日曜美術館 アートシーン ▽“プラド美術館展—スペイン宮廷 美への情熱”ほか 2015.11.08


世界有数のコレクションを誇るスペインのプラド美術館から巨匠たちの作品が来日しています。
中でも注目されているのが初来日の貴重な作品。
15世紀から16世紀に活躍した画家ヒエロニムス・ボスが描いた絵です。
4人の人物の左端で奇妙なものをかぶっているのは外科医。
患者の頭からメスで青い花を取り出しています。
それを見守るのは頭に本を載せた女性。
ボス独特の不思議な世界です。
ボスの名作をはじめヨーロッパ中からえりすぐりの名品を収集してきた…コレクションの中心を築いたのは歴代の国王たちです。
フェリペ4世はベラスケスを宮廷画家として厚遇しました。
ローマのメディチ家の庭園を描いた風景画。
光と大気を見事に表しています。
天使の聖なる光輪から発せられる光が印象的なゴヤの宗教画。
ゴヤはカルロス4世の宮廷画家でした。
16世紀イタリアの巨匠ティツィアーノの作品。
十字架を背負うキリストです。
涙がこぼれ落ちています。
スペインバロック期の画家ムリーリョ。
初期の傑作。
聖母マリアと幼子イエス。
2人はじっと前を見つめています。
こちらはフランドルの画家メムリンクの聖母子像。
伏し目がちのまなざしをしたマリア。
2人の天使が周りを囲んでいます。
17世紀に活躍した画家ルーベンスの神話画。
狩りをする女神ディアナやニンフを描いた躍動感あふれる絵です。
国宝およそ30点がそろいます。
燃え盛る焔のような形。
縄文人が作り上げた見事な造形美です。
平安仏画の最高傑作とたたえられる釈迦如来像。
金をあしらった繊細な模様。
身にまとった衣の色から「赤釈迦」の名で親しまれています。
南の琉球では色鮮やかな染めの文化が発達。
近隣諸国との交流の中で独自の展開を見せます。
また北の蝦夷地ではアイヌの人々がシンプルで美しい文様の衣裳を作りました。
オーストリア・ハプスブルク家のコレクションを基礎としたウィーン美術史美術館。
その中から風景画の誕生を探ろうという展覧会が開かれています。
風景は最初宗教画の一部として描かれました。
マリアの後ろの窓から僅かに風景が見えています。
やがて風景はより重要な位置を占めるようになります。
エジプトへと逃れる途中で休息を取るイエスとマリア。
周りの風景がやさしく包みます。
奇跡によって処刑を免れた王妃の伝説を描いた絵。
絵の大半は広大な風景で肝心の出来事は小さくしか描かれていません。
風景画というジャンルを作ったとされるヨアヒム・パティニールの作品。
今回日本で初めて紹介されます。
これはキリスト教の聖人たちの祝日を記したカレンダー。
この絵から発達した風景画があるといいます。
たき火で暖を取る一家。
1月の冬の風景が広がっています。
こちらは麦が実る6月の風景。
今回の展覧会の一番主要なね作品群はこれなんですよ。
ヨーロッパには四季がないっていう言い方もされるけれどもそうじゃないんであってヨーロッパにもちゃんとねこのカレンダーってものがあるわけですよ。
風景画のみならず静物画風俗画そういうものが生まれ出てくる根本にねこの12か月のカレンダーアートってものがありますよっていう話なの。
季節にまつわる絵は数多く描かれその中で風景の役割が大きくなっていったといいます。
木を切り出す人々が山奥の風景に包まれています。
やがて風景が独立して描かれるようになりました。
フランス人アーティストの作品など幅広い分野の現代アートを紹介する展覧会です。
建築現場で出る木くずに着目しました。
木くずで出来た軽い器。
漆を塗って仕上げました。
アザンブールさんが制作活動をしていたのは京都にあるフランス政府の文化施設…ここに滞在したアーティストたちの作品が多く展示されています。
鳥の羽根で作品を作り続けるネリー・ソーニエさん。
日本の鶴にヒントを得てイメージを膨らませました。
これがその作品。
丹頂鶴のような赤い頭です。
こちらは特別に作られた半透明のメガネです。
アラン・ミシャールさんはこのメガネをかけ町を歩くその体験そのものをアートにしました。
感覚が研ぎ澄まされ新たな発見ができるとミシャールさんは言います。
倉敷市立美術館で池田遙邨の展覧会が開かれています。
遙邨は果敢に日本画の可能性に挑みました。
2mを超える大作。
30年ぶりに発見されました。
その後小さな命を見つめ独自の世界へ向かいます。
最晩年は旅に生き俳句を詠み続けた種田山頭火に傾倒。
28枚ものシリーズを描きました。
自然に深く心を動かされそれを絵にした遙邨。
ポスターのミュシャとジュエリーのラリック。
アールヌーボーを代表する2人の展覧会です。
ミュシャを世に出すきっかけとなったポスターです。
この女性はフランスの大女優サラ・ベルナール。
舞台公演用のこのポスター以降ミュシャは多くのポスターを手がけます。
ミュシャの描く巻き毛の女性。
曲線を駆使したデザインで一世をふうびしました。
ミュシャとほぼ同時期にラリックもブレイクします。
ラリックは上流社会の女性たちをとりこにし高級ジュエリー作家として不動の地位を確立していきました。
ラリックも女優のサラとは舞台の冠をデザインするなど交流がありました。
ミュシャとラリックの2人が共に関わったという冠があります。
ミュシャがデザインした冠をラリックが制作したものです。
長らく展示されていなかった冠。
美術館に収蔵され日本で初めて公開されています。
2015/11/08(日) 09:45〜10:00
NHKEテレ1大阪
日曜美術館 アートシーン ▽“プラド美術館展—スペイン宮廷 美への情熱”ほか[字]

「プラド美術館展—スペイン宮廷 美への情熱」(三菱一号館美術館 10月10日〜2016年1月31日)ほか、展覧会情報

詳細情報
番組内容
「プラド美術館展—スペイン宮廷 美への情熱」(三菱一号館美術館 10月10日〜2016年1月31日)ほか、展覧会情報
出演者
【司会】井浦新,伊東敏恵

ジャンル :
趣味/教育 – 音楽・美術・工芸
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化
情報/ワイドショー – その他

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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