NHKみんなの手話 第6課「誰が握ったの?〜Wh疑問の表現(1)〜」 2015.11.08


どうもこんにちは。
さっき善岡さんが「海外旅行」って手話をやってたんですけど何話してたんですか?去年私海外旅行に行ってきたんです。
それで善岡さんから「一番楽しかった国はどこ?」と聞かれたので「インドがよかった」って話をしていたんです。
ホサナさん海外旅行行ってきたんだ。
いいな〜。
今度ゆっくり話を聞かせて下さいね。
はい分かりました。
という事で今日の学習のテーマは何ですか?今日の学習のテーマは先ほど私がホサナさんに尋ねた「一番楽しかった国はどこ?」のような「はい」「いいえ」で答えられない疑問文を学びます。
「何?」や「誰?」なんかも「はい」「いいえ」で答えられない疑問文ですよね?そのとおりです。
「何?」や「誰?」は疑問詞といいます。
こうした疑問詞を使った文の事をWh疑問といいます。
今週と来週2週にわたって丁寧に解説していきますよ。
まず今日は「誰?」と「どこ?」の表現を学びましょう。
善岡さん今日も分かりやすく解説お願いします。
ん?分かりやすく?いやいやいや…。
冗談はやめて下さい。
そうですね。
分かりました。
分かりやすくお教えします。
では早速スキットをご覧頂きましょう。
(3人)どうぞ。
今日のキーフレーズをご覧頂きます。
「誰?」が文のどこで使われているのかそして表情にも注目してご覧下さい。
どうぞ。
まず私がキーフレーズを表現しますのでしっかり見て下さい。
解説します。
「PTおにぎり」。
おにぎりのある場所を指さして「このおにぎり」という意味になります。
「握る」。
おにぎりを握っている様子です。
最後に「誰?」。
ここで疑問詞の「誰?」が出てきましたね。
三宅さんこのキーフレーズ何か気付きませんか?日本語と手話の語順が違う。
そのとおりです。
Wh疑問の表現には2つポイントがあります。
1つは「誰?」のような疑問詞が文末に来る事。
日本語では「誰が握ったの?」ですが手話では「握る」「誰?」と語順が逆になります。
注意して下さいね。
もう一つのポイントは…私が表現してみます。
もう一度。
眉間にしわを寄せ顔を小刻みに左右に動かします。
では三宅さん今日のキーフレーズ表情に注意して表現して下さい。
はいやってみます。
う〜ん…いいですよ。
悪いところは見当たりませんね。
残念。
よかったです。
表情もよかったですよ。
ではテレビの前の皆さんも一緒に今日のキーフレーズを練習してみましょう。
うまくできましたか?ではここでもう一度スキットをご覧頂きます。
「誰?」に注目してご覧下さい。
スキットの中にもう一つ疑問詞を使った会話がありました。
こちらです。
私が表現しますのでしっかり見て下さいね。
解説します。
「PTおにぎり」。
おにぎりを指さします。
「米」。
口元でこのような形を作ります。
「場所」。
指を曲げて下に動かします。
最後に「何?」。
表情もつけて人さし指を左右に動かします。
「場所」「何?」2つの手話単語で「どこ?」という意味になります。
「米」のあとに少し間をおいて「場所」「何?」となります。
「このお米どこでとれたの?」。
「どこ?」を使って何でもいいので私に質問して下さい。
う〜ん…はい。
では質問しますよ。
皆さん分かりましたか?「生まれる」「場所」で「出身地」。
「出身地はどこ?」です。
つまり出身地を質問してくれたんですね。
はい分かりました。
では答えます。
私の出身地は北海道です。
食べ物に関する手話をご紹介しましょう。
一緒に練習しましょう。
伸ばした3本指をフォークに見立ててこのように回転させます。
「スパゲッティ」。
軽く曲げた指を口元でこのように動かします。
「カレー」。
向かい合わせた両手を弧を描きながら動かします。
「野菜」。
頭の辺りで両手をこのように左右に開きます。
実がなっている様子です。
「果物」。
このコーナーでは手話独自の文法やろう文化などについてちょっと掘り下げて解説します。
ものしり博士那須さんです。
こんにちは。
那須さん今日は何を教えてくれるんですか?今日は…。
こちらです。
ろう文化についてお話ししたいと思います。
聞こえない人が当たり前にしているふだんの振る舞いや行動様式もろう文化の一つです。
例えば初対面の聞こえない人同士の会話では「どこの学校を卒業したの?」というようにお互いの出身学校を聞く事がよくあります。
えっ?初対面でいきなり出身校聞かれると学歴を問われてるようでびっくりしませんか?いいえ。
ろう文化では普通なんですよ。
出身学校を訪ねる事で共通の知り合いを見つけて話が弾んでいくんです。
へえ〜。
ほかにはこの「拍手」もろう文化の一つですね。
僕らはこのようにやりますよね。
そう。
でも私たちは聞こえないですよね。
両手をひらひらさせる事これは視覚的でろう者がたくさん集まるイベントなどでこの「拍手」を見るとチョウが舞うようで本当にきれいですよ。
ほかにも視覚に訴えるものはいくつもあります。
例えばお芝居や講演会などに足を運んだとします。
三宅さん開演の合図はどのように知らせますか?ブザーの音ですかね。
そうブザーですね。
でも手話のお芝居などの場では始まりの合図を照明の点滅で知らせます。
なるほど。
これだとろう者も聞こえる人も分かりますね。
そう。
ほかにもろう文化と聞こえる人の文化の間には違いがたくさんあります。
違いがあるという事だけでなくそれらを受け入れていく事も大切ですよね。
ろう文化の扉の鍵は手話です。
是非手話を学んでろう文化の扉を開けてみましょう。
味覚に関する手話をご紹介します。
自分に向けた手のひらを口元でまわします。
「甘い」。
すぼめた指先を口元からこのように動かします。
「酸っぱい」。
2つ表現があります。
1つは「おいしい」。
手のひらを顎の下でこのように動かします。
「おいしい」。
もう一つは「おいしい」。
手のひらを頬に2回くらいあてます。
「おいしい」。
手のひらをこのように前へはじきます。
「まずい」。
魅力的なろう者を紹介する「デフぴーぷる」のコーナー。
今回はこちらの皆さんにお越し頂きました。
(拍手)皆さんは去年鳥取県で行われた手話のイベント手話パフォーマンス甲子園で見事準優勝に輝いたんです。
昔ろう学校で手話が禁止されていた時代をモチーフにした創作劇です。
どうぞご覧下さい。
(拍手)さすが準優勝の演技でしたね。
すごいな。
皆さんのチームワークが生かされたお芝居感動しました。
それに以前ろう者が学校で手話を禁止されていた話に共感します。
今は手話が認められるようになってよかったですね。
皆さんの心の籠もったお芝居がすばらしかったです。
皆さん入賞した時はどんな気持ちでしたか?さて皆さんが住んでいる鳥取県ですが実は今手話がものすごく熱いんですよね。
ええそうなんです。
鳥取県はおよそ1年半前に全国初の手話言語条例が制定されたんです。
これは手話を言語と認め手話を普及していこうというものです。
条例が制定されてまちの様子は変わりましたか?ほかの皆さんはどうですか?今前田さんの話にも出てきましたがこちらが鳥取県で作られた「手話ハンドブック」です。
こちらの制作には鳥取聾学校の先生たちも関わったそうです。
こちらの入門編ともう一つ活用編が作成され県内の小中高等学校など全児童生徒へ配布されました。
このハンドブックがますます活用されるといいですね〜。
では最後に皆さんの夢をお聞かせ下さい。
皆さんのご活躍楽しみにしています。
今日はありがとうございました。
今日は皆さんと一緒にお別れしましょう。
(一同)さようなら〜。
2015/11/08(日) 19:30〜19:55
NHKEテレ1大阪
NHKみんなの手話 第6課「誰が握ったの?〜Wh疑問の表現(1)〜」[字]

講師の善岡修さん、ナビゲーターの三宅健さんとともに楽しく手話を学びましょう。第6課のテーマはWh疑問の表現です。

詳細情報
番組内容
第6課から2週にわたってWH疑問の表現を学びます。WH疑問とは「はい」「いいえ」で答えられない疑問文のことです。第6課では、「誰」と「どこ」について取り上げます。単語コーナーでは、食べ物にまつわる表現を学びます。魅力的なろう者を紹介する「デフぴーぷる」のコーナーでは、去年、鳥取で開催された「手話パフォーマンス甲子園」で入賞した鳥取聾学校の皆さんにお話を聞きます。
出演者
【講師】善岡修,【出演】三宅健,那須善子,ホサナ,鳥取聾学校の皆さん,【語り】佐田明,大野エリ

ジャンル :
福祉 – 手話
趣味/教育 – 会話・語学
趣味/教育 – 生涯教育・資格

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サンプリングレート : 48kHz

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