歴史的な瞬間でした。
先に手を差し出したのは。
その手を強く握り返しました。
1949年の分断後、初の中台の首脳会談。
握手は1分以上続きました。
世界が注目した2人のことばは。
こんばんは。
ニュース7です。
中国の習近平国家主席と、台湾の馬英九総統が、初めてとなる首脳会談を、シンガポールで行いました。
互いの主権を認めていない中での会談。
どのように行われ、何が話されたのでしょうか。
首脳会談の会場となった、シンガポールのホテル。
午前9時を回りました。
多数の報道陣も集まってきています。
中国も台湾も、メディアは特別番組を放送して、首脳会談について伝えました。
そして日本時間の午後4時前、習主席と馬総統が会場の両側から歩み寄って握手。
習主席は赤いネクタイ、馬総統は国民党のシンボルカラーである、青いネクタイを締めて、この日に臨みました。
そして2人は、会談を行う部屋に並んで語り合いながら移動しました。
今回の会談では、国家主席と総統という肩書は使わずに、日本語のさんのニュアンスに近い、先生と呼び合いました。
冒頭のあいさつで、習主席が2回、先生と呼んだのに対し、馬総統は4回、呼びかけました。
今回、会談が行われたシンガポールは、中国と台湾にとって特別な場所です。
1993年、中台の相互交流のための窓口機関のトップどうしが、初めて会談したのがシンガポール。
中台の交流に、重要な役割を果たしてきた国なのです。
中国と台湾の双方が、歴史的な意義があるとした今回の会談。
両首脳は、それぞれ中国大陸と台湾は、ともに1つの中国に属するという考え方とともに、中台関係の平和的な発展が重要だと確認しました。
中国政府の高官は記者会見し、率直で突っ込んだ意見交換を行ったと述べました。
一方、会談のあと、台湾の馬総統は。
では、シンガポールで取材に当たっている、中国総局の逵記者と、台北支局の田島支局長に聞きます。
まず逵さん、今回の会談では、開催場所や互いの呼び方など、形式にこだわったことがうかがえます。
こうしたことから見える、中国側のねらいをどう感じましたか?
キーワードは1つの中国です。
先ほどありました、中台の窓口機関のトップ会談、初めてここ、シンガポールで行われるにあたって、双方は、1つの中国という考え方で、交流を進めることで合意したとされています。
つまりシンガポールは、この考え方とゆかりの深い場所なんです。
共産党政権は、台湾との関係を国際問題化したくありませんので、首脳会談は、国外で開くのは難しかったんですけれども、こうした経緯もありまして、今回、シンガポールでの開催は、ぎりぎり受け入れられる線でした。
また、習近平国家主席は、自分の肩書を外して、馬英九総統を、対等な指導者として扱いましたが、これも譲歩です。
来年1月の台湾総統選挙では、1つの中国を受け入れない野党が政権を奪回する可能性があると指摘されています。
習主席としては、場所や肩書で譲歩してでも、首脳会談を開催して、1つの中国を確認して、前例や実績を作ることを重視したものと見られます。
続いて田島さん、台湾では、来年1月の総統選挙を前にした首脳会談に、批判の声も出ていますけれども、今後、どのような影響を与えそうですか?
中国の指導者との歴史的な会談に踏み切った馬総統の決断が、台湾の人たちに、どこまで支持されるかは未知数です。
残りの任期、半年余りとなる中で、台湾では、馬総統は中国との関係改善を最大の功績として残したいのではないかという、冷めた見方も広がっています。
また来年1月の総統選挙に向けて、中国と対等に交渉ができるのは、国民党だと印象づけたいという思惑もうかがえますけれども、突然の会談発表だっただけに、手続きが不透明ではないかと、疑問の声も上がっています。
国民党政権は、若者の就職難や経済格差の問題など、難しい課題に直面し、住民の不信感が広がっています。
政権に対する支持率は、10%台で低迷しています。
今後、台湾では、今回の首脳会談の成果を巡り、選挙で優勢が伝えられている最大野党・民進党と、国民党の論戦が続くことになりそうです。
次は、暴力団組長や、接骨院を開いていた男らによる療養費の詐欺事件です。
うその請求に使われた健康保険証の名義人に、複数のタレントなどが含まれていたことが警視庁への取材で分かりました。
こうした名義人は、およそ1000人に上り、警視庁は、複数のルートで幅広く集めていたと見て調べています。
暴力団の資金源になっていたと見られる今回の事件。
警視庁は指定暴力団住吉会の本部事務所などを捜索し、調べを進めています。
事件ではこれまでに、住吉会系の暴力団組長、三戸慶太郎容疑者や、東京・杉並区で接骨院を開いていた、辺土名朝紀容疑者ら16人が逮捕されています。
三戸容疑者らは、おととしまでの2年近くの間に、接骨院に通院していた人たちの施術回数を水増しするなどのうその請求をして、自治体などから、療養費およそ45万円をだまし取ったとして、詐欺の疑いが持たれています。
被害額が1億円を超えると見られる事件。
警視庁の調べで、組織的な詐欺の仕組みが徐々に明らかになってきました。
悪用されたのは、接骨院などで施術の療養費を、柔道整復師が患者に代わって請求する委任制度です。
保険が適用される場合、柔道整復師は、患者が窓口で支払った自己負担分以外を、患者に代わって、自治体や健康保険組合に請求することができます。
患者に署名をしてもらい、支給申請書に施術を行った回数などを記入して請求。
柔道整復療養費が支払われます。
今回の事件では、請求の際、施術を行った回数の水増しや、してもいない施術についても、健康保険証の情報を使って、うその請求が行われていたと見られています。
三戸容疑者や辺土名容疑者らは、配下の暴力団員や、その知人などを通じて、健康保険証やその写しを集めていた疑いがあるということです。
この情報を使って、うその請求をしたと見られています。
さらに、逮捕された会社役員、尾高仁容疑者は、経営していたボクシングジムなどを通じて、健康保険証の名義人となる、複数のタレントなどを集めた疑いがあることが分かりました。
このほか、複数のルートで集められ、うその請求に使われた健康保険証の名義人は、およそ1000人に上ると見られ、1人当たり数万円の報酬が支払われていたということです。
なぜ1000人もの名義人が集まったのか。
暴力団の実態に詳しい作家の溝口敦さんは、こう指摘します。
調べに対し、三戸容疑者ら11人は容疑を否認し、尾高容疑者ら5人は、容疑を認めているということです。
一方、警視庁によりますと、三戸容疑者らは、都内のクリニックや千葉県内の歯科医院の医師らと共に、診療報酬もだまし取っていた疑いがあるということで、警視庁は三戸容疑者らが複数のルートで、名義人や協力者を幅広く集めていたと見て、実態の解明を進めています。
さてこちら、東芝の歴代の3人の社長です。
経営トップも含めた組織的な関与によって、不正な会計処理を行っていた東芝は、きょう、この3人らを相手取り、損害賠償を求める訴えを起こしました。
請求額は3億円です。
一方、きょうは中間決算も発表。
本業のもうけを示す営業損益は、904億円の赤字と、6年ぶりに赤字に転落しました。
一連の問題のあと、構造改革の対象となっているパソコンなどの不振が続いています。
土曜日に行われた異例の決算発表。
理由について、東芝は、経営の監視の強化に向け、過半数を社外取締役にしたため、平日の日程の調整がつかなかったとしています。
その上で発表されたグループ全体の中間決算。
売り上げは2兆9727億円で、4.5%減少。
そして、本業のもうけを示す営業損益は、904億円の赤字と、中間決算では、6年ぶりに赤字に転落しました。
これは、不正会計の問題のあと、構造改革の対象となっている、パソコンやテレビの不振が続いていることなどによるものです。
会見で東芝は、低迷が続く事業の生産や販売の体制見直しを急ぐ考えを強調しました。
明るい生活に明るい光を。
ことし、創業から140年を迎え、グループ全体で20万人の従業員を抱える東芝。
日本のものづくりをけん引してきました。
その東芝を揺るがした、不正な会計処理の問題。
第三者委員会の報告書では、問題は、インフラ工事や半導体などの幅広い事業で見つかったとしたうえで、経営トップらを含めた組織的な関与があり、意図的に見かけ上の利益のかさ上げをする目的で行われたと断定。
経営体質そのものを厳しく批判しました。
これを踏まえ、田中久雄前社長、佐々木則夫前副会長、それに西田厚聰元相談役の歴代の3人の社長が辞任する事態となりました。
そしてきょう、東芝はこの歴代の3人の社長や、当時の財務担当役員の合わせて5人を相手取り、決算の訂正にかかった費用など、3億円の損害賠償を求める訴えを、東京地方裁判所に起こしました。
請求額については、今後、新たな損害が発生した場合、増額することも検討するとしています。
一方、当時、会長だった、室町正志社長は、監督義務に違反していた証拠は見当たらないなどとして、損害賠償の対象とはしないとしています。
また、問題に関わった部長級などの従業員26人については、今月9日付で、出勤停止などの懲戒処分とすることも発表しました。
東芝では、関係者の皆様には多大なご迷惑をかけたことを、心よりおわび申し上げますと、コメントしています。
次です。
エジプト東部で墜落したロシアの旅客機を巡って、テロの可能性があるとの見方が広がっています。
こうした中、フランスのメディアは6日、現場から回収されたボイスレコーダーに、爆発音が録音されていたと伝え、事故調査の関係者が、墜落は爆発物によるものとの見方を強めているとしています。
操縦室内の音声を録音した、ボイスレコーダーなどの解析作業が行われる中、フランスの公共放送は6日、調査官の話として、レコーダーに、はっきりと爆発音が録音されていると伝えました。
また、AFP通信によりますと、事故調査の関係者の話では、飛行開始のおよそ20分後に、突然、レコーダーが機能しなくなったということです。
こうした状況などから、この関係者は、今回の墜落について、爆発物によるものとの見方を強めていると伝えています。
一方、6日付のイギリスの新聞各紙では、タイムズは情報源は明らかにしていませんが、イギリスとアメリカの情報機関が傍受した、過激派組織IS・イスラミックステートの交信から、乗客、もしくは空港の職員によって、爆発物が機内に持ち込まれたとする分析を伝えました。
また、デーリー・テレグラフは、交信の分析が、墜落がテロ攻撃によるものだったことを示していると伝えています。
墜落した旅客機が出発した、エジプトのシャルムエルシェイクは、世界有数のリゾート地です。
近年、ロシアからの観光客が多くなっていますが、影響が出始めています。
こうした状況の中、公式な調査結果を待つべきとするロシアのプーチン大統領も動きました。
6日、墜落原因が明らかになるまで、エジプトとロシアを結ぶ便の運航を停止するよう指示しました。
さらにプーチン大統領は、エジプトのシシ大統領と電話で会談。
ロシア人観光客の安全に向けた両国の協力や、ロシアの航空機への安全対策を強化することで一致したということです。
墜落の原因について、アメリカとイギリスが、テロの可能性があるとの見方を示す中、ロシアとしては、慎重な姿勢は維持しながらも、国民の安全のため、テロの可能性を見据えた形となっています。
エジプトでは、日本時間のあす未明にも、ロシア機の墜落原因を調査しているエジプトの民間航空相が記者会見し、調査の状況について説明する見通しです。
矢が刺さったカモが相次いで見つかった、兵庫県伊丹市の池で、今度は頭の部分がないカラスの死骸が見つかりました。
近くでは、吹き矢が1本落ちているのも見つかり、警察が鳥獣保護法違反の疑いで捜査しています。
毎年、300羽ほどの渡り鳥が飛来し、野鳥の生息地として知られている、兵庫県伊丹市の昆陽池です。
先月28日、頭に矢が刺さったカモが見つかり、保護されました。
さらに今月2日にも、矢が刺さったカモが2羽確認されています。
そしてけさ8時半ごろ、池の近くで吹き矢が1本落ちていると、近所に住む女性から警察に通報がありました。
警察によりますと、落ちていた吹き矢は、長さが8センチほどあり、カモに刺さっていた矢と同じ種類と見られるということです。
さらに警察が周辺を調べたところ、吹き矢が落ちていた場所から100メートルほど離れた水門近くの池の中で、頭の部分がないカラスの死骸が見つかりました。
刃物のようなもので切られたと見られるということです。
きのうの夕方、警察が巡回したときには、カラスの死骸と吹き矢はなかったということで、警察は鳥獣保護法違反の疑いで捜査するとともに、一連の事件との関連を調べています。
ニュースを続けます。
ことし実施された、8月の面接解禁。
僅か1年で見直しとなりそうです。
大手企業の大学生らの採用活動の時期を巡って、経団連は、就職活動が長期化しないよう、来年の面接の解禁時期を、6月に前倒しする方針を固め、来週初めに正式に発表することになりました。
面接解禁の時期について大学側は、6月は授業の真っ最中だなどとして、今の8月から変更しないよう求めていて、経団連は今後、調整を進めることにしています。
中国の習近平国家主席。
講演で、領有権の争いが続く南シナ海の問題を巡って、妥協しない姿勢を強調しました。
その上で、習主席は、中国は当事国を尊重しており、史実や国際法に基づき、協議を通じて、あらゆる争いを解決すると述べ、南シナ海の問題は、当事国の間で解決すべきだと改めて主張し、アメリカなどの介入をけん制しました。
TPP・環太平洋パートナーシップ協定交渉の大筋合意を受け、兵庫県で農業関係者との意見交換会に出席した、自民党の小泉進次郎農林部会長。
出席者から、TPPの影響は極めて大きいといった指摘を受け、今月、国内対策の提言を取りまとめたあとも、生産者との対話を続け、農業の基盤強化に取り組む考えを示しました。
あす、民政への移管後初めてとなる総選挙が行われるミャンマー。
選挙を前に、日本から派遣された選挙監視団がきょう、投票所の準備状況などを視察しました。
ミャンマーでは、軍事政権時代に行われた前回の総選挙などで、さまざまな不正や妨害があったと報告されており、今回の選挙についても、スー・チー氏は、選挙違反を報告しても何もしないとして、選挙管理委員会の対応を問題視するなど、公正な選挙が実施されるかどうか、大きな課題となっています。
来年のリオデジャネイロオリンピックで初めて採用される、7人制ラグビー。
その出場権をかけたアジア予選が開幕しました。
香港で始まった男女の予選。
女子の日本代表は、年間200日を超える合宿で強化してきました。
7人制ラグビーは前後半7分ずつ。
スクラムは双方3人で組みます。
15人制と同じ広さのグラウンドで行われるため、1対1で相手をかわすスピードと技術。
それに、広いスペースで動き続ける走力が求められます。
日本は1次リーグ3連勝。
この大会と、今月下旬の日本大会の成績で、オリンピック出場権を争います。
一方の男子は、この大会で優勝すれば、オリンピックが決まります。
去年のアジア大会で優勝している日本は、初戦の開始直後。
同志社大の松井千士。
ワールドカップで代表入りを逃した悔しさをばねに、スピードを磨いてきました。
日本はさらに、早稲田大の藤田慶和。
ワールドカップの15人制の代表から、ただ一人参加。
7人制でも新しい歴史を作りたいと意気込む藤田のトライで、リードを広げました。
日本は、後半も藤田のトライなどで得点を重ね、台湾に快勝。
男子も初日は3連勝。
好スタートを切りました。
プロ野球・巨人の高橋由伸新監督が、きょうから始まった秋のキャンプで、監督としてのスタートを切りました。
高橋新監督が秋のキャンプで始動。
12球団で最も若い40歳。
背番号は現役時代と同じ24です。
練習では、およそ2メートルある長い棒。
下半身をしっかり使ってスイングするためです。
打線の強化へ、初日から工夫を凝らします。
さらに、球種や球速を自在に変えられるバッティングマシン。
高橋新監督が導入しました。
当てるくらいしろよ。
より実戦に近い練習で、来シーズンの巻き返しを狙います。
サッカーJ1は、第2ステージも残り2試合です。
気象情報は菊池さんです。
こんばんは。
大きな雨雲が西から近づいてきています。
すでに雨の降りだしている所があります。
この時間は、九州や四国などで雨となっています。
きょうは東京でも、久しぶりに傘を差している人の姿が見られましたね。
あすは全国的に雨が降る予想です。
その原因はこちらの低気圧や前線です。
集中して、湿った空気の流れ込みやすい西日本を中心に、激しく降る所もあるでしょう。
低気圧や全線、動きが遅いために、火曜日ころまで、雨が長く続く所もある見込みです。
今夜からの雨の予想です。
雨雲は次第に東へと広がっていきそうです。
北海道、あすの朝から昼までに、降りだす所が多いでしょう。
降りだしは雪で、湿った重たい雪となる所もありそうですから、注意をしてください。
このあと、関東や東北、午後を中心に雨足が強まるでしょう。
では、あすの天気です。
今日は札幌です。
こちらは大通公園ですね。
2015/11/07(土) 19:00〜19:30
NHK総合1・神戸
NHKニュース7[二][字]
▽中国・台湾首脳が会談 分断後初 その内容は 【キャスター】守本奈実,【サブキャスター】中山庸介,【気象キャスター】菊池真以
詳細情報
出演者
【キャスター】守本奈実,【サブキャスター】中山庸介,【気象キャスター】菊池真以
ジャンル :
ニュース/報道 – 定時・総合
ニュース/報道 – 天気
スポーツ – スポーツニュース
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