情を、こう明かす。
政府は5年前の制度改正で難民申請中の外国人に対し一定の条件のもと、日本で就労することを認めた。
すると、よりよい条件で働こうと留学生や技能実習生として来日しながらあえて難民申請する外国人が急増した。
難民申請中の外国人が身を寄せているという都内のアパートを訪ねてみた。
難民申請中の外国人が身を寄せているという都内のアパートを訪ねてみた。
出てきたのは20代くらいの若い男性。
ミャンマーの民族衣装ロンジーをはいている。
ミャンマーからいらっしゃった方ですか?この男性は半年前、技能実習生として働いていた山形の建設会社から抜け出したと言う。
技能実習生だけではない、外国人留学生の中でも学校を辞めて難民申請する人が増えていると関係者は話す。
乱用される日本の難民認定制度。
その一番の被害者は、ほかでもない難民自身。
難民として認められるまでに私たちは1年半待たなければなりませんでした。
私の2人の友人も難民申請してもう1年がたっています。
でも、まだ決定は出ていません。
現実には9000kmも離れた日本を目指す官庁同士の壁も厚いしね、政治家もこんなことやったって票にならないし、しっかりしろよ日本って言いたいくらい。
37〜38年前と何も変わってないじゃないですかと。
ベトナム戦争が終わったときから40年たったわけですけどね、40年たって日本がどれだけ国際化したのかと。
日本が踏み出していかない。
シリア難民に調査団を出して受け入れてくるというくらいの熱心さがないのは、やっぱりいかんですよ。
土壌は僕はあると思いますよ。
取材に当たりました能島記者です。
日本の難民認定制度が乱用されている側面があるという表現がありましたけれども実際にそれは難民申請している5000人の個々の事情を細かく見ていくと、一概にそういう表現も使いにくいのかな、とても難しいなと思って見ていましたけどね。
VTRにもあったように、難民申請している5000人の中には本当の難民には当たらないというような人もたくさんいるんですよね。
でも例えば、一部の外国人技能実習生のように労働環境ですとか労働条件があまりにも過酷で逃げ出すような形で難民申請をするような人たちもまたたくさんいるんですよね。
実習生として働いていても難民申請者として働いていても、それぞれの現場では、今の人手不足の中で非常に貴重な労働力と見られていることもまた事実なんです。
ですから、これを日本がこの先、外国人労働者とどうやって向き合っていくかという問題でもあるんです。
能島さんと一緒に日本で難民認定されたシリア人のジャマールさん一家にお会いしたんですけれども、認定される前と後では全く違ってて、仕事の範囲とか医療が受けられるとか、住居とか日本語教育とか、すごい手厚い保護が受けられるようになったと言ってました。
今は日本のサッカーチームにも入っていずれJリーグのプロテストも受けてみたいというようなことも言っていて非常に前向きでしたね。
それで言えば、ラグビーも日本代表が31人のうち10人が外国選手だという、ポジティブなヒントをえるような気がしますけどね。
品永久それにしても難民を受け入れている欧米の国々もいろいろな問題を抱えていると思うんですけれども、それでも先進国の責務みたいなもの、それが尊重されているように感じるんですけどね。
シリア難民の問題も人道的な危機に対して各国がその痛みをどう分かち合うかという問題でしてこれはインドシナ難民のときと構図は同じなんですよね。
あのときは日本は最終的には政治判断によって難民の受け入れに転じて、自ら現地の難民キャンプに出向いてそれでインドシナ難民を受け入れてきたんですよね。
今回のシリア難民の問題でも、やっぱり日本は一定の枠を設けて、まずは数十人でも数百人でもいいから現地に行って受け入れてくるべきだと、それが先進国としての責務じゃないかという声も多いですよね。
この後はスポーツ、上村さんです。
セブンズと呼ばれる7人制ラグビー。
度リオデジャネイロオリンピック出場をかけたアジア予選が今日から香港で行われます。
セブンズは15人制と同じフィールドを使用。
そして試合時間は7分ハーフで行われる。
短時間で多くのトライが見られる速い展開に注目。
アジア予選には10チームが出場。
日本はプールAで2位以内に入れば決勝トーナメントに進出。
優勝すればリオへの切符を獲得できる。
いざオリンピックへ。
アジア予選最初の相手は台湾だった。
試合開始からわずか15秒で日本最年少の松井千士が独走。
50m5秒台の俊足で先制のトライを決める。
さらに15人制のW杯代表から唯一選ばれた藤田慶和も隙を突いてトライ。
22歳と若い藤田だが、言葉でもチームを引っ張る。
後半に入っても流れは日本。
藤田のこの試合2つ目のトライなどで初戦を38−0と快勝した。
2試合目はシンガポールと対戦。
羽野一志のトライをきっかけに怒濤の攻撃を見せた。
日本が奪ったトライはなんと10本。
アジア大会王者の実力を見せつける。
66−0で2試合目も完封勝利。
日本は2試合を終えた時点で決勝トーナメント進出圏内の2位、最高のスタートを切った。
J1・セカンドステージ。
首位サンフレッチェの優勝条件は勝つか引き分けるか。
そして、2位アントラーズが引き分け以下だった場合、ステージ優勝が決まる。
0−0で迎えた後半10分、サンフレッチェが絶好の位置でフリーキックのチャンス。
ドウグラスが決め、優勝を向け貴重な先制点を奪う。
セカンドステージ、アウェーでは7戦全勝のサンフレッチェ。
終了間際にも清水が追加点を決めて勝利。
あとは2位アントラーズの結果が気になるところ。
そのアントラーズはカイオの2ゴールで快勝。
勝ち点差は3のまま変わらず。
優勝の行方は最終節に持ち越しとなった。
続いて、TOTOジャパンクラシック。
女子初の年間賞金2億円達成を目指すイ・ボミ選手に注目。
女子ツアーも残り4試合。
日本で初の賞金女王を狙うイ・ボミは前半3つスコアを伸ばすが、後半、大事な場面でパットが決まらない。
トップに6打差と離され23位タイに後退。
今大会での優勝は厳しくなった。
日本人トップに立ったのは21歳の鈴木愛。
絶妙なアプローチを見せれば…会場近くの伊勢神宮でパターをお祓いしてもらった効果は絶大。
パットでも観客を沸かせる。
この日、4バーディー・ノーボギーで6位タイにつけている。
この日、7つスコアを伸ばした韓国のジェニー・シンが単独トップ日本で初優勝を狙う。
番組でお伝えしました中台首脳会談についてその後の会見で新たな情報は入っているのでしょうか。
シンガポールから中継。
中台首脳会談に関する中国側と台湾側の会見はつい先ほど終わりました。
会談では今後、双方の間で実務責任者を置いたホットラインを設置し、意見交換していくことも話し合われました。
会談では双方が中国大陸と台湾は1つの中国に属するという考え方を改めて確認し合った。
この後、両首脳は夕食をともにするとのこと。
一方、台湾では今回の首脳会談に抗議するデモが行われている。
参加した市民からは、会談は市民の気持ちを無視した国民党の選挙対策にすぎない。
会談をきっかけに中国に取り込まれるのではといった声も多く聞かれたとのこと。
双方にとって大きな賭けとも言える歴史的な会談が今後の選挙情勢や2015/11/07(土) 17:30〜18:50
MBS毎日放送
報道特集[字]【がん情報とどう向き合うか▽これでいいの?日本の難民政策】
あまたのニュースの中から、伝えるべき情報を厳選し、報道特集というフィルターを通して、責任をもって視聴者にお伝えします。
詳細情報
番組内容
【がん情報とどう向き合うか】
がんに関する情報があふれる日本だが、治療や検査について、必ずしも正確な情報が伝えられていないこともある。がん情報を正しく判断し向き合うためにはどうすればいいのか。
【これでいいの?日本の難民政策】
去年、日本で難民申請した5000人のうち、認められたのは11人。低い認定率の裏に何があるのか?日本にいる難民の実情は?そして、日本の難民政策はこれでいいのか?
出演者
【キャスター】
金平茂紀(TBSテレビ報道局)
日下部正樹(TBSテレビ報道局)
小林悠(TBSテレビアナウンサー)
上村彩子(TBSテレビアナウンサー)
関連URL
【番組HP】
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おことわり
番組の内容と放送時間は、変更になる場合があります。
ジャンル :
ニュース/報道 – 特集・ドキュメント
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
福祉 – 文字(字幕)
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
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